日々URALA(ウララ)

月刊ウララ8月号より『夏に出かけたい、Discoveryな福井! 旅をふたたび』

夏色の空や海を目指して、住み慣れた福井を旅してみる。

訪れた先で出会ったのは、地元の食材で作る滋味深い料理や、海辺の風景を愛でる特等席。

素敵なお宿に滞在して、とっておきの朝ごはんを味わう 至福のひとときも格別。

いつもより少し贅沢に旅することが許されるのも大人の夏休みの特権だ。





ひがえり海街

自慢の食を育む夏の海。福井のブランド食材として、訪れた人をもてなす海の幸や、多彩な海のアクティビティー、見る人を癒してくれる美しい自然の風景など、感動的な体験が待っている。


和食割烹の絶品「鯛めし」。

御影堂前 お料理 やまとも

『やまとも』の「鯛めし」は、鯛を入れて炊かない。仕上げにネギをたっぷりかけて完成だ。最後に、一番だしをかけて、鯛茶漬けにして食べるのもおすすめ。「鯛めし」は3日以上前に、コース予約と合わせて注文を

3日間熟成させた、
敦賀真鯛の旨みを堪能。

敦賀真鯛の魅力を「味の伸びしろ」と表現するのは、気比神宮近くの和食割烹料理店『やまとも』の店主、竹内祥悟さん。

『やまとも』では神経締めにした真鯛を仕入れ、それを最大3日間かけて熟成させる。「3枚おろしにした真鯛に、薄い塩をふります。すると、真鯛の持つ臭みと水分が抜けていきます。それを拭き取って半真空状態、0.5℃で保存する。

これを繰り返していくと、浸透圧で臭みや余分な水分が抜け、どんどん旨味だけが残るんです。良い魚でなければ、同じように熟成させてもここまでの旨みは出ません。だから伸びしろという点では、敦賀真鯛はかなり良い魚だと思います」。

3日間かけて丁寧に熟成した敦賀真鯛は塩焼きにして、店の一番だしで炊いたご飯の上にのせ、「鯛めし」となる。


「養殖をしている漁師さんのパワーも敦賀真鯛の魅力だと思います。良い真鯛を育てようという職人魂を感じますね」と話す竹内さん

鯛めしに乗せる敦賀真鯛を串焼きにしていると、身からはジューシーな脂がしたたり落ちてくる


御影堂前 お料理 やまとも
【住所】福井県敦賀市神楽町1-1-6
【電話】0770-25-8716
【時間】11:30~13:30LO、 17:30~21:00LO
【休日】日曜
【席数】20席
【駐車場】神楽広場、神楽商店街駐車場利用
【HP】あり










白い砂浜と、遠浅のビーチ。

水島

夏季限定の海水浴場として、渡し船でのみアクセスできる無人島の「水島」は高い透明度を誇り、周囲の海水面との違いも明らか。

住民たちに支えられて、
2年ぶりの海開きを迎える。

敦賀半島の先端に向かって車を走らせると、トンネルを抜けた高所から小さな島が視界に入ってくる。その瞬間、思わず息をのむようなエメラルドグリーンの海の美しさを前に“北陸のハワイ”とも称される「水島」だとすぐに気づく。

毎年、県外からも多くの海水浴客らが訪れる人気のビーチ。

コロナ禍で海開きを見送ることになった昨夏を乗り越え、2年ぶりの海水浴シーズンが水島に戻ってきた。 海開きを迎える7月を前に、色浜、浦底の地元住民を中心に関係者や市内の企業、有志らが協力して清掃活動を行うのも2年ぶりの風景だ。朝から半日近くかけてペットボトルなどのごみや、流木などの漂着物の回収作業などに汗を流し、約400メートル続く白い砂浜を美しく。着々と準備が整っていくにつれて、気持ちも自然と夏本番へと高まってくる。


「2年ぶりとなる今シーズンの海開きを来年以降へとつなげていきたい」と話す浦底区長の横山さん

「今シーズンも海開きについては、両地区の住民や事業者が集まって、ぎりぎりまで話し合いを続けていました。それでも最終的に海開きをすることを決めたのは、地域にとって大切な水島を守っていくために必要だと判断したから。2シーズン、海開きをしないとなった場合、来年以降の維持管理も難しくなってくるかもしれません」とこれまでの経緯や思いを語ってくれたのは、浦底区長の横山守さんだ。海開きの期間は例年よりも短く、7月15日から8月22日まで。島に渡る渡し船の定員を例年よりも少なくするなど感染対策を徹底しながら、海水浴客を迎えることを決めた。


6月30日に行われた水島の清掃活動。今年は地元の人やボランティアなど約200人が参加して、汗を流した

例年であれば、地元の中学生も清掃活動に参加し、水島の魅力を肌で実感する機会が巡ってくるが、今年に関しては参加を見送ることに。横山さんは「水島は自分にとって、子供の頃から変わらない存在。気軽にアクセスすることができる無人島、というのが一番の魅力やね」と笑顔で話し、水島への愛着をのぞかせてくれた。


水島を望むように広がる集落には旅館や民宿、釣り船を営む家も多く、のどかな町並みが広がっている

敦賀の代表的な観光地でもある「水島」を守ってきた色浜、浦底の集落。海がすぐ目の前のエリアで、民家が建ち並ぶ路地の風景はついまち歩きしたくなる雰囲気

今年の海開き期間は7月15日(木)から8月22日(日)まで。期間中、色ヶ浜・浦底~水島間を渡し船がピストン運航(荒天時、欠航の場合あり)。往復運賃(環境美化協力金を含む)大人1200円、小人650円。日帰りは有料駐車場利用

