2022/06/17
目の前を流れる九頭竜川。自然豊かな風景を間近に感じながら、お酒や食を楽しむ酒蔵観光施設として、『石田屋ESHIKOTO店』と『acoya(あこや)』が6月17日(金)、永平寺町にオープンしました。
ここでしか購入することができない特別なお酒や、和のコンセプトを取り入れたフレンチベースの創作料理などを提供。黒龍酒造を擁する『石田屋二左衛門』が立ち上げた「ESHIKOTO(えしこと)」プロジェクトの一環で、国内外に福井の食や文化を発信していく拠点となります。
今回オープンした2つの店舗は、高台にたたずむ「酒樂棟」にあります。永平寺町の美しい自然を眺めながら、テイスティングや商品の購入ができる『石田屋ESHIKOTO店』には、スパークリング日本酒「ESHIKOTO AWA」や梅酒、「永(とこしえ)」シリーズの日本酒などをラインナップ。また隣接する『acoya』には、お酒に合うおつまみや御前スタイルのモーニング、ランチなどを提供するレストランや、酒粕を使ったパウンドケーキなどを販売するパティスリーがあります。
鮎街道に面し、約3万坪に及ぶ広大な敷地内には、日本酒スパークリングを貯蔵する「臥龍棟」やイベントスペースなども整備。北陸新幹線が開通する2024年以降には蒸留所や醸造ラボ、宿泊施設などのオープンを計画しています。
プロジェクトについて、ワインの生産地、仏・ブルゴーニュ地方を訪れた時に出会った風景がきっかけだったと話す『石田屋二左衛門』の水野直人社長。「そこにはワインラバーが大勢いて、ワイナリーやレストランで交流する姿がありました。日本の蔵元ではまだ見ることのない、ブルゴーニュのような場所を自分の手で作りたいと考えるようになり、10年前から実現に向けて動き出しました」と説明します。
イベントスペースを併設した「臥龍棟」には、3年前から本格的に製造を始めた日本酒スパークリング「awa酒」のセラーがあり、8000本を貯蔵しています(一般非公開)。微生物の力を生かした日本酒ならではの発酵技術を取り入れているため、最低でも15か月間の熟成期間を経て出荷となります。「持続性のある豊かな泡と芳醇で複雑な香り、コクと滑らかな旨味のある、新しい日本酒がこの場所から生まれようとしています」と、杜氏の畑山浩さんは自信をのぞかせます。
『acoya』もまた、新しい表現にアプローチしています。プロデュースを手掛けるのは、福井市内に『cadre(カードル)』を展開する林真史さん。「食を通じた『ESHIKOTO(体に良いこと)』をテーマに掲げています」と説明。そして、フレンチのシェフ、竹内賢太郎さんがコンセプトに挙げるのは「循環」です。「食材に感謝してすべてを使い切るという、フレンチではよく取り入れられている考え方ですが、福井の食材を使った料理にも新しい価値を見い出していきたい」と竹内さん。
また、パティシエの岡田麻波さんは「県外はもちろん、県内の人も福井の魅力を知り、誇らしく思ってもらえる商品を作っていきたい」と話し、酒粕や梅酒に使われる県産「黄金の梅」を使ったパウンドケーキなどを展開しています。
それぞれに共通するのは、「とこしえ(永)」を逆さ読みした言葉に古語の「善し(えし)」を掛け合わせた「ESHIKOTO」への挑戦と、福井の魅力を発信していきたいという思い。水野社長は「今後もさまざまな分野からクリエイティブな人たちが集まり、新しい創造が生まれることを期待しています。同時に、福井の人が街の魅力に気づき、その豊かさを世界に誇れる場所を目指していきます」と、プロジェクトの展望を語ります。
なお、「ESHIKOTO」はお酒を楽しむ施設のため、20歳以上限定での利用となっています(子供連れ、ペット連れでの入場不可)。また『acoya』の朝膳、昼膳は予約がおススメです。
石田屋ESHIKOTO店
【住所】福井県吉田郡永平寺町下浄法寺12-17
【電話】0776-63-1030
【時間】10:00~17:00
【休日】水曜
【HP】あり
【SNS】Instagram
Apero&Patisserie acoya(あこや)
【住所】福井県吉田郡永平寺町下浄法寺12-17
【電話】0776-97-9396
【時間】8:00~11:00(10:00LO)、正午~15:00(14:00LO)、15:00~18:00(17:00LO)
【休日】水曜、第1・3火曜
【HP】あり
【SNS】Instagram
日々URALAからのお知らせをLINEで受け取れます!