越前武生 —
古くは国府が置かれていた越前国の中心地で市内には今も200を超える寺院があります。旧市街地には中世の町割りが残り、風情ある細い路地を歩けばあちこちで多くのお寺と出会えます。境内で静かに積み重ねた時間を感じながら御朱印・御首題をいただき、ご利益を願うまち歩きで越前武生ならではの趣を愉しんでみませんか。

巡る前にこちらを読むと、より武生のまち歩きが楽しめます!
(御朱印・御首題巡りの際の注意事項)
・『御朱印』『御首題』は参拝の証です。記念スタンプではありません。まずお参りしましょう。
・対応時間が明記されてない寺院は、基本的にいつでも対応可能ですが、節度ある時間帯での訪問をお願いします。
・掲載している寺院の他にも『御朱印』『御首題』を授与されている寺院があります。
・掲載している情報は、寺院の都合により予告なく変更される場合があります。予めご了承ください。
・寺院では住職が不在の場合もあるため、事前に電話連絡をしてから参拝することをおすすめします。
【天台宗】
①護國山 越前 國分寺(こくぶんじ)
②観音山 帆山寺(ほやまじ)
【天台真盛宗】
③攝取山 引接寺(いんじょうじ)
④大佛山 月光寺(げっこうじ)
【真言宗】
⑤善根山 弘法寺(こうぼうじ)
【浄土宗】
⑥親縁山 大寳寺(だいほうじ)
⑦正高寺 子安観音(こやすかんのん)
【浄土真宗】
⑧出雲山 御堂 陽願寺(ようがんじ)
【真宗】
⑨本山 毫攝寺(ごうしょうじ)
【時宗】
⑩生蓮山 宝地院 興徳寺(こうとくじ)
【臨済宗】
⑪河濯山 芳春寺(ほうしゅんじ)
【曹洞宗】
⑫大平山 龍泉寺(りゅうせんじ)
⑬群玉山 龍門寺(りゅうもんじ)
⑭太白山 宝円寺(ほうえんじ)
⑮慧日山 金剛院(こんごういん)
⑯萬象山 御誕生寺(ごたんじょうじ)
【日蓮宗】
⑰経王山 栄久寺(えいきゅうじ)
⑱華岳山 経王寺(きょうおうじ)
⑲法栄山 蓮尚寺(れんじょうじ)
⑳大通山 成福寺(じょうふくじ)
①【天台宗】
護國山 越前 國分寺(こくぶんじ)
奈良時代に聖武天皇の詔勅で一国に一寺建立された国分寺。越前国府があった武生に創建された国分寺がこちら。大国だった越前、創建当時は全国屈指の規模を誇った。
拝受方法
【手書き】
◆御志納/300円〜
護國山 越前 國分寺(こくぶんじ)
【住所】福井県越前市京町1-6-2(JR武生