アート | 平面・写真生誕140年記念 福井の偉人書家西脇呉石
西脇呉石(1879~1970)は勝山市出身の書家で、大正年間の第三期の国定書き方手本をはじめ数多くの教科書を揮毫した人物として著名。しかし戦後の日展や毎日書道展で展開されたその芸術書は、これまで注目されてこなかった。
しかし、戦後盛んになった前衛など新しい書と異なる作品を展開した呉石には、それらと全く異なる芸術観が発揮されていたことを忘れてはならない。それは日本の伝統的な芸術観でもあり、現在多くの人々に忘れられているものでもあるからだ。
呉石生誕140年となる今年、勝山市に止まらず福井県・北陸地方の偉人である呉石を再評価する気運を作るべく展覧会が開催される。本展覧会では、呉石自身の書作品・南画作品・漢詩草稿・手本類・道具類のほか、呉石が収集した明治時代を中心とする作家の作品まで幅広く展示。特に草稿や道具類などは、大半が初公開である。