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福井の『水ようかん』を知り尽くす!? 「水ようかん文化愛好家」に会いに行ってみた!

以前の記事でご紹介した、福井の冬の風物詩・水ようかん。全国的な水ようかんとは形や食べる時期が違ったり、同じ福井の水ようかんでもお店によって厚さや色が違ったりと、その独特の文化は奥が深く、「もっと知りたい!」と思うほどです。

そんな福井の水ようかん文化を愛する「水ようかん文化愛好家」なる人物を発見! この人なら水ようかんについてかなり詳しいはず! お話を聞くため、その人物のもとを訪ねました。

マイク・ヨコハマさん

彼の名はマイク・ヨコハマさん。本職はビジュアル・クリエイターですが、他にも「防災士」「競技かるた有段者」などさまざまな肩書きを持つ方です。
大きな帽子は「水ようかん文化愛好家」としてのトレードマーク。「僕は水ようかんの話をするときは必ずこの帽子をかぶるんです」。その理由は「テンションが上がるから」。何だか楽しいお話が聞けそうです。

水ようかん“文化”愛好家のため、基本的には味の話はしません



食べ終わっても捨てないで!
箱にだって魅力がたっぷり!

マイクさんが好きな水ようかん文化の一つがお店による違い。味や厚さ、色にも違いがありますが、それ以外で各店の個性を感じられるのはやはり、水ようかんの入ったです。一部、共通パッケージを使用しているお店もあるそうですが、ほとんどが各店こだわりのデザインを施した紙箱。マイクさんは水ようかんを食べた後、箱を洗って大切に保管するほど、箱に魅力を感じています。

段ボール箱に入れて保管されたマイクさんのコレクション

マイクさんはたくさんある箱を「赤系・小豆色系・個性派系」の3種類に分けます。「赤系の箱は実は数店しかないんですよ」とマイクさん。老舗『えがわ』が赤系のためか、何となく赤系が多いようなイメージがありますが、これは意外ですね!

そんな『えがわ』の箱、実は3種類あります。コレクションの中から見せてくれました。

真ん中のものはノーマルタイプ。冬になるとスーパーなどでも見かけますよね。両サイドの箱の左上をよく見ると、ノーマルタイプにはないデザインが施されています。
左側のものは「あずき粒入り」の水ようかん。『えがわ』の本店でしか買えないレアな商品です! そして右側のものは贈答用。左上に「のし」がついています。

さらに珍しいのが、組み立て前の箱や、紙の箱が主流になる前に使われていた木枠の型。お店の方にお願いして譲ってもらったそうです。

組み立て前の『甘露司 飛嶋』の箱
かつて『えがわ』で使われていた木枠の型



愛好家厳選!
お気に入りの箱は?

「和菓子は季節感と郷土愛が大事」と語るマイクさん。福井において水ようかんを食べる季節である“冬”や“故郷を愛する気持ち”が表現された箱が特にお気に入りです。

左上から時計回りに 1.『御菓子司 たつの』 2.『酒万寿処 にしさか』 3.『朝日風月堂』 4.『お菓子処 丸岡家』
  1. 『御菓子司 たつの』は白い箱。模様の中には雪の結晶が描かれています。
  2. 「小豆色系」に分類される『酒万寿処 にしさか』。地元三国の名勝・東尋坊が描かれています。
  3. 『朝日風月堂』の箱の右上には「越前水仙」の文字。「郷土を愛する気持ちから“越前水仙”と書いているのではないでしょうか」とマイクさん。
  4. マイクさんが「小豆色系で一番好き!」と言うのが『お菓子処 丸岡家』の箱。よく見ると雪の結晶のような細かい模様が入っています。

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こんなに違う!
大野と小浜の「丁稚ようかん」

コレクションの中から、かなり分厚い箱を見つけました。

大野市で販売されている「丁稚ようかん」の箱です。とっても分厚いですが、大野ではこれが普通です。

分厚い丁稚ようかんなら、家族がたくさんいても満足感がありそう!

大野市では水ようかんを丁稚ようかんと呼びますが、小浜市でも丁稚ようかんが販売されています。2つの市の共通点は“小京都”と言われていること。そのことが何か関係しているかもしれない、とマイクさんは推測します。
さらに面白いのが、同じ「丁稚ようかん」という名前なのに大野と小浜では見た目も味も全然違うものであるということ。大野では黒糖をたっぷり使っているのに対し、小浜では黒糖を使わず、小豆の味がしっかりする丁稚ようかんを作っています。さらに小浜の丁稚ようかんは紙箱ではなく、透明パックで販売されています。




水ようかんを通してよみがえる
家族との温かい思い出

マイクさんは、毎年、さまざまなお店の水ようかんを食べながら交流を図る文化サロンを行なっています。

マイクさんが定義する水ようかんは、

  1. 一枚流しである
  2. 黒糖を使用している
  3. ヘラがついている
  4. 説明書がついている   もの。

この4つのうち、3つ以上を満たすお店の水ようかんが会場に集まります。

この会は今までに7シーズン開催されており、1シーズン5回、計35回開かれています。1シーズンに5回も行なう理由は「文化には再現性が必要だから」。そして絶対にしてはいけないことは、水ようかんの味を批判すること。水ようかんを通した文化の共有や、楽しく会話することが目的のため、批判はルール違反です。

みんなで楽しむことが目的。各店で異なる付属の説明書も比べて楽しみます

この会では毎回、マイクさんからの「お題」についてみんなで話し、最後に1人ずつ発表することがお決まりになっています。

特に印象的だったのは「水ようかんを一度に食べる量は?」というお題だった会。「私は水ようかんが大好きなので1箱全部食べます!」という方もいる中、「私は大家族だったので、1切れしか食べられませんでした」という方がいたそうです。
1人当たりの取り分が少ないのに、おばあちゃんが「私はもう食べたことにしとくで、その分あんたが食べね」と言って、自分の水ようかんを分けてくれたことがとてもうれしかった、というエピソードに会場中が温かい気持ちになったそうです。

この文化サロンは今年も開催予定。詳細はマイクさんのFacebookをチェックしてください。 また、過去の様子はマイクさんのHPで紹介されているので、こちらもチェックしてみてくださいね!




食べるだけではない水ようかんの楽しみ方を教えてくれたマイクさん。今年の冬は、今までとはちょっと違った目線で、水ようかんとその文化を楽しんでみたいですよね。

福井の水ようかんについてより知りたい方はこちらの記事もあわせてチェックしてみて♪



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