2019/08/19
金沢21世紀美術館で現在開催中の『チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花』。公開開始からまだそんなに経っていませんが、3日目で早くも来場1万人を達成した本イベントに日々ウララ編集部が行ってきました!
今まで“デジタル”をアートに取り込み、表現を「変容」可能なモノとしてきた『チームラボ』。デジタルテクノロジーによって物質から解放され、自由度の高い表現ができ、より作品を巨大化・空間化しやすくなったそうです。そして鑑賞者がより直接的にアートを「体感」、作品へ容易に「参加」できるようになったのだとか。ということで早速体験してみたいと思います。
☆★☆ 動画で体験を公開中 ☆★☆
内覧会では、チームラボ代表の猪子寿之氏が登壇し、今作への想いを語ってくれました。「今回の展示では永遠ということを1つのテーマにしています。その中で、永遠という海(Black Waves:埋もれ失いそして生まれる)に訪れた方が花の作品(永遠の今の中で連続する生と死、コントロールできないけれども共に生きる)に触れることで、作品の一部になる。溶け込んでいく。そうすることで目の前にある境界、ここでは作品とその方との境界になりますが、そんな1対1の境界を連続的なものに変え、境界を越えて新たな美しいものになる。そういった新しい関係を模索したいと思っています」と猪子氏。また、金沢で開催されることについて「古い歴史のある街なので、都会で行なうとはまた違った、なにか日本の美しさを表現したような作品になっています」と21世紀美術館で初めて開催される展示に歓喜している様子でした。
一見難しいような内容ですが、実際に体験してみるとその意味が少し分かったような気がしました。
遅くなりましたが、ここからざっくりと説明していきたいと思います。石川県・金沢市の現代美術館『金沢21世紀美術館』にて開かれている個展「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無情の花」では、一つの連続した波によるインスタレーション「Black Waves:埋もれ失いそして生まれる」と、来場者のふるまいの影響を受けながら変容し続ける空間「永遠の今の中で連続する生と死、コントロールできないけれども共に生きる」をはじめ、空間に書く書「空書」が作品空間の中を回転していく「反転無分別-Black in White」、来場者が描いた花々が、壁に生まれ、群生し広がっていく「グラフィティ フラワーズ ボミング」などを展示しています。
訪れた方のふるまいにより変容していく「永遠の今の中で連続する生と死、コントロールできないけれども共に生きる」は、あらかじめ作られて記録されたものを再生しているワケではありません。なので一度として同じ絵を見ることはできません。まさしく“無常の花”ですよね。
また、この空間では作品の前に立つと服に模様が投射され、不思議な光景に。ここで写真を撮るのもおススメですよ◎
「グラフィティ フラワーズ ボミング」 は自分の紙に描いた花が、壁に生まれ群青し広がっていきます。また現れた花は触れると散り、その際に描く軌跡もとても美しいです。手を置きじっとしていると普段より多く生まれ、動かすと一斉に散っていく動きもユニークで面白いですね。子どもも楽しく体験できるアートとなっていました。
花に好みの色を付けてスキャン。自分の絵が、そのまま作品に反映される。もっと綺麗な色使いにすれば良かったと反省…
人が回遊することによって、様々な色に発光する作品「光群落」。こちらは冒頭で猪子氏が「実験的な作品なので、もしかしたら明日にはその姿が変わっているかもしれませんし、会期が終わるころには全く別のものになっているかもしれません」と語る不思議な作品。無数の光の玉が散りばめられ、まるで宇宙のような空間が広がっていました。玉に近づいたり、速さを変えながら回遊することで姿を変える様子がとても興味深くずーっと中にいて眺めていられるような、そんな作品でした。
もちろん全ての作品を写真に撮ることができます。どの作品も実際に近づいて触れて初めて完成するものなのでどんどんと触ってみて下さい!会期は9月1日(日)まで。福井のみなさんこの機会に是非体験して下さいね。
チームラボ 永遠の海に浮かぶ無情の花
8/9(金)~9/1(日)開催。イベント情報はこちら