【冬になると逢いたくなる つるんと食感、水ようかん。】

福井の『水ようかん』を知り尽くす!? 「水ようかん文化愛好家」に会いに行ってみた!

2019/11/08

以前の記事でご紹介した、福井の冬の風物詩・水ようかん。全国的な水ようかんとは形や食べる時期が違ったり、同じ福井の水ようかんでもお店によって厚さや色が違ったりと、その独特の文化は奥が深く、「もっと知りたい!」と思うほどです。

そんな福井の水ようかん文化を愛する「水ようかん文化愛好家」なる人物を発見! この人なら水ようかんについてかなり詳しいはず! お話を聞くため、その人物のもとを訪ねました。

マイク・ヨコハマさん

彼の名はマイク・ヨコハマさん。本職はビジュアル・クリエイターですが、他にも「防災士」「競技かるた有段者」などさまざまな肩書きを持つ方です。
大きな帽子は「水ようかん文化愛好家」としてのトレードマーク。「僕は水ようかんの話をするときは必ずこの帽子をかぶるんです」。その理由は「テンションが上がるから」。何だか楽しいお話が聞けそうです。

マイク・ヨコハマさん
水ようかん“文化”愛好家のため、基本的には味の話はしません



食べ終わっても捨てないで!
箱にだって魅力がたっぷり!

マイクさんが好きな水ようかん文化の一つがお店による違い。味や厚さ、色にも違いがありますが、それ以外で各店の個性を感じられるのはやはり、水ようかんの入ったです。一部、共通パッケージを使用しているお店もあるそうですが、ほとんどが各店こだわりのデザインを施した紙箱。マイクさんは水ようかんを食べた後、箱を洗って大切に保管するほど、箱に魅力を感じています。

マイク・ヨコハマさん
段ボール箱に入れて保管されたマイクさんのコレクション

マイクさんはたくさんある箱を「赤系・小豆色系・個性派系」の3種類に分けます。「赤系の箱は実は数店しかないんですよ」とマイクさん。老舗『えがわ』が赤系のためか、何となく赤系が多いようなイメージがありますが、これは意外ですね!

えがわ

そんな『えがわ』の箱、実は3種類あります。コレクションの中から見せてくれました。

えがわ

真ん中のものはノーマルタイプ。冬になるとスーパーなどでも見かけますよね。両サイドの箱の左上をよく見ると、ノーマルタイプにはないデザインが施されています。
左側のものは「あずき粒入り」の水ようかん。『えがわ』の本店でしか買えないレアな商品です! そして右側のものは贈答用。左上に「のし」がついています。

さらに珍しいのが、組み立て前の箱や、紙の箱が主流になる前に使われていた木枠の型。お店の方にお願いして譲ってもらったそうです。

組み立て前の『甘露司 飛嶋』の箱
組み立て前の『甘露司 飛嶋』の箱
かつて『えがわ』で使われていた木枠の型
かつて『えがわ』で使われていた木枠の型



愛好家厳選!
お気に入りの箱は?

「和菓子は季節感と郷土愛が大事」と語るマイクさん。福井において水ようかんを食べる季節である“冬”や“故郷を愛する気持ち”が表現された箱が特にお気に入りです。

左上から時計回りに 1.『御菓子司 たつの』 2.『酒万寿処 にしさか』 3.『朝日風月堂』 4.『お菓子処 丸岡家』
左上から時計回りに 1.『御菓子司 たつの』 2.『酒万寿処 にしさか』 3.『朝日風月堂』 4.『お菓子処 丸岡家』
  1. 『御菓子司 たつの』は白い箱。模様の中には雪の結晶が描かれています。
  2. 「小豆色系」に分類される『酒万寿処 にしさか』。地元三国の名勝・東尋坊が描かれています。
  3. 『朝日風月堂』の箱の右上には「越前水仙」の文字。「郷土を愛する気持ちから“越前水仙”と書いているのではないでしょうか」とマイクさん。
  4. マイクさんが「小豆色系で一番好き!」と言うのが『お菓子処 丸岡家』の箱。よく見ると雪の結晶のような細かい模様が入っています。

次ページ→こんなに違う! 大野と小浜の「丁稚ようかん」



日々URALAからのお知らせをLINEで受け取れます!

#スイーツ#人物#特集

  • ツイートするツイートする
  • シェアするシェアする
  • 送信する送信する