【長坂真護のMAGO NOTE】
2020/04/13
2020年は、コロナ、インフルエンザなどの流行で生活ルーティンにかなりの影響が出てきています。どのお店に行ってもマスクもトイレットペーパーも売れ切。これに輪を掛けるように花粉症シーズンの到来で、衛生用品が手に入らない異常事態です。世界最大のアートフェア「アートバーゼル香港」から、知人が開催している個展やライブまで、各業界でのイベントが相次いで中止。
1カ月前はオーストラリアでの火災が大きく報道されていました。10年後、20年後地球の平均気温は数度上昇すると言われています。そうなればオーストラリア気温はさらに上昇し、すべてを焼き尽くしていくのではないでしょうか?100年後、世界中が火事になり、海抜の低い土地では洪水が起こり、この世界はどうなっていくのでしょうか?
テクノロジーで豊かな生活を手に入れた私たちは、元来できていた原始時代のような生き方にもはや対応できません。この世界はさも人間がすべてをコントロールしているように見えますが、我々はあくまでもこの地球上の上で生かされていることを忘れてはなりません。そんなことを2020年の地球は私たちに喚起しているのではないでしょうか?
今回紹介するこの絵は、今回のパンデミックな印象によく似たコンセプトです。ここは電子機器の墓場なのですが、近所のタマネギ市場から腐った野菜が家電と一緒に捨てられているのです。この家畜たちは、プラスチックの家電と一緒に腐ったタマネギを食らうのです。その傍らで家電を燃やし続ける青年たち……。自然環境を無視した我々の活動、このような負の循環を繰り返すことで、私たちは燃えかすの煙、青年、牛、それらが一体化して質量1の法則に従い、この絵画のような化け物になってしまうのではないか?
そんな事に危機を感じ描いた作品です。
忘れないでください、私たちは地球の上に生きさせていただいていることを。持続可能なこの社会を作っていかなくてはなりません。資本主義ファーストなこの社会から逸脱して、新しい主義思想を打ち出していかなくてはならないのです。サスティナブルな精神を、これからの地球のために、未来の子供達のために。
美術家 長坂真護
MAGO CREATION㈱代表取締役兼美術家 /MAGO Art & Study Institute Founder。サスティナブルを合言葉に、ガーナのスラム街に先進国が不法投棄した電子廃棄物を再利用し、美術品を制作販売。その利益をスラム街での新規雇用や完全無料の学校運営に。
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