【気象予報士 二村千津子の風と雲】
2026/07/01
こんにちは
福井県住みます気象予報士の二村千津子です。
先月20日に、北陸地方の梅雨入りの発表がありました。
とは言っても、6月いっぱいは、梅雨前線が北上しても一時的で,そこまで大雨に見舞われる機会はありませんでした。
一方で、6月にはたびたび台風が接近しては、太平洋側や九州、沖縄などに大雨をもたらしました。
ことしは、なんか、やな感じがします。
というのも、いま、エルニーニョ現象が発生してるのですが、このエルニーニョ現象は、世界各地で異常現象の原因となります。
このコラムでも、2023年11月にざっくり解説したので重複する部分もあるのですが、今回は、触れずにはいられません。というのも、エルニーニョはエルニーニョでも、
「スーパーエルニーニョ」と言われる、さらに大規模な現象が起こる可能性があるというのです。

一般的にエルニーニョ現象は、南米ペルー沖の海面水温が、平年より高くなる現象が1年程度続く状態のときにいうのですが、およそ0.5℃以上高い状態でエルニーニョ現象と言われます。
先月10日に発表された、この海域の海面水温の状況と、今後の見通しをみると、
ぐんぐん平年を上回る温度となり、幅はあるものの、マックスで5℃近く高くなる可能性を予測しています。

「スーパーエルニーニョ」に明確な定義はないのですが、2度以上高くなってくると、過去そんなにない規模になるので、「スーパーエルニーニョ」と言ったりします。

前回のスーパーエルニーニョが2023年だったのですが、この年の夏は記録づくしの暑い夏となりました。
猛暑日の数もさることながら、真夏日が54日続いたこと、熱帯夜が32日続いたこと、8月の平均気温が30.4℃と観測史上最も高くなったことなど、驚きの記録で、特に、平均気温が30℃を超えたというのは、気象予報士としては衝撃でした。

猛暑日の日数は去年、最多記録を更新しましたが、真夏日・熱帯夜の連続記録は更新されていません。
スーパーエルニーニョ以外の状況も、ことしは2023年に似ている部分があるので、夏の暑さに覚悟が必要かもしません。
あわせて心配なのが、台風です。
エルニーニョと台風の発生数自体ははっきりした相関関係は見られませんが、発生場所がいつもの年より南東方向へずれる傾向があるといわれています。気象庁のリポートでこまかく言うと、台風の発生位置が通年では南東にずれ、夏と秋には南へずれる傾向があるようです。
また、夏に中心気圧が低くなり、同じく夏に台風の寿命が長くなる傾向がみられるとのことです。 南東へずれ、寿命が延びると、台風が海上にいる時間も長くなって、
より発達しやすくなり、強い勢力のまま日本へ近づく懸念もあります。
ことしは、1月から毎月台風が発生していて、これはけっこう珍しいことです。
1951年の統計開始以来、1965年と2015年の2回だけです。
1965年は、その年の12月の発生数がゼロでしたが、2015年は12月まで1個以上の台風が発生しました。
いかんせん、大規模なエルニーニョ現象が異常気象の原因になりうることを頭の片隅において、梅雨末期の大雨や、夏の酷暑に備えましょう。
※回答の掲載時期は未定です。全てのご質問にお答えできるとは限りませんので、ご了承ください。
二村千津子(ふたむらちづこ)
福井県出身。気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー
2017年から7年間NHK福井放送局「ニュースザウルスふくい」で気象情報を担当。 アメブロ
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