アート・美術 | 平面・写真いわさきちひろ 生誕地・武生 ピエゾグラフ展「ちひろの雪だより」
2023年度(第4会期)の【いわさきちひろ 生誕地・武生 ピエゾグラフ展】は、この季節ならでは、ちひろが描く「雪」の表現がテーマです。
1918年12月15日、いわさきちひろは、雪の積もる武生(現:福井県越前市)に生まれました。信州出身の両親をもつちひろは、女学生のころよりスキーを得意とし、冬にはよく雪山を訪ねました。また信州北端の黒姫に構えた山荘を、冬は「雪雫亭(せっかてい※)」と呼び、窓辺の雪景色を眺めながら制作をすることもありました。
絵本やカレンダー、雑誌の表紙など、ちひろの作品には雪を描いたものも少なくありません。雪に親しみがあるからか、ちひろは、きらきらと輝く雪の結晶やしっとりと水気を含んだぼたん雪、雪原を舞うパウダースノーなど、雪を多彩に描き分けています。
本展では、ちひろの雪の表現に焦点を当て、絵本『つるのおんがえし』や『おにたのぼうし』、『ゆきのひのたんじょうび』などを紹介します。
※「雫(しずく)」という字に「カ」という音はありませんが、ちひろはあえてこのように呼んでいました。