“絵本”と聞くとどんなイメージがありますか? 小さい頃、家族や先生に読んでもらってうれしかった、ページをめくるだけでワクワクした、そんな思い出がある人も多いのかもしれません。以前は“絵本は子どものための本”というイメージを持つ人の方が多かったかもしれませんが、最近では絵本にハマる大人が増えているんですよ。その魅力を探るべく、あわら市のとあるお店を訪ねました。

昨年9月にオープンした『そばと絵本Cafeぶらっと』。“絵本を通じて誰かの役に立つことがしたい”という思いをもった絵本セラピスト®の青木直美さんと、30年以上のそば打ち経験のある夫の浩一さんが営むお店です。
元々あわら市役所で勤務していた直美さんは福祉や教育に携わった経験から、不登校や発達障害などでつらい思いをしている子どもたちを手助けすることはできないかと、52歳で市役所を早期退職。東京未来大学子ども心理学部の通信課程で子どもを対象とした心理学を学びました。
同じ頃、市役所時代にいわゆる“社会的弱者”と呼ばれる大人たちと出会ったことを思い出し、「今まで読み聞かせボランティアで子どもたちに読み聞かせをすることはあったけれど、大人にこそ絵本に癒される経験が必要なのでは?」と思ったそう。
「絵本 大人」でインターネット検索したところ「絵本セラピスト協会」があることを知り、研修を受けて絵本セラピストに認定されました。そして昨年、自宅を改装し、浩一さんの打つそばを提供する絵本カフェをオープンしました。
オープン当初は“新しくおそば屋さんができたらしい”と噂を聞きつけた大人たちが集まってきましたが、そのうち「子どもも連れてきていい?」と聞かれるようになり、現在では大人だけでなく、そのお子さんやお孫さんたちも来てくれるようになりました。また、ボランティアで読み聞かせをしている人たちが「図書館だと貸し出し中の人気の絵本がここに来るとあるからうれしい」と足を運んだり、絵本セラピーに興味がある人が直美さんにお話を聞こうと訪ねてきたりするそうです。
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直美さんが思う 絵本の魅力とは?
絵本の良いところは、絵があるためにページをめくるだけで心に響き、短い文章に内容が集約しているところ、そして読む人によって感じ方が違うところだと直美さんは言います。
「特に大人の場合は年齢や経験によって、感じ方や、どの登場人物に共感するかが違うんじゃないのでしょうか。絵本を読んで感じたことが作者の思いとは違っていたとしてもそれは間違いではないし、100人いたら100通りの解釈があるのが絵本の一番の魅力だと思います。大人が読むときは自分の解釈で楽しんでほしいですし、お子さんに読んであげるときは子ども自身が感じたことを大事にしてあげて、大人の感情を押し付けることはしないであげてほしいな、と思います」
「おススメの絵本は?」という質問に「人それぞれ、その人に合った絵本があるはずだから、何かをおススメすると押し付けているような気がしちゃって…」と答えた直美さん。その代わりに、最近好きな絵本を見せてくれました。「ほげちゃん」という作品で、ぬいぐるみのほげちゃんが日頃家族からぞんざいに扱われ、お出かけの時もネコと一緒に置いて行かれた不満から、家族が留守中に大暴れする、というお話です。
3人のお子さんの子育て経験のある直美さんが「小さい子がぬいぐるみを口に入れたり引きずったりして汚くなっちゃうのってあるあるですよね~! お出かけの時に“ぬいぐるみは汚いから置いていきなさい”って親が言っちゃうのもわかる~!」とほほ笑む隣で、一緒に読んだ私は、ほげちゃんが家族の留守中にケチャップまみれになってしまった体をみんなが帰ってきた後きれいに洗ってもらい、家族と同じ布団で眠る姿にじ~んとしてしまいました。
(日々ウララ編集部・三好)
そばと絵本Cafeぶらっと
【住所】福井県あわら市河間12-21
【電話】080-8997-4703
【時間】10:00~18:00
【休日】水・木曜
【席数】15席
【駐車場】あり
【HP】なし
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