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【暮らしを豊かにする私の巣づくり。】
2022/03/11
自然素材のナチュラルなカーテンの王道といえば「リネン」。
独特のシャリッとした風合いと、通気性のよさ、なんといっても風や光と協調する豊かな表情が魅力のリネン素材は、通年を通して採り入れたい生地の代名詞です。
今回は、そんなリネンカーテンの魅力や購入する前に知っておきたいポイントをご紹介します。
創業50年余の老舗カーテンメーカー「株式会社カズマ」に入社後、8年間にわたり縫製課にて縫製リーダーを務め、その後EC事業部に配属。KURASIKUではお客様対応を担当。日々、数十件に及ぶ顧客からのコーディネート等の問い合わせに対応している。一般社団法人日本インテリアファブリックス協会認定 窓装飾プランナー
リネンカーテンは、リネン=麻を使ったカーテンです。
麻の歴史は古く、3万4千年前の洞窟から麻の繊維が見つかっています。また、古代エジプトでは神事の衣装やミイラを巻いていた布が麻だったそうです。
現代の日本ではまとめて『麻』と表記されますが、実は麻の植物は大きく亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)に分かれます。その他、大麻(ヘンプ)や黄麻(ジュート)が有名です。
それぞれの素材について少しご説明します。
・亜麻(リネン)
主にフランスやベルギー、ロシア、中国など比較的寒い気候の地域で栽培されています。
特にヨーロッパでは中世の頃からベッドリネンやテーブルリネン、肌着など、ライフスタイルに欠かせない存在。母から娘へ代々受け継がれ、大切に使い込まれてきたアンティークリネンの雰囲気は、格別なものがあります。
・苧麻(ラミー)と大麻(ヘンプ)
アジア全域の亜熱帯地方で栽培されていました。日本では江戸時代頃までは麻といえば大麻(ヘンプ)だったのです。
現在は栽培を禁止されていますが、苧麻(ラミー)と共に、日常着や蚊帳などにも使われ、とても身近な素材でした。現在も中国、フィリピン、ブラジルなどで栽培されています。
・黄麻(ジュート)
インドやバングラデシュが産地で、大変丈夫な特徴があることから、穀物や香辛料、コーヒー豆の保存袋に最適。、ショッピングバッグ、ラグ、ロープなど幅広い用途で使用されています。
リネン100%のカーテンは、無垢の床や家具との相性も良いとあって、ナチュラルなインテリアが好きな方に大変人気です。
そんなリネンカーテンの魅力は以下の6つです。
①夏は涼しく冬はあたたかい
②洗濯に強く耐久性に優れている
③経年変化が美しい
④湿気と乾燥に強い
⑤独特の透け感に癒される
⑥環境にやさしい
①夏は涼しく冬はあたたかい
リネンは、洋服やバッグにもよく使われていますよね。暑い夏にはこもった熱を外に出すことで涼しさを保ってくれるため、夏のリネンシャツは今やファッションの定番です。
カーテンも同じ。
夏は室内を涼しく保ってくれるだけでなく、冬には室内の温かい空気を包み込んでくれるという優れた機能も持っています。
②洗濯に強く耐久性に優れている
リネンカーテンは耐久性にも優れ、自然素材の中で最も丈夫な素材として知られています。
みなさんご存じの古代エジプトのミイラ。そのミイラに巻かれた布がリネンという事実を知っただけでも、いかに麻が耐久性に優れているのかがお分かりいただけるかと思います。
リネンは人類が作り出した最古にして最強の布なのです。
そんなリネンカーテンは洗濯すると縮みやすく、シワが出ます。そのシワを味として愉しむことができれば、汚れても何度でも洗えて、丈夫で長持ちするのです。
③経年変化が美しい
先述のように、お洗濯でのシワ感だけではなく、リネンカーテンは長く窓辺に吊っていると、時間とともにくったりしてきたり、フック部分の生地が少し伸びてきたりします。
自然素材なので、カーテンが左右で少し丈感がずれてきたり、カラフルなリネンカーテンであれば色落ちしてきた、なんてことも許容範囲。
色落ちが気になる方は、最初から生成り色を選べば解決しますし、そういったリネンカーテン特有の味と美しさを愉しめる方におすすめしたいと思います。
