2020/03/17
巻き込む力は福井を変えていく。
志野佑介
百姓
1983年長崎県大村市で生まれた後、千葉県へ。東京農業大学を卒業後も農業に従事し「あいよ農場」を結成。2017年より福井に移住し、地域の店舗運営などを行ない、2020年4月より福井市鮎川町にて「志野製塩所」を開設する。
気が付けば、彼の周りにはいつも人が集っている。黒柳徹子さんの書籍に涙して医師を目指し、しかし中村哲医師の講演会で食の尊さを知り、大学に通いながら農業を行なう、“半農半学”というスタイルを貫いてきた。卒業後、農業を生業に生きた彼の下に多くの人が集まり、やがて農家同士がつながり、多大な収益を上げた。農業はビジネスになるということを示して見せた。
その後、「誰も知らない場所に」と、さまざまな縁で辿り着いたのは福井県だった。農業をベースに、自身の生き方を模索する日々を過ごす。知り合いはいない。しかし“百姓”としての生き方を貫く姿勢は、やはり人を寄せ付けていった。人の思いに耳を傾け、自身の生き方を進む。柔らかいタッチで。
その縁が引き寄せた地は、海の見える場所。「山も畑も海も全部あるなんて、本当に宝物のような場所です」。これらをまとめて何かを生み出すとしたら。出した答えは「塩」だった。かくして『志野製塩所』は誕生する。彼のスタイルはいつも一人じゃない。さまざまなものと塩をつないでいく。そこには限りないアイデアがある。それを実現したいと、また人は集まる。彼の人を巻き込む力は、この先福井全土を楽しみに変えていくだろう。
月刊ウララ3月号(582円+税)の巻頭は「ふくいのお鮨12軒」大特集。読めば読むほどお鮨を食べたくなる特集です。さらに、エリア特集では『敦賀市相生町地区』をチョイス。こちらも見逃せません。書店、コンビニ、通信販売で好評発売中。ぜひご覧ください。
日々URALAからのお知らせをLINEで受け取れます!