【かずのすけの美容塾】

教えて! かずのすけ先生! 実は肌トラブルの原因だった!? 衣類にも肌にも優しい洗濯術。

2022/04/10

Q:実は肌トラブルの原因だった!? 衣類にも肌にも優しい洗濯術。

イラスト/サキザキ ナリ

敏感肌やアトピーなどで「身体の痒み」を気にしている人はボディソープやボディクリームなど、ボディケアアイテムに注視してケアをする場合が多いと思います。しかしどれだけボディケアを徹底しても、なぜか身体の痒みが取れない……という場合はありませんか? 実はそれ、『衣類洗剤』や『柔軟剤』が原因かもしれません。

仮にスキンケアが完璧だったとしても、普段から身にまとっている「衣類」を洗っている衣類洗剤や柔軟剤などにお肌に合わない成分が含まれていると、それが衣類を介して肌に触れることで痒みの原因になることがあるのです。乾燥時には刺激にならないものでも、汗をかいたりして水に溶け出すと刺激になる成分もあります。特に汗をかきやすい関節部分やゴム部分などがかぶれやすい人は、衣類の洗剤や柔軟剤が原因になっている可能性を検討しても良いかもしれません。



では具体的に何が刺激になるのか? 洗剤や柔軟剤に含まれる成分は多岐に渡るためそれは一概には言えませんが、例えば洗剤に含まれている「石けん」は、金属石けんとして衣類に残存しやすく、汗などで溶け出しやすい成分です。また洗剤の主成分となっている「陰イオン界面活性剤(洗剤成分)」も衣類に残存しやすいものがあります。洗剤成分は汗に溶けると刺激になりやすいです。柔軟剤の場合は、主成分の「陽イオン界面活性剤」という物質が衣類に残存しやすく、これも汗に溶けると刺激になります。その他にも酵素や漂白剤、消臭剤、蛍光剤、香料などの添加物のいずれかが原因となるケースも考えられます。特に「柔軟剤」は衣類に残留成分を多く残す特性から、敏感肌には痒みの原因になりやすいと言われています

そこで理論上最も肌に負担になりにくい洗濯法は?というと、「おしゃれ着用洗剤」のみを用いて洗うという方法です。おしゃれ着用洗剤は一般的な洗剤や柔軟剤とは違う「非イオン界面活性剤」という特殊な洗剤を主成分にしています。これは繊維に負担を与えない洗剤で、実は肌にも刺激がほとんどない成分なのです。またおしゃれ着用洗剤は、繊維負荷を少なくするため通常の洗剤より酵素や漂白剤なども少なくなっています。柔軟剤を使用しなくてもフワフワの洗い上がりになるので、柔軟剤も不要です。繊維にも肌にも負担を与えない優れた洗濯法なので、身体の痒みが気になる方は是非試して見てください。



かずのすけ
美容化学者。横浜国立大学大学院修了。化学で美容を解説するブログが人気で月間500万PV、Twitterフォロワー18万人超。著書は『コスパ厳選!感動美肌ベストコスメ』(扶桑社ムック)、『美肌成分事典』(主婦の友社)など全10冊。坂井市丸岡町出身。本名:西 一総(かずさ)
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