④湿気と乾燥に強い
リネンという素材は、天然素材ですから畳などと同じで、生きています。植物のように呼吸しているということです。
そのため、湿度の高い日は室内の湿気を吸ってくれるので丈が少し長くなったり、乾燥している日は生地に含んだ湿気を放出して丈が元に戻る、ということがよくあります。
結果的には室内の湿度を保ってくれる役割も担っているのです。
⑤独特の透け感に癒される
天然素材のリネンカーテンは、その独特の透け感と豊かな表情が人気の理由。
天然素材の麻を感じられる糸の節が本当に美しくて、窓辺に吊るだけで癒しの空間を作り出してくれます。
画一的でない織り目から漏れてくる光は、大きな木の下で木漏れ日を見ているような感覚になるほど。
風にゆらゆらとゆれながら、木漏れ日の影もゆれている。そんなアートのような風景が、何気ない日常の中の癒し時間として刻まれていきます。
また、透け感が強いリネンカーテンであれば圧迫感がない開放的な空間を作り出してくれます。その特徴から、カーテンとしてでなく間仕切りや目隠しとしても使う人も多いんです。
⑥環境にやさしい
リネンは、土に還る植物性の素材です。
カーテンとしての役目を終えた後も、化学繊維でない植物性の繊維なので、麻も綿も土に還ることができます。
ブラインドやロールスクリーンなどの、いわゆる「メカ系」と言われるカーテンは粗大ごみになりますし、ポリエステルカーテンも石油・石炭・天然ガスを原料にしていて、環境にやさしいとはいえません。
静電気をためやすい性質からも、健康に良いともいえないのです。
「使う責任」「捨てる責任」を考えなくてはならないこれからの時代。まさにリネンカーテンは地球にやさしい素材の代表格ともいえるのです。
次に、リネンカーテンの素晴らしさを活かす掛け方をご紹介します。
リネンの良さを最大限生かすポイントは、「手を加えすぎないこと」と「人工物と組み合わせないこと」です。
①ヒダは作らない
②フックを使わない
③レールを使わない
上記について詳しく説明していきます。
①ヒダは作らない
通常のカーテンは1.5倍や2倍といったヒダを作ってオーダーするのですが、リネンカーテンのナチュラルな表情と存在感を活かすなら、ヒダを作らずフラットスタイルで窓辺に吊るのがおすすめです。
ヒダを作ると、規則的なウェーブ感がでてしまい、人の手が加わりすぎてリネン本来の素朴さが失われていってしまうのです。
②フックを使わない
カーテンというと上部にプラスチックフックが付属されているのがスタンダードですが、リネンカーテンに白いプラスチックは合いません。
おすすめは布リボンやロープ。もしくは、シンプルなカーテンクリップです。
KURASIKUのような、あらかじめ生地にホールが開いているカーテンなら、コットン100%の布リボンや、手芸店で販売しているロープなどがおすすめです。
シンプルなリネンの生地を使う場合は、メッキ(金属)などのシンプルなカーテンクリップで挟んで吊ってみましょう。
場合によってはレールについた「ランナー」もプラスチックなので違和感がある場合も。そんな時はランナーも取って、レールに直接クリップを着けてみましょう。
上記の写真のような、素朴なアイアン(鉄製)レールなら取り付けやすく、さらにリネンカーテンの魅力を引き立ててくれるはずです。
③レールを使わない
これは上級者編ですが、そもそもレールを使わないという掛け方もおすすめです。
「カーテンを掛ける」というよりも「布を窓辺に吊る」という感覚で、シンプルで極細のステンレス製などのピンを使って、布を壁や天井に直接取り付けます。
左右対称でなくても構いません。
むしろアシンメトリーなほうがナチュラルなイメージになります。
ハードルが高いな、と思った方は、小窓からチャレンジしてみてください。
KURASIKUのリネンカーテンは、上部にあらかじめ8つのボタンホールが作られていて、好きなコットン100%の布リボンやボタンストラップをつなげて掛けるスタイルです。
リネン100%のガーゼのような繊細な表情の生地から、コットンを48%混合したしっかりめの生地までそろっています。
さらにカラーバリエーションも豊富です。選ぶのも楽しいKURASIKUのリネンカーテンをご紹介します。
・エブリ
リネン100%「エブリ」は、非常に薄地に織られていて、ガーゼのような繊細な雰囲気。
光をたっぷりと採りこみ、風通しも良く、リネンカーテンらしさが存分に発揮されている生地です。
1枚掛けただけで、お部屋の雰囲気がガラリと変わる力があり、明るい部屋はよりやさしく、暗い部屋はより明るくしてくれます。
・アンクル
リネン52%、コットン48%と2つの素材を混合した生地で、2つの素材の良さをひとつにまとめた、いわばハイブリッド生地になります。
シャリ感とシワ感がナチュラルな雰囲気をつくるリネンと、手触りや風合いが肌に馴染むやわらかさと滑らかさが魅力のコットン、どちらの良さも持ち合わせています。
生地の透け感も、薄すぎず厚くもない、ちょうどいい厚みで、光を通しながらも、向こう側は見えない絶妙な透け方をします。
よく見ると織地がヘリンボーンの柄になっており、写真はブラウンということもあって、どこか紳士的なカッコ良さ、アンティークな雰囲気を漂わせます。
・モーニ
美しく澄んだ空気の中に差し込む、朝日の爽やかな空気感と、麻と綿が混合した素材がもつ、独特の清涼感を重ねて「morning=朝」と名付けた生地のカーテンです。
単調すぎず、ランダムになりすぎない先染めストライプは夏の定番デザイン。
混紡素材ならではの落ち感とこなれ感が爽やかに空間を彩ってくれます。
次にリネンカーテンを使った素敵なコーディネートをご紹介します。
リネンカーテンを掛けたいけれど、透け感がある分、プライバシー性が気になる、という方も多いことでしょう。 そんな不安を払拭しながらもおしゃれなリネンカーテンを掛ける方法をお教えします。
①日中はリネンカーテン1枚で十分
②夜はもう一枚リネンを重ねて
③保温対策したいなら厚地を重ねて
それぞれの詳細を次に解説していきます。
①日中はリネンカーテン1枚で十分
透け感たっぷりのリネンカーテンですが、実はお昼、室内に電気が灯っていないのであれば、外から中の様子が見えることはありません。
例えばKURASIKUのリネンカーテンの中でも最も透け感の強い白のカラー「エブリホワイト」の場合、晴れた日の日中に外から見た様子はこちら。
生地が粗目に織られているKURASIKUのリネンカーテンでも、外から見ると、外の景色が反射して室内は見えないんです。
高層マンションの上層階の方はもちろん、人通りのない場所に面したお部屋なら、リネンカーテン1枚でも十分だと思います。
②夜はもう一枚リネンを重ねて
夜のプライバシーが気になる方に最もおすすめしたいのが、リネンカーテンを2種類掛けるコーディネート。
日中は1種類だけ閉めて。しかもその日の気分で2種類のリネンカーテンのどちらを閉めるか選べます。
夜は2種類重ねます。意外にもガーゼのような生地目の粗いKURASIKUのリネンカーテンでも、2枚重ねれば中の様子が分かることはないんです。
ちなみに、陽差しの強いお部屋なら、日中でも2種類閉めっぱなしでもOK。
強い光は適度に遮断しながら、部屋が暗くなることはなく、適度に穏やかな光を採りこんでくれます。
③保温対策したいなら厚地を重ねて
寝室など「冬の冷気がどうしても気になってできるだけ保温対策をしたい」という方には、同じ自然素材の厚地カーテンを重ねましょう。
おすすめは、リネン混合の中厚生地のカーテンです。
こちらはリネンを50%混合したKURASIKUの生地「アンクルブルー」。素材がよく似ているので相性がとてもよく、光を通した時の風合いがやわらかくて、家具のテイストも選びません。
こちらはコットン100%のかなり厚い生地「サザナライトブルー」。
「夜は人影すら映るのがイヤで、できるだけ室内の光が外にもれないようにしたい」という方におすすめです。
いかがでしたか?
特にこれからの時期に注目したいリネンカーテン。あなたのアイディアでさまざまなコーディネートを楽しんでみてくださいね。
KURASIKU(クラシク)
【住所】福井県福井市羽水1-611 カーテンのカズマ内
【電話】0776-97-9066
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