水島
【問い合わせ】0770-22-8167(敦賀観光協会)※平日
【問い合わせ】0770-21-8686(敦賀観光案内所)※土日、祝日
【問い合わせ】0770-22-1352(オーミマリン敦賀営業所)※8:00~17:00
【HP】あり(オーミマリン)




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港町 STAY

港町を有数する県内の市や町で 何やら面白そうな取り組みや、話題のスポット、素敵なお宿が 続々とお目見えしている。滞在時間をフル活用しながら、今年の夏こそ思い出に残る特別な休日を過ごしてみよう。


夏の旬を食べに行く。

越前海鮮処 蟹かに亭 水仙ランド

海鮮ちらし 2500円
獲れたてのネタ12〜13種類が美しく盛られた海鮮丼。この日は、イシダイ、穴子、ウスバハギ、甘エビ、シメサバ、マダコ、イクラ、ヒラメ、カツオ、サクラ、アジ、玉子カステラ。魚介類は日によって変わり、越前町の海の旬を味わえる。すだちを搾って味変するのが店のおススメ

国認定の絶景を眺めながら
豊かな海の旬をほおばる。

越前町の『蟹かに亭』が「越前岬水仙ランド」下に店を構える「水仙ランド店」は今年5月にオープンした2号店。店内から海を見て、右側は国の「重要文化的景観」「日本の夕陽百選」、左側は「福井ふるさと百景」の景観が楽しめる。とりわけ目の前に沈む夏の夕陽は絶景で、スタッフさえつい見とれるほど。ドライブやツーリングの際に気軽に立ち寄ってほしいとのコンセプトで誕生。夏こそ魚の旬で、水揚げされる種類も多く、エサをよく食べるので身や脂の質も格別、それを味わってほしいという。おススメなのが、獲れたばかりの魚介類12〜13種類を美しく盛った「海鮮ちらし」。ネタは日によって変わり、映える見た目とボリュームで開店早々人気の一品となった。

「越前町は海が近い。その分、魚を非常に良い状態で提供できます」と語るのは営業部長の藤野さん。ファミリーや若いカップル層をターゲットにメニュー展開を考えていて、この海鮮ちらしもその一つ。魚介類をしっかり味わってほしいと、ネタ3:ご飯2のバランスで作っているそう。また、家族が作った福井米のご飯とネタの間に昆布や椎茸をベースにした隠し味を忍ばせている。「酢飯となじむので酸味に慣れない人でも自然と箸が進みます」。魚は種類ごとに歯ごたえや旨みの濃淡がある。それを際立たせているのが越前町の魚をよく知る蟹かに亭の腕なのだ。


活イカ丼 2800円
下のご飯が透けて見えそうなほどの透明度に驚き! 脚の斑点はまだチカチカと動いていて、活きの良さがわかる。活イカは設備が整っていないと提供できないという。蟹カニ亭では店内の水槽でイカが元気に泳いでいる。活きの良い様子は店のインスタグラムでも公開

さらに海鮮丼と人気を二分するのが「活イカ丼」だ。「これからの8月はマイカのシーズン。歯ごたえ、食べ応え、甘みとも旬を迎えた魚を食べると世界が変わりますよ」。



イカはすぐに弱ってしまうため、活イカは網ではなく1パイ1パイ釣り上げて生きたまますぐ水槽に移すという。料理直前まで生かしておき、まな板に乗せたらスミを吐く前に料理する。手際の良さがポイントで、その刺身は美しく角が立ち透き通っている。シメたイカは身が白くネットリとした甘さが舌に絡みつくが、活イカは歯切れが良く、コリコリとした食感と繊細な甘みを口の中で蕩けさせる印象だ。「そこにすだちを搾ってさらにサッパリ食べてください」。生命力あふれるイカの喉ごしの良い食感と混ざり合う柑橘の爽やかさ。まさに夏の味として記憶に残りそうだ。


あふれる地元愛で越前町をPR。事業部長の藤野克哉さんは蟹かに亭の魅力の他、越前町の日々の様子をドローンで撮影し、動画を配信。ここで育った人にしか撮れないアングルは魅力満載


越前海鮮処 蟹かに亭 水仙ランド店
【住所】福井県丹生郡越前町血ヶ平25-2 水仙ランド下
【電話】0778-43-6272
【時間】11:00~17:00
【休日】木曜、不定休あり
【駐車場】あり
【SNS】Instagram









おかえりスーベニール

お土産は旅したまちの「ふるさと大使」のようなもの。 福井の人でも何だか欲しくなるお土産を探しました。


おさかなクッキー

130円(9枚入り)

かわいいだけじゃない、
健康になれるクッキー。

ほうれん草やかぼちゃ、ビーツなどの野菜や果物のパウダーを練り込んだクッキー。店名にちなんだお魚のカタチもポイントで、野菜や果物そのものの色や味わいが楽しめ、子どもたちにも大人気。

菓子工房 茶菓菜(さかな)
【住所】福井県あわら市花乃杜4-1-1
【電話】0776-37-3454
【時間】11:00~19:00
【休日】月曜、第2・4火曜
【SNS】Instagram






サバスチャン

各648円 (ガーリック・バジル・トマト・カリー)

パスタ?それともピザ?
レシピ無限大の「サバ缶」。

缶詰の王様「サバ缶」が旨みたっぷりのソースと一緒になった『サバスチャン』。種類もガーリック・バジル・トマト・カリーと揃っているので、料理の幅もグンと広がりそう。ビールのおつまみとしても最適。

株式会社 若廣
【住所】福井県小浜市川崎1-3-5
【電話】0770-53-3844
【時間】9:00~17:00
【休日】年中無休
【HP】あり ※県内、各土産店でも販売中




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