【ふくい噂の真想】
2021/01/21
毎週月曜、福井市研修センターにて「殺陣(たて)教室」が行なわれている。剣道ではなく、紛れもない“殺陣”だ。全国的にも珍しく、福井県では唯一! 一体どのような教室なのか、『小林学恭&池野鯉の殺陣教室 武幻志塾(むげんしじゅく)』代表・小林学恭さんと副代表・池野鯉さんに話を聞いてみた。
まず、殺陣は時代劇やアクションで芝居をするのに必要不可欠な技術。また、殺陣の読み方には立ち回りの「立(たつ)」の字から取られたという説もあるそうで、同教室では文字通り立ち回りを主とし、観る側にも“闘う者の気持ち”が伝わってくるよう指導をしている。
だから生徒には、よりリアルにアクションを演じたいという役者やパフォーマーを目指す方も多い。ここまでくると、生徒はいわゆる“ガチ勢”ばかり、かと思いきやライト層も多い。なかには「アニメやマンガの動きをしたい」という憧れから入る方や、「○○の呼吸~ ▲の型ッ‼」を再現したいというレイヤーも。
しかし、やるからにはどんな方でも基礎からキッチリやるのが“武幻志塾流”! でも実際に“マンガの動き”をやろうと思うと、現実的にはありえない動きなのでカラダがバキバキになり大変なようで(笑)。だが、マンガのシーンに限りなく近づけると好評のようだ。
また、初心者でもキッチリ基礎を指導するというのは、相手に怪我をさせないためでもある。ただやみくもに刀を振るだけではなく、配慮も必要なのだ。斬る側と斬られる側が練習しているうちに、アイコンタクトが取れるほどお互いの信頼関係まで生まれるというから、生徒同士は仲良く和気あいあいムード。
そして、代表の小林さんは舞台俳優の指導者としても活躍。過去に芝居の仕事で京都・太秦に行った時、刀で向かい合った俳優の演技、気持ちの入り方が凄く「本当に斬られるのでは」と恐い経験をした思い出が。以来、その経験から学んだ“お約束”では感じられないリアルな殺陣を追究すると共に、学んだ動きを生徒にも教えている。
副代表である池野鯉さんは女性の指導者で、現役の劇団員としても活躍。舞台は時代劇がメインではないが、殺陣の動きがアクションの演技に活かされ、キレの良いものになるという。また、刀ではなく鉄扇を駆使した、舞のような立ち回りも行なう。
なお、殺陣教室では鉄扇のようにトンファー、棒術、槍などあらゆる武具での立ち回りもレクチャー。最近あまり見ないけど、ブルース・リーでお馴染みヌンチャクも。「アチョー‼」ってね(笑)。刀vs槍とか……、槍は刀の3倍強いとか言うけれど、そんな相手と対峙した時、刀側がどう動くかもという難しい立ち回りも教えているのだ。
そんな、殺陣教室『武幻志塾』は福井市研修センターにて毎週月曜20時から。現在、生徒数は約30名で、年齢層は18~50代。意外(?)にも男女のバランスが半々だそう。これなら誰でも入りやすそう! 演者として殺陣を学びたい方はもちろん、ストレス発散や健活の目的で入ってもOK! 見学自由なので、ぜひ気軽に足を運んではいかがでしょうか。
小林学恭&池野鯉の殺陣教室 武幻志塾(むげんしじゅく)
【場所】福井市研修センター(福井県福井市文京6-8-18)
【日程】月曜
【時間】20:00~22:00
【料金】500円、学生300円(※初回は要学生証提示)、見学無料
【参加】高校生以上
【SNS】Twitter
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