【麺 to the future|宗近製麺】

福井そば界を担う気鋭な2人の対談! 在来種×石臼挽きに対する想いと誇りとは。|宗近製麺

2020/03/31

-新規顧客と言えば、近年、ガレットが人気です。

加賀 そうなんです。現在、売上の10%以上がガレット用のそば粉です。

宗近 スゴイなぁ~、そんなにあると思っていなかった!

加賀 数年前、ガレットの本場 フランスでいろいろと見て、聞いて、食べてきました。日本では、香り高い新そばが良しとされますが、ガレットは逆。新そばの鮮度や香りよりも、熟成させた甘味や焼いた香ばしさを重視します。ですから弊社でも、ガレット用には4年熟成のそば粉を使っています。おかげさまで、ガレットを提供するカフェなどのお客様が増えました。

宗近さんと加賀さん



-利益が上がるようになり、仕事もさらに楽しくなって、良いこと尽くめ。挑戦したいこともあるのでは?

加賀 今まで以上に福井県産、在来種にこだわっていきたい。福井県産は、それだけの高い価値がありますから。そのためには在来種の品質維持と安定供給が必要と考え、数年かけて様々なデータを取って分析。これから超低温保存を具現化していく予定です。

宗近さんと加賀さん

宗近 おかげさまで、麺の美味しさにはご好評頂いていますが、まだまだ認知度が低いと感じています。自分達の魅力をもっと福井の人たちに発信でき、宗近そばをもっと身近に感じられるような環境を確立したいですね。

-カガセイフンさんもネット販売があります。個人のお客様も多いですか?

加賀 趣味でそば打ちをされる方(主に男性)が多いです。福井県産そば粉は他県産に比べて高価ですが、「いざという時には福井県産を使う」とおっしゃっていただく方も多く、間違いのない美味しさをお届けできている証拠であり、励みになりますよね。

宗近 弊社も同じ。日頃食べているのはそば粉3割の麺でも、贈答品や来客時、年越しそばは福井県産の宗近そばを選ぶとか。そうやって物事に合わせて選んでいただけることが嬉しいですね。

宗近さんと加賀さん



-共通点が多いお二人、一緒にできることもありそうですね。

宗近 何かしたいですよね…というか、きっと何かするんじゃないかなぁと勝手に思っています(笑)

加賀 製粉で出来ることは限られているので、そこから製麺につなげていければと。宗近さんなら何とかしてくれるはずですから…期待しています!

-そば業界全体でのコラボレーションも楽しそうです。

加賀 福井県は、農家と製粉、製麺、そば店、行政と横の連携が整っている全国的に見ても珍しいところ。この形になるにはかなりの時間を要したようですが、だからこそ現在でも在来種が残り、福井県産そばの美味しさが全国的に認知されてきた。それに、収量に関する保証もあるので、農家さんも良いものを作ろうと頑張ってくださるんだと思います。

宗近 福井県産そばの良さを語る上では、業界内ではライバルであってライバルではない存在。福井の美味しさをもっともっと広めていきたいですね。

宗近さんと加賀さん

『株式会社カガセイフン』
1877年、末吉製粉所商店として創業。以来、福井県産玄そばをメインに石臼挽きで製粉、品質の高さには定評がある。飲食店はもちろん、そば打ち愛好者にもファンは多い。数年前よりガレット用そば粉も販売中、さらにそば粉使用のスイーツも好評である。
お店の情報はこちらから

さて、福井県産のそばはお土産としても贈り物としても人気があります。次回はこの「福井のお土産」をテーマに、今後のそば界の使命、期待されていることなどについて、福井を代表するお土産屋さんとの対談です。ご期待ください。

宗近製麺(むねちか)
【住所】福井県越前市北町45-63-1
【電話】0120-22-3139
【時間】10:00~17:00(日曜、祝日除く)
【HP】あり



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