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【気象予報士 二村千津子の風と雲】
2021/04/01
日々ウララをご覧の皆さん。初めまして、気象予報士の二村千津子(ふたむらちづこ)と申します。 今回から天気にまつわる、いろんなお話を綴らせていただくことになりました。
高校卒業まで福井で過ごし、その後は、進学、就職と転々とし、5年前の春、30年ぶりに福井に戻ってきました。
いまは、NHK福井放送局の夕方のニュース番組で気象情報を担当しています。
せっかく福井で天気の仕事をしているので、皆さんの暮らしの中で少しでも「季節感」や「天気予報」、「防災」や「暦のこと」などなどを身近に感じてもらえたら嬉しいな…と思っています。番組の裏話なども、織り交ぜられたらと思っています。
さてさて、前置きが長くなってしまいました。
今年は全国的に異例のスピードでサクラが開花していますが、福井も例外ではありません。去年、統計開始以来最も早い3月25日に開花しましたが、その記録を塗り替えて、3月22日に開花。
ちょうど、このコラムが配信される頃は 桜吹雪真っただ中かもしれません。散った桜も私たちの目を楽しませてくれます。
“花筏”(ハナイカダ)です。
花筏は、散った花びらが水面に集まってできるものです。福井城址のまわりのお堀では、毎年さまざまな花筏が浮かんで、何に見えるか…なんて、友だちと話したりして。
今回は1回目ということで、皆さんにぜひおすすめしたいこと。
「一日一空」。「一日一雲」とも言えます。
普段はスマホに目を落としがちですが、「今日はどんな空だろう」と見上げてみませんか?
そして、風も感じてもらえると、 なお嬉しいです。暖かい風、冷たい風、強かったり、弱かったり、冷たい風でも、上着のファスナーをしっかり上げなきゃ いけないくらいなのか、日差しがあるから、冷たさが心地いいと感じるのか、春は高気圧と低気圧が交互にやってくるので、毎日、空の様子が変わりますし、風向きも変わりやすいのです。
「高気圧に覆われて安定した晴天」
雲一つない、快晴の空が広がります。
「高気圧が移動して、
湿った空気が流れ込み始めたとき」
上空の空高い所に薄い雲が広がりだします。すぐには雨は降らないですが、翌日、天気が崩れることがあります。
「低気圧や前線が近づいてきたとき」
もくもくとした雲。上空に冷たい空気が流れ込んできた時にも現れます。この時は、日本海から低気圧が近づいてきた時に現れました。
「雨雲が通過した後」
これは、去年の4月に現れました。虹は雨上がり、晴れてくるとみられる現象なので4月に限った現象ではありませんが、いつ出会っても、ちょっとハッピーな気持ちになりませんか?雨上がり、日差しを感じたら、太陽と反対側を向いて虹チェックしてみて下さい。(朝夕の太陽の高さが低い時が見つけやすいです)
そして、上空の空気の様子を教えてくれる雲があります。 飛行機雲です。
「飛行機雲①」
「飛行機雲②」
飛行機雲が現れてもすっと消えるときは晴れの天気が続く。そして、飛行機雲が現れて、ながーく伸びたり、 幅が広がって残ったりするときは、上空の空気が湿ってきたとき、ゆっくりと雲が増えるサインです。
毎日のように現れる飛行機雲一つでも、空高い所の様子を知ることができます。一日一空、見上げてくださる方が増えるとうれしいです。
見上げる…と言えば、
4月はソメイヨシノの若葉たちが顔を出し始めますが、八重桜やハナミズキなども街並みを華やかにしてくれますし、芽吹きの季節でもあります。中でも注目していただきたいのがこちら。
イチョウの木です。
イチョウはちょこっと顔をだした時からイチョウの形をしているんです。かわいくありませんか?
そしてこちら。秋になり、冬を迎える準備をするときに私たちの目を楽しませてくれるカエデですが、実はこの時期、花を咲かせます。
かわいくありませんか?(いちいちしつこい笑)
こんな風に、月ごとに注目していただきたい、いろんなことを思いつくまま綴っていこうと思います。
福井の季節の流れを一緒に楽しんでいきましょう。(たまに季節の食やお酒に話がそれることがあるかもしれません)
二村千津子(ふたむらちづこ)
福井市出身。気象予報士、防災士、健康気象アドバイザー。2008年7月から2009年9月まで、中京テレビ「おめざめワイド」「ズームイン!SUPER!!」お天気キャスター。2014年4月から2017年3月までテレビ朝日「モーニングバード」(現在は「羽鳥慎一モーニングショー」)にて「ふた天」を担当。同年4月からNHK福井放送局「ニュースザウルスふくい」に出演中。アメブロ
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