2021/08/19
この秋、プレオープンを目指している私設水族館『くにみクラゲ公民館』では、常時10種類以上のクラゲをメイン展示に、海川の生態系を紹介するスポットとしてプロジェクトが進行している。プレオープンは今年11月を予定。準備を進めている福井市の田中俊之さんは県内外の水族館で勤務後、クラゲ専門店やクラゲbarを立ち上げるなど、豊富な経験を生かして夢の実現に奔走している。
開業資金の一部に充当するため、8月15日からクラウドファンディング(CF)をスタート(9月23日まで)。2015年、田中さんが友人とともにクラゲ専門店「アトゥーラ」を立ち上げたのが、福井市の国見地区。思い入れのあるこの地で水族館を開きたいと考え、かつて公民館として使われていた建物を活用してオープンする計画を進めてきた。
長年、公民館として地元の人に親しまれてきた建物ならではの特徴を生かしながら、旧事務室や和室がある1階部分には、暗闇の中で幻想的にクラゲが浮かび上がる空間をつくる構想。クラゲをモチーフとしたお土産品も販売する。さらに調理室だった場所には食卓でもなじみ深いアジやヒラメなどの魚を中心に紹介、和室にはヤマメなどの淡水魚も展示しながら、渓流を再現する。2階の大ホールでは、クラゲにちなんだワークショップ、オーシャンビューのカフェスペースなども検討している。
コンパクトな施設ながら、専門知識を生かした解説やイベントの企画、そして海岸沿いの立地条件も生かしながら、季節に応じた展示内容にも工夫を凝らしていく。「地域とのつながりを感じられる水族館にしたいという思いが『公民館』を名称に採用した理由です。越前海岸を周遊する際のスポットとして、地域内でも積極的に連携していけたら」と、田中さん。
CFと平行して建物の改修など準備を本格化。11月のプレオープンを経て、来年春にグランドオープンする。CFのリターンでは、入館チケットや「好きな場所にクラゲ水槽を贈れる権利(2週間限定)」、出張授業、クラゲ獲り体験などがある。
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