【気象予報士 二村千津子の風と雲】
2026/02/01
こんにちは
福井県住みます気象予報士の二村千津子です。(最近使いたくなっているワードです(笑))
過去3番目に暖かった2025年が終わり、新たな年のスタートは、まあ、寒い1か月となりました。
そして、大雪になりました。
福井市は1月25日に最大56cmまで雪が積もりました。
ここまで積もったのは2023年1月29日61cm以来。
敦賀市にいたっては、一番積もった時の積雪の深さが65cmで2005年以来、21年ぶりの大雪になりました。
敦賀市では400台あまりの車が立ち往生したり、県内の南北が分断されたりするなど影響も大きかったですが、今後も、先月のような大寒波は押し寄せるのでしょうか。
1月22日発表の1か月予報によると…

1月31日から2月6日までの1週間は気温が平年より低い確率が60%。

1か月の降雪量は平年並みと平年より多い確率がともに40%。
2月も例年以上の雪が降る見通しです。
そして、この1か月予報が発表された日には、あわせて「低温に関する早期天候情報」が発表になりました。
1月28日ごろからかなりの低温が見込まれたために発表された情報です。

この情報が発表されると、マスコミ等で「10年に一度レベル」という表現を使うことが多いです。
私が日々、天気予報をお伝えしている福井街角放送の夕方の番組で、毎週水曜日と木曜日、パーソナリティさんの素朴な疑問にお答えする「天気のはてな」というコーナーがあるのですが、そのコーナーで、「10年に1度っていう言葉を毎年のように聞く気がするのですが…本当に10年に1度なんですか?」という疑問を投げかけられました。
このコラムを読んで下さっている方の中にも「確かに、そう思ってた」という方もいらっしゃるかもしれないので、「10年に1度」について、解説します。
10年に一度というのは、きちんと基準があります。
気象庁では、10年に一度の「高温」とか「低温」とか「大雪」になる確率がやや高くなってきた(30%)ときに「早期天候情報」を発表しています。
この10年に一度の言葉のポイントは
「その地域・そして、その時期としては10年に1度」を意味していることです。
では、10年に一度というのはどういう風に決めているかというと、平年値をもとにしています。平年値というのは、30年分のデータを平均した値なので、当然ながら、30個のデータがあります。
そのデータを順番に並べます。高温なら高い順、低温なら低い順、大雪なら多い順、です。
そのうちの上位3位以内の数値が目安となります。
上位3位以内ということは、30回の間に3回くらいしか現れない数字ということになります。つまり現れる頻度は、10回に1回程度の割合になる。
これが10年に一度程度という表現の基準です。
1年の間にたびたび耳にすることがあるのは、その時期の平年値と比べているためです。
去年も聞いた気がするけど…というのも、確率の問題なので、2年続くこともあれば、10年以上あくこともあります。
例えば、野球選手の打率も、10打席中3本ヒットを打つと3割3分3厘となりますが、
必ず3打席ごとに1本打つというわけではなく、2打席連続でヒットを打って、そのあと、
7打席ヒットなしで10打席目でヒットを打っても3割3分3厘となります。
過去のデータでみると10回に1回程度の割合でしか現れない現象だよ。という意味。
「10年に一度レベル」という言葉が独り歩きしてしまって、毎度のことで、「10年に一度って言ってもたいしたことないんでしょ」と、軽くとらえられてしまわないか、心配なところです。データ的に、「なかなかない寒さ」「なかなかない大雪」という根拠があるので、「早期天候情報」が発表されたときには、しっかりと備えをしておくことが大切です。
さて、今月のはじめまでは、1月の寒さをひきずりそうですが、2月は、少しずつ長くなる昼間の時間に「光の春」を感じるようになります。ロウバイや福寿草、菜の花。。。など
真っ白の雪のシーズンから、黄色い花が彩を添えてくれる時期です。
そして、梅・沈丁花、が春の香りが鼻をくすぐりはじめ、と同時に、違う意味で鼻がむずむずし始め…(笑)ピンク色の桜シーズンを迎えます。
ことしは、1月26日に福井地方気象台から平年より24日も早く、梅(白梅)の開花の便りが届きました。寒さの中にも、おうちの周りの小さな春を見つけていきましょう。
※回答の掲載時期は未定です。全てのご質問にお答えできるとは限りませんので、ご了承ください。
二村千津子(ふたむらちづこ)
福井県出身。気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー
2017年から7年間NHK福井放送局「ニュースザウルスふくい」で気象情報を担当。 アメブロ
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