【麺 to the future|宗近製麺】

麺のプロ×お土産のプロ。これまでにはない「新たな“贈る文化”を作っていきたい」|宗近製麺

2020/08/08

“麺のプロ”宗近鉄也さんがお送りする麺好きのための連載「麺 to the future」

今年のお盆は、コロナ禍の影響で帰省なども自粛ムード。でも、季節の贈り物やお土産で互いの近況を報告、これまでのお付き合いは続けたいものです。
そこで今回は「福井の贈り物やお土産事情をプロにお聞きしたい!」ということで、福井のお土産のプロ、かゞみや(福井市)の四代目、木瀬將盛さんをお訪ねしました。

『ハピリン店』の前で。
「コロナ自粛期間中、宗近さんのそばを愛食していました」(木瀬さん)

1.お土産に“かわいい”はマスト! 積極的に発信する店づくり

-お二人の共通点は、県外大学に進学~県外企業に就職~Uターンで家業を継承、四代目です。

宗近さん(以下、宗近) 木瀬さんとの最初の出会いは、弊社の工場見学でした。

木瀬さん(以下、木瀬) 約8年前、得意先回りの時でした。初めて製造工程を見て、「こんな風に作られているのか~すごいなぁ」と終始感心、楽しかったです。

宗近 初対面の印象は、小洒落てて熱意があり、もっともっと羽を広げられる人。一方で、抱えている母体(かゞみや)が大きいので苦労もあるんだろうなぁと。今は“ひょうきんな人”です。

-木瀬さんはハピリン開業に合わせてUターン。ハピリン店は他店舗と比べて客層や品揃えがかなり異なります。

木瀬 これまでの土産物店は来店客を待つ“待ちの店”で、そのままでは衰退していくだけ。だから、店側の発信が重要、必要だと痛感しています。

大学卒業後、東京の百貨店に入社。食品部や販売促進部に在籍、福井フェアも担当して本当に面白くて、その時の経験を活かした店づくりを、ハピリンで試してみたかったんです。
例えば、女性に人気の「おみやげバイキング」。ハピリン店だけの個包装や小サイズもあり、ちょっとずつ、色んな種類を好きなだけ購入することが出来ます。

ハピリン限定の小サイズ。
価格も手ごろで、実は普段のおやつとしても最適

宗近 いろいろあるということは、在庫や売れ残りの心配はないですか?

木瀬 それが、ほとんどロスはゼロに近い。強いて言えばせんべいが割れてしまうくらい。

宗近 すごい! 女性に人気ということはパッケージも大事。かわいいんですね? 

木瀬 お土産に“かわいい”は絶対ですね。ハピリン店限定のかわいいパッケージもありますよ。

多種類のお菓子が満載。
わかりやすいPOPが購買意欲を駆り立てる

-ちなみに、宗近さんのパッケージデザインの特徴は?

宗近 弊社は、洗練されたスタイリッシュなイメージですね。外部のデザイナーですが、DJ時代のCDジャケット制作時からの長いお付き合い。私の考え方を理解してくれています。

木瀬 あっ、CDジャケットでひらめいた! CDケースに蕎麦を入れるのはどう?

宗近 えぇ~!? でも面白そう。一見、蕎麦に思えないのがいい。

木瀬 そうなんです。食品が食品用の箱に入っているのは面白くない。食品に見えない食品のお土産を作りたいなぁと。CDケースなら、そば1食分くらい入りますよね? それをCDのように並べて販売する…北野エースのレトルトカレーコーナー“カレーなる本棚®”のようにね。

次ページ → 試食や食べ比べ、売り方次第で、モノの売れ方はぐんと変わる。

#グルメ#連載

  • ツイートするツイートする
  • シェアするシェアする
  • 送信する送信する