2026年2月22日 OPEN

福井県坂井市の『ゆりの里公園』内、長らく空き店舗となっていた交流促進施設ですが、このたび就労継続支援B型事業所『ICHIGOOOJI(イチゴオウジ)』のカフェとして生まれ変わりました。そこにあるのは、単なる飲食店ではなく、農業と福祉を結びつける「農福連携」の新しいかたちを実践する場所です。
このカフェの主役は、ここで働く利用者さんたち。スタッフによるサポートはもちろん、無理のないペースで仕事に向き合えるよう、営業スタイルやメニュー構成にも細やかな配慮が施されています。平日はシンプルなドリンクを中心に提供し、週末にはスイーツや軽食などのフードメニューも並びます。
そして、もう一つの特徴が価格設定です。メニューは基本的にワンコイン(500円)に統一。このシンプルな価格には、二つの大切な意味が込められています。一つは、働く利用者さんが計算しやすいこと。レジ業務の負担を軽くし、安心して接客に集中できる環境を整えるための工夫です。もう一つは、訪れる人が気軽に楽しめること。「ワンコインなら立ち寄ってみよう」と思えるわかりやすさが、自然な交流を生み出します。すべては、そこで働く利用者さんが「できること」を一つずつ積み重ねられる環境をつくるため。その姿勢からは、利用者さんへの深いまなざしが感じられます。
“通過点”としての福祉という発想
『ICHIGOOOJI』が目指しているのは、利用者さんが安心して働き続けられる場であると同時に、次のステップへ進むための土台づくりです。障がいがあるからといって可能性を閉ざすのではなく、一般就労への挑戦、自社での雇用、農業分野での活躍を広げていく仕組みづくり。「ここで終わり」ではなく、「ここから始まる」場所であって欲しいという思いが伝わってきます。
世代をつなぐ、やさしい循環も
さらに、カフェの周辺では、農業を通じた新たな動きも始まっています。高齢化により手放されつつある田畑を引き受け、農業を学びたい若い世代がそこに関わる—。ベテラン農家が技術を伝え、若者が未来を担うという、地域の中で福祉、農業、若者、高齢者の人たちの自然な循環が生まれています。
今回オープンしたカフェは、ドリンクを飲む場所であると同時に、誰かの挑戦をそっと支え、応援する場所。扉を開けることが、そのまま地域の未来を後押しする一歩になります。そんな『ICHIGOOOJI』の取り組みは、過疎化が進む農村部において、希望のかたちを静かに示し、多くの人の共感を集めそうです。
ICHIGOOOJIカフェ
【住所】福井県坂井市春江町石塚21-2-3 ゆりの里公園内
【営業】10:00~16:00
【休日】不定休
【駐車】ゆりの里公園 駐車場利用
【HP】あり
【SNS】Facebook Instagram
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