2025年のNHK大河ドラマで注目される版元・蔦屋重三郎。彼が活躍する以前、浮世絵の誕生から錦絵の完成まで、その流れを作品とともに紹介する企画展が『越前和紙の里美術館』で開催中です。

美人画、役者絵や風景画など江戸時代の風俗を描き、安価で親しみやすい美術品として、庶民の間で楽しまれた浮世絵。
絵師が描く肉筆画と木版で印刷した2種類があり、印刷して大量に複製することができる木版画は、安価であったため非常に人気がありました。初期は墨一色の「墨摺絵」が主流でしたが、江戸時代の中頃に複数の版木を用いた多色刷りの「錦絵」が登場し、色彩豊かな表現が可能になりました。
本展では、江戸前期から中期までの作品を、3期に分けて浮世絵の歴史を展示。浮世絵の元祖である菱川師宣から、錦絵の大衆化に貢献したとともに美人画の名手としても知られる鈴木春信までの作品が並びます。
この時期には歌舞伎絵も出現し、新しく活気のある都市「江戸」にふさわしい、素朴ながらも力強く、縁起を担いだ作品が数多く制作されました。
また、越前和紙と錦絵の誕生の深い関わりにも焦点を当て、当時の技法を今も継承しているアダチ版画研究所の作品から、浮世絵と越前和紙の魅力を再発見できる内容となっています。
蔦屋重三郎に至る道 ~浮世絵事始め~
【日程】2025/3/19(水)〜7/28(月)
【会場】越前和紙の里美術館(福井県越前市新在家町11-13)
【電話】0778-43-5975
【時間】9:30~17:00(最終入館は16:30まで)
【料金】越前和紙の里美術館のみ600円、 紙の文化博物館・卯立の工芸館との共通入館券900円、越前ふくい美術館との共通券1000円
【休日】火曜
【HP】あり
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