2026/04/10
隆機工業株式会社の〝夢〟
会社を楽しく働く場に変え、一人ひとりの強みがブランドになるモノづくりを。
小谷哲治

自分で考え仕事を動かすことを、やりがいや成長につなげたい。目指すのは、働く人がそれぞれの価値を発揮できる会社のかたちだ。
働く楽しさが人を育て、技術を育む。
真空容器や圧力容器など、高精度の〝漏れない溶接〟を得意とする『隆機工業』。現在は職人技とロボットや機械加工をバランスよく取り入れ、組立工程にも事業を広げている。確かな技術を強みに着実に成長を遂げる背景には、小谷哲治社長が描く夢があった。
「会社は社員が働き、収入を得て家族と安心して暮らすための〝人生のインフラ〟でもあります。だからこそ楽しく働けて、成長を実感できる場所にしたい」。そう穏やかに語る小谷社長の職場づくりの原点は、福井県機械工業青年会の会長時代にある。「仲間と事業を企画し、意見を出し合いながら形にしていく経験を積むうちに、自分の視野が広がり、考え方も柔らかくなっていった」と振り返り、環境が人を変えることを実感したという。
同社には、現場の判断を尊重する社風がある。社員たちは図面を見て「どう作るか」の検討を起点に、周囲の意見を聞き、チームで一緒に考え、試行錯誤を重ねていく。
「うまくいかないこともありますが、みんなで発想や技術の引き出しを増やしながら目的を達成する、そのプロセスの中に働く楽しさがあり、成長のきっかけがある」と語る小谷社長。一人ひとりが自分の強みを見つけ、個性を生かす仕事ができるよう、同社ではそれぞれが持つ技術や知見を共有し、学び合える場や、幅広い業務を経験できる仕組みを作るなど、成長を後押しする環境づくりに力を注いでいる。
最近では社内プロジェクトを立ち上げ、メンバーとこれからの挑戦を考える取り組みも始めた。「技術を磨くのはもちろんですが、自ら考えて動ける人材は強いし、社員自身も楽しさを感じられると思います。まずは自社の技術をどの分野に応用するか、ロボットやAIを使ってどう効率化を図るか、自由に思いを巡らせるところから始めています」。
溶接はロボットが担える部分も増えているが、人の感覚や経験がものを言う技術でもある。人が刺激を受け、成長することが、同社の未来を切り拓く原動力なのだ。そのためには、社内の誰もが個性を発揮しながら周囲と連携し、現場からイノベーションを生み出せる組織であることが重要になる。考えて動く経験を積み重ねること、前向きなコミュニケーションから生まれるチームワークは、次の挑戦に向かう心の土台になると小谷社長は考えている。

会社の理想像のひとつとして掲げるのは、技術者個人の実力が評価される姿だ。「会社の製品や仕事が、個人の名前と結びついて認識されたらうれしいですね。誰が手がけた仕事なのかが見え、その人の強みや持ち味が価値として伝われば、会社だけでなく個人としてのブランドにもなり、本人にとっても大きな誇りになると思います」。顧客にも「この社員が手がけた仕事です」と胸を張って伝えられる会社になることは、技術の確かさだけでなく、人が育ち、信頼を築き続ける組織の象徴にもなるはずだ。
小谷社長が描く夢は、決して派手な成長ストーリーではないかもしれない。だが、自身の経験から生まれた思いには、社員の日々の仕事を価値あるものにしようという温かな眼差しが息づいている。仲間と共に楽しく働き、よりよいモノづくりに励む――。一人ひとりがブランドとして輝ける〝夢の到達点〟を目指して、『隆機工業』は人と共に歩み続ける。


隆機工業株式会社
【住所】福井市三十八社町32-25
【電話】0776-38-3156
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