日々URALA(ウララ)

月刊ウララ1月号『What’s Hot?』より。今、気になる場所・ヒトの一部をお見せします!


板尾たいこ
極 きわみ
沙羅

敦賀市の国道8号にアートのにぎわい空間。
特設ギャラリー&アトリエを開設。


松尾たいこ
アーティスト・イラストレーター

今年11月、「アート」をコンセプトに敦賀市内で開催された国道8号空間利活用実証実験「KOKU-HACHI KUKATSU」。本町商店街にある空き店舗では、アーティスト・イラストレーターとして活躍する松尾たいこさんの特設ギャラリー&アトリエがお目見えした。スケルトンとなった開放的な木造建築に、通りからも目を引くカラフルな作品の数々が並んだ。

敦賀市内の空き店舗を明るく彩った松尾さんの作品。そのほかにも、敦賀の自然や歴史、風景をイメージしてセレクトした5点の作品を拡大シートにしてまちなかに展示。アートによるまちづくり、にぎわいづくりの取り組みとして話題となった

ともすると入りにくいギャラリーのイメージを払拭する、まちに開かれた4日間限定の特設会場。そこには世代を問わず多くの人が訪れ、暮らしに身近な場所でアートを楽しんだ。




東京と地元・広島以外で個展を開くのは初めてという。松尾さんは、空き家がアートの存在によって面白い空間へと様変わりしたユニークな試みについて、「たくさんの人が足を止めて、興味深そうに作品を見てくれた。その場で知人に電話して、誘っていた姿も。今後、いろんな人が空き空間を活用する取り組みのきっかけとなったらうれしいですね」と笑顔で振り返る。

今回、松尾さんは作品制作のライブパフォーマンスにも取り組み、最終日には完成した作品が会場に。「気比の松原」の風景をポップでカラフルに描いた作品は、まるで敦賀とアートをつなぎ、その距離を縮めてくれるような存在にも感じられた。

松尾たいこ
【SNS】Instagram

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名工の研ぎ澄まされた感覚が生んだ、
0.01mmという超絶技巧。


極 きわみ
敦賀市

「現代の名工」という称号がある。毎年150人ほどの伝統技術を極めた人にだけ送られるその称号で、初めて食品部門で得た人物がいる。別所昭男氏。敦賀の伝統的な食文化である“おぼろ昆布”のすき職人である。中学を卒業し、父に師事して63年、父を超えたいという一念だけが突き動かしていた。そして認められた“名工”の二文字。それは1ミリ以下、0.01mmの世界で生きてきた証である。




おぼろ昆布のすき方には呼吸法を含め熟練した技が必要。すき職人は最盛期には900人を数えたが、現在は100人未満だという。今、別所さんのところに弟子入りした人もいるそうだ。ふるさと納税にも掲載予定。150g3000円

今日も、別所さんは粛々と昆布をすく。彼こそがこの逸品を生み出せる唯一の人だから。

別所商店
【 住所 】 福井県敦賀市木崎33-7-2
【電話】0770-23-7689

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和紙職人の新しい道を、
片町の新しい道筋を、この店から。


沙羅
福井市

変革のときはいつ訪れるかわからない。この2年間で繁華街は大きく変わった。人が足を運ばなくなる、生活スタイルが変わる、そして店のあり方も変わる。幾度となく店を変え、内装もスタイルも変えてきた。「これで最後の変化」としたのが5年前。バブル崩壊、リーマンショックも経験してきた。そして今回のパンデミック。一番大きな変革がこの街に訪れた。それでも自分を育ててくれた片町を愛した。全部を経験したからこそ、片町を新しくしたい、新しい街を作っていきたい、今度の変化はその想いに溢れている。

ここは“酒場”である。見知らぬ人が隣り合い、そして交流を育む場所。そういった“場”を作り続けてきたオーナーは、スナックだった店を“酒場”にした。誰もが訪れやすい店を、そしてやがて訪れる北陸新幹線を見据えて、福井を感じさせる店を作り上げた。

こちらは飲み放題で3000円、4000円、5000円のコースのみ。スペシャルなワインなどもリーズナブルにいただける。靴を脱いで琉球畳の上で過ごすスタイル。カウンターも一枚板の造りで、テーブル席も掘りごたつ様式と

福井を発信したい思いを表わしているのがバックバーと壁のオブジェ。この越前和紙は『岩野平三郎製紙所』が制作した。横山大観など多くの画家が愛用する和紙制作に特化していたが、今回オーナーの思いをデザインからすべて考案し、手掛けた。新しいスタート、新しい取り組み。それは今、この街だからできることなのだろう。

沙羅
【 住所 】福井県福井市順化2-7-18 三栄ビル3F
【 電話 】0776-27-3328
【 時間 】19:00〜24:00
【 休日 】日・月曜
【 席数 】16席
【 駐車 】なし

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