2022/05/17
恐竜化石の一大生産地である福井県勝山市に位置し、世界三大恐竜博物館のひとつとも言われている「福井県立恐竜博物館」。
銀色に光る卵型のドームの内部には広大な展示スペースがあり、44体もの恐竜の全身骨格や千数百もの標本などが展示されています。
2023年夏にはリニューアルオープンを予定し、屋外に設置された「野外恐竜博物館」の化石発掘体験も人気です。
恐竜化石発掘量日本一の福井が、世界に誇る福井県立恐竜博物館について紹介していきます!
目次
・ 福井県立恐竜博物館を最大限に楽しもう!
①恐竜博物館内
②野外恐竜博物館
どうして福井に恐竜博物館ができたの?
1982年に、福井県勝山市北谷の杉山川左岸の崖で、中生代白亜紀前期のワニ類の化石が発見されました。それがきっかけとなり、1988年に福井県立博物館が予備調査を実施すると、肉食恐竜の歯などが発見されました。これらの調査を踏まえて恐竜化石調査事業の取り組みが行われ、恐竜をはじめとする脊椎動物の歯や骨、足跡などの化石が多数発見されました。その数は、日本で発掘された恐竜化石の大部分を占めるほどで、質的にも非常に優れたものでした。このような貴重な恐竜資源を学術研究だけでなく、生涯学習や地域振興、イメージアップなどに活用して国内外にアピールするべく、福井県立恐竜博物館が建設されました。今では年間来館者数は100万を数え(コロナ禍を除く)、これは福井県の人口を超える数字となっています。
福井県勝山市で発見された恐竜の化石
福井県立恐竜博物館を最大限に楽しもう!
卵型のドーム内にある常設展示スペースは、4500㎡の広さを誇ります。「恐竜の世界」「地球の科学」「生命の歴史」の3つのゾーンから構成されており、44体もの恐竜骨格をはじめ、化石やジオラマ、大迫力の復元模型などが展示されています。まるでテーマパークのような空間で、恐竜や地球の歴史、生命の歴史などについて楽しく学ぶことができます。毎年開かれる特別展では、研究者も満足できるほど貴重な化石を見ることができます。3階にあるエントランスから地下1階までの、全4フロアに及ぶ恐竜ワールド。世界的な建築家の黒川紀章氏が設計を手掛けたユニークな空間へ、一歩足を踏み入れればそこには別世界が広がっています。
恐竜全身骨格44体を展示している1Fのメインフロア「恐竜の世界」。44体の全身骨格のうち10体が実物の骨格です。恐竜が卵から生まれてくる様子や食性について紹介しているコーナーや、中国四川省の中生代の情景を実物大で再現した巨大ジオラマ、対面スクリーンで見られるダイノシアターがあります。躍動感あふれる迫力満点の展示で、すべて見るのに1時間はかかるほど見ごたえたっぷりです。
1Fフロアには、命の源である地球を「水と地球」「火と地球」の2つの側面から紹介した「地球の科学」ゾーンもあります。地球科学の歴史、陸域と海の堆積物、堆積物に埋積された化石、地球を構成する岩石、鉱物や宝石などが展示されています。実際に岩石や鉱物に触れることができるコーナーや、誕生石が月別に展示されているコーナーもあります。
2Fフロアは、46億年という長い時間の中で育まれた、生命の歴史を紹介する「生命の歴史」ゾーンです。生命が海に現れて地球の環境を変えていった歴史や、脊椎動物の誕生から繁栄の歴史など、時間の流れに沿って展示されています。
その他にも、ティラノサウルスの全身骨格を上からも下からも観察でき、実際に化石に手を触れることができるダイノラボや、発見された化石の周りを覆っている岩石を取り除くクリーニング作業が実際に見られる化石クリーニング室、著名な芸術家によって描かれた恐竜画やリトグラフ、模型が展示されているダイノギャラリーなど、様々な展示室があります!また、より詳しく学べるビデオライブラリーや恐竜図書室もあります。
日々URALAからのお知らせをLINEで受け取れます!