【学生の肖像】Z世代の福井の学生はどんな風に福井が見えているのでしょう。|vol.1 古家一隆一郎さん

2022/06/19

学生で起業、なんて言葉も今や普通になったこれからの時代を作っていく、Z世代の福井の学生はどんな風に福井が見えているのでしょう。リレー形式で紹介する「学生の肖像」。




vol.1 古家一こげいち隆一郎りゅういちろうさん

2000年兵庫県尼崎市生まれ。福井大学工学部 KOGE塾主宰 memeメンバー

塾の黒板も生徒が率先してデザインをしてくれたとか

教え、育てるを実践する学習塾

古家一さんは福井大学工学部応用物理学科4年生。現在休学して学習塾『KOGE塾』を開校し、現在オンラインと対面式の塾に25名が学んでいます。古家一さんが登場する塾のInstagramやtiktokを見て「こげ先生に教わりたい」と訪れる人が多いとか。自ら学び、SNSを駆使するマーケティングスキルをビジネスモデルにしているグループ「meme」のメンバーでもあります。

大学1年生の頃から学習塾でアルバイトをしていましたが、ただ教えるだけのシステムではなく、「自分の教育をしたい」と一念発起、自ら塾を立ち上げたのです。教育とはその字の通り「教え、育てる」ものであり、それを体現したかったのが開校へのモチベーションでした。「勉強しかできない大人、ではなく、勉強もできる大人を育てることが大事だと思っています」。
だからこちらでは勉強以外の学びの時間『特別授業』をイベントとして主催しています。それぞれの道のプロフェッショナルを講師に、学校では教えてくれない授業は、親子で参加する人も多いそうです。つまり、さまざまな学びの場を提供してくれる、総合的な塾とも言えます。


塾入り口には毎週月曜日に問題が出されます。回答してみてね

怒涛の100人抜きで学年3位に

目立つことが好き、人前で話すのも好き、そんな古家一さんの中学時代は「先生の言うことを聞かない、授業には遅れていくのがカッコいいと思っていた時代でした」。授業に出ないから成績も下から数える方が早いくらいだったそうです。

そんな中学2年のある日、いつもつるんでいる仲間が数学で70点を取ったことがありました。仲間の中でも成績が優秀だった古家一さんに、その友達は「初めて古家一に勝った!」と。「彼はケンカも強くてノリも良くて。それで勉強もできるとなれば最強じゃないですか」。勉強のできる不良、この言葉にとてつもなく惹かれ、中学3年生になって最初のテストで勝負することに。

そこから塾に通うことになりますが、誰よりも早く塾に行き、誰よりも遅く帰った2カ月の結果、なんと成績は100人抜きの学年3位。「そこから周りの目がかなり変わりました」。実は元々記憶力は良く、それが結果に現われたことで、「大学への道が見えた感じでした」。学ぶことで未来が見えるようになる、それを体感したのです。
5教科の中でも数学と物理がずば抜けて得意。高校時代には物理の時間に先生の代わりに授業をしたこともあるほど。進学も宇宙物理学を学ぶために熊本大学を志望するのですが、センター試験A判定にも関わらず不合格。滑り止めで受けた福井大学工学部応用物理学科の試験は、数学一教科のみ。大得意の教科だっただけに自信を持って受けられたそうです。



エキマエの電車通り、『田中眼鏡』の2階に塾はあります

事業者にはメリットしかない場所

入試に訪れた際に感じた「人がいない、雪が多い、楽しみがない」そんな福井を感じてから4年、事業を立ち上げて感じる福井は?「どうしても大阪を比較対象としてしまうので、一市民としては面白くない、とは感じますが、事業者としてはまったく違います。人間関係がクローズドなので人とすぐつながるのはメリットしかありません。すぐつながるということは応援もされやすいことでもあり、人数が少ない分目立ちやすいのも大きいです。行政の方もチャレンジする若者に寄り添ってくれる感じもします」。

事業を立ち上げること、チャレンジすることに、寛容的な福井県。古家一さんも卒業しても福井に住み続けると言います。「とりあえず、休学から復帰して卒業することですかね(笑)。そのためには学業と塾経営の両立を頑張ろうと思います」。


KOGE塾
【住所】福井県福井市中央1-8-21 伊井ビル5号館2階
【電話】0776-50-6815
【HP】あり
【SNS】Instagram TikTok





「学生の肖像」の原稿を書いてみたい学生を募集しています。取材・ライティングに興味のある方は是非日々URALAまでご連絡ください。

【電話】0776-36-9175(宮田)





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