2021/09/13
9月18日~20日の3連休、福井で映画が撮影されます。といっても、別の全国ロードショー的な映画ではなく、地元の人たちによる短編映画を製作するイベントが開催されるのです。これは「ふくいムービーハッカソン」というプロジェクトで、2016年から毎年9月の連休時に開催しています。
2015年に始まった「福井駅前短編映画祭」のスピンオフ企画としてスタートしたプロジェクトで、スピンオフのスピンオフだったり、そのまたスピンオフだったりと、映画製作は止むことなく撮り続けられています。ちなみに役者やスタッフが東京から大挙して訪れて撮影する、というプロジェクトではないんです。参加者は、役者もスタッフもほぼ福井県民!
「素人が撮るんでしょ?」的な、それこそ結婚披露宴の友人制作動画的なイメージだとしたら大間違い。スタートした翌年の2017年に製作された短編『いっちょらい』は、2018年にはままつ映画祭ノミネートに続き、2019年ながおか映画祭にて準グランプリを獲得したのです。そのときに出演している約50名の出演者のうち、プロの役者は2人だけ! 市民映画でも認められれば認められる、ということを証明した作品となったのです。
何故かというと、脚本・監督を務めたのが鯖江市出身の俳優であり、短編『いっちょらい』で映画監督デビューをした片山享さんが手掛けたからです。演じない演技、自然な振る舞いをすることで、福井弁もスムーズに、スクリーンの中では本当に商店街にいそうな人たちが動き回っている、そんな演出を心がけたからです。
以降、今度は市民が脚本を書いたり監督をしたり、まさに市民による市民の製作した映画が「ふくいムービーハッカソン」を通じて何本も完成していきます。さらに2019年にはムービーハッカソンを提唱した、福井出身の俳優・津田寛治さんも脚本・監督を務めました! これらの映画は「福井駅前短編映画祭」で上映されるほか、クラウドファンドの返礼品にあるDVDで鑑賞することができます。
「ふくいムービーハッカソン」から派生して、スピンオフ映画も何本もできました。参加者の中でも自分で映画製作を始めた人もいました。iPhoneだけで製作した映画もできました。さらに片山享監督の初長編作品『轟音』(2018)、そして短編をリビルドした長編『いっちょらい』(2020)も製作されていきました。気が付けば、関連する映画は20本近くになっていたのです。
映画は観るだけじゃなく、撮ることもできる、ということを「ふくいムービーハッカソン」は教えてくれています。そして作品として残るから、福井の街の風景を記録することにもなります。かつ、全国の映画祭にも出品することで、福井の風景を全国、世界に発信することも可能になります。映画って意外とまちづくりに近いものがありますね。
今年の「ふくいムービーハッカソン」は時節柄1本を製作予定。参加者も募集しているほか、見学も自由、かつ、現在クラウドファンドで支援も募集しています。もし映画に興味があるなら一度参加してみては?
ふくいムービーハッカソン
日時:9月18日~20日
場所:福井駅周辺
クラウドファンディングも絶賛開催中!
※撮影場所・参加希望などは詳細はFacebookにて
ふくいまちなかムービープロジェクト
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