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2022/05/17
曹洞宗の大本山寺院「永平寺」は、道元禅師が寛元2年(1244)に開いた曹洞宗の大本山です。
今も多くの修行僧が厳しい修行に励む出家道場で、参拝者はその修行の様子をうかがい知ることができます。
永平寺では、ご参拝はもちろん坐禅体験や朝課に参詣することもできます。
荘厳な雰囲気に包まれた禅の里、大本山永平寺について紹介していきます!
目次
永平寺の歴史
道元禅師は、正治2年(1200)に京都で生まれました。8歳で母を亡くした際に出家を決意し、13歳の春に出家して比叡山で修業を始めたと言われています。修行に励む道元はある時、先に禅の教えを学んでいた栄西禅師の弟子・明全和尚とともに悟りの道を求めて宋の国へ渡りました。宋国のお寺を巡っている時に、正師となる如浄禅師と出会いただひたすら「坐禅」するという修行に努めました。その後日本に帰国し、禅の奥義を「普勧坐禅儀」に記し、誰にでもできる坐禅の行法を説きます。また京都の深草に興聖寺を開創し多くの教えを後世に残しました。
43歳の頃に、俗弟子からの招きで越前の地に赴きました。その翌年に大仏寺を開き、2年後に「永平寺」に改称します。道元禅師は永平寺で如浄禅師の教えに従い、坐禅修行を重んじ人々の教化に力を尽くしました。約10年が過ぎたころ、道元禅師は患っていた病が重くなったため、京都の俗弟子のもとで治療に専念しましたが53歳で亡くなりました。現在、150名を超える「雲水」と呼ばれる僧が早朝の起床にはじまり、勤行、坐禅、行鉢、「動の坐禅」と呼ばれる作務などの修行に日夜励んでいます。
七堂伽藍(しちどうがらん)
約10万坪もの広さがある永平寺の境内には、仏殿、法堂、僧堂、大庫院、 浴室、東司 、 山門 の七堂伽藍を中心とした大小70棟余りの楼閣が並んでいます。七堂伽藍は回廊で結ばれており、日常の修行に欠かすことのできない重要な建物となっています。多くの老杉に囲まれ、荘厳な雰囲気が漂います。
修行僧の一日
・起床(午前4時)
・暁天坐禅
・朝の勤行
・朝食
・日天作務(掃除)
・中食(昼食)
・薬石(夕食)
・夜の坐禅など
永平寺の訪れてみたいスポット
鐘楼堂は鐘つき堂のことで、大晦日の除夜の鐘で有名な大梵鐘が吊るされています。国の重要文化財にも指定されています。
昭和5年(1930)創建、道元禅師の750回大遠忌の記念事業の一環として平成5年(1993)から2年をかけて再建された建物です。「絵天井の間」と呼ばれ、昭和5年当時の著名な画家144名によって美しい日本画の天井絵230枚が描かれました。
唐門はかつて「勅使門」と呼ばれ、皇室からの使者を迎えるときに開かれた門です。現在は皇族が入山するときや貫首が就任するときのみ開かれます。しかし、平成28年から創建以来初めて、大晦日の4時間ほどに限り門が開放され一般人も唐門を通り、参拝できるようになりました。
永平寺で体験しよう
永平寺では坐禅体験をすることができます。坐禅は、姿勢を正し静かに呼吸をととのえ、眼を閉じずに行います。穏やかな心気を保ちながら、自分自身を深く見つめます。
〈坐禅体験〉1日3回(10:00~、13:30~、15:30~)実施。恩金として1人500円(拝観料別)。詳しくは大本山永平寺 総受処(0776-63-3102)まで
朝課(朝の読経)体験では、多くの修行僧たちの荘厳な読経を肌で感じることができます。
〈朝課体験〉朝課の実施時間は日によって変わるので、前日までに大本山永平寺 総受処(0776-63-3102)まで予約をしてください。また、当日は開始時間の40分前までに受付へお越しください。献香料目安は1人1000円(拝観料別)
永平寺の門前町には、宿泊施設「永平寺親禅の宿 柏樹関(はくじゅかん)」があり、こちらでも坐禅体験が可能です。
永平寺へのアクセスと詳細
大本山永平寺
【住所】福井県吉田郡永平寺町志比5-15
【電話】0776-63-3102(大本山永平寺 総受処)
【開館時間】8:30~16:30 (入場は16:00まで)※季節により変更
【休日】年中無休
【料金】拝観料 大人500円 ※坐禅体験は別途1人500円(恩金として)、朝課体験の献香料の目安は別途1人1000円程度
【駐車場】コインパーキングあり(永平寺半杓橋近く)
【HP】あり
【交通アクセス】
〇JR北陸本線「福井駅」東口から京福バス「特急永平寺ライナー」で直通約30分
〇えちぜん鉄道・勝山永平寺線「永平寺口駅」下車、京福バス「永平寺門前行」または「永平寺行」に乗り換えて終点下車、徒歩5分
〇北陸自動車道「福井北IC」から中部縦貫自動車道(無料区間)で「永平寺参道IC」下車、国道364号経由で車で約10分
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