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2022/04/09
福井を代表する伝統工芸のひとつ、越前和紙。子供のころ、学校行事や家族とのお出かけで体験したことがある人も多いのではないでしょうか? 越前和紙といってもさまざまな種類があり、製紙所ごとに作られている和紙は違うんです。今回、越前和紙の産地にある製紙所が新しい体験工房をオープンしたというのでうかがってきました。
この地に紙漉きの技を伝えた川上御前を紙祖神として祀る『岡太神社 大滝神社』へとつながる参道沿い、壱の鳥居近くにある『柳瀬良三製紙所』。光りが透けるほど薄くて柔らかな手触りが特徴の和紙を得意とし、女性職人たちが木の葉が透けて見える葉入紙という製品などを手がけています。
神社への道すがら紙漉きの風景が見られる場所を提供したいという思いのもと、体験工房がオープンしたのは3月11日(金)。ここでは実際に紙漉きを行なう女性職人の手仕事が見られるほか、職人と同じ道具を使った、『柳瀬良三製紙所』でしかつくれない越前和紙の漉き体験ができます。
『柳瀬良三製紙所』でしか漉くことができない越前和紙―。それは「金型落水紙」といって、漉いた和紙の上に模様のついた金型を置き、その上から水をかけることで柄を和紙に写し込む伝統技法を用いた越前和紙です。実は40年前、一度は完全に途絶えてしまった技法で、今から7年ほど前に柳瀬さんが復活させるまでは幻とされてきました。現在、この技法を扱っているのはこの『柳瀬良三製紙所』だけ。ですから「金型落水紙」の漉き体験ができるのはここだけ。とても貴重な体験ができるという訳なんです!
「越前和紙漉き体験や工房見学を通して、越前和紙の用途の広さやそこに携わる職人さんたちの手仕事がどんなものかを知って欲しい」と、社長である柳瀬さんは話します。そのため、1回の体験参加者を少人数にし、インストラクターさんがほぼマンツーマンで付き添い、丁寧にサポートしてくれます。
体験工房では、「金型落水紙」を1回と漉いた和紙の上にシャワーのように水をかけて模様をつける技法で仕上げる「落水紙」を2回、計3回の紙漉き体験ができます。自分で漉いた和紙を乾燥している間には、女性職人さんたちが実際に仕事をしている漉き場の見学もできます。
自分で漉いた和紙ができあがり、手元に届くと感動! これこそが体験の醍醐味です。絵画のようにパネルに入れてディスプレイしたり、突っ張り棒を使ってカーテン代わりにしてみたり、早速、暮らしの中に取り入れたくなります。
体験工房の2階はギャラリーになっていて、クラフト作家さんの作品を展示。個人でがんばっている作家さんたちをバックアップする目的もあり、定期的に多彩な作品展が開催されるので、こちらも楽しみです。
工房体験DATA
【時間】①11:00~ ②13:30~(約50分)
※2日前までの要予約
【料金】1名/3500円、2名1組/5500円(1人2750円)
【予約方法】じゃらんHPより
体験工房 RYOZO 柳瀬良三製紙所 3/11OPEN
【住所】福井県越前市大滝町10-1
【電話】0778-42-1155
【時間】8:00~17:00
【休日】不定休(Instagramにてお知らせ)
【駐車】7台
【HP】あり
【SNS】Facebook Instagram Twitter
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