【~3/7】アーティストが家を背負って能登半島を1周!「村上慧 移住を生活する」

2020/11/07

2018年8月30日 石川県金沢市 photo:TAMURA Can

金沢21世紀美術館にて、2021年3月7日(日)まで、『村上慧(むらかみ さとし) 移住を生活する』の企画展が開催されている。

同展は、2019年から金沢21世紀美術館のコレクションとなった作品《移住を生活する 2015.5-2018.9》に加え、村上さんがプロジェクトを開始した2014年4月5日から現在まで続く「移住を生活する」の全貌に迫る初めての機会となる。

家を背負う村上さんは何を考えているのか?

発泡スチロールを素材にした自作の家を担いで歩き、国内外で移住を繰り返すプロジェクトは2011年3月の東日本大震災をきっかけに始まった。

震災後は多くの人々が家を失い、コミュニティが衰退していった。村上さんは津波と原発事故から、自分が立っているこの社会の地盤が思っている以上に脆いものであると思いはじめた。電気・ガス・水道が通った家で普通に暮らしながら作品を作ること自体に嘘があるような気がした、と話す。

2017年9月21日 熊本県阿蘇郡阿曽村の農家の駐車場
photo:MURAKAMI Satoshi

そこで、ひとつの試みとして村上さんは「住み方」を作るところから始めた。自分が住むための家のドローイングを描き、ホームセンターで買った木材と発泡スチロールを素材に、眠ることができる最小限の家を作った。2014年4月からの生活に「移住を生活する」というタイトルをつけ、引っ越してから半年も経たない高松の物件を出て発泡スチロールの家に住み始めた。以来、その家を肩に背負って運びながら移住生活をしている。



2015年6月24日 福島県いわき市勿来町の民宿「山名」の軒下
photo:MURAKAMI Satoshi

もちろん、地面の上に眠るためには、土地の所有者からの許可が必要だ。勝手に住み始めると「不法占拠」となり罪に問われる。寺院や神社の境内、個人宅の庭、ショッピングセンターの駐車場、美術館や店舗の軒下などの敷地を交渉によって借り、そこではじめて住むことができるのだ。

「村上慧 移住を生活する」展(金沢21世紀美術館、石川、2020) 展示風景
村上の歩行ルートを示した地図

そして、会期中の11月中旬~12月中旬に、村上さんが発砲スチロールの家を背負い、能登半島を1周。金沢から珠洲へ歩いて移動し、「移住を生活する」プロジェクトは継続される。道すがら出会う人々や景色と、そこから新たに生まれる作品にも注目だ。これらは会期中、展覧会への展示も予定しており会場がアップデートされていくのも面白い。

《広告看板の家 高松》2019 外観 photo:KIOKU Keizo
美術館の庭に設置され、時々村上がこの広告看板の家で過ごしていた

実際に「歩く家」を見たい、という方は会期中に金沢、能登へ出かけてみては。運が良ければ村上さんに出会えるかもしれない。

村上慧 移住を生活する
【会場】金沢21世紀美術館 展示室13、交流ゾーン、広場(石川県金沢市広坂1-2-1)
【期間】~2021/3/7(日)
【時間】10:00~18:00(金・土曜は~20:00、2021/1/2・3は~17:00)
【休日】月曜(祝日の場合は開場)、11/24(日)、12/29(火)~2021/1/1(金)、2021/1/12(火)
【料金】無料
【お問い合わせ】076-220-2800
【HP】あり
【SNS】 Facebook Twitter




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#おでかけ#アート#イベント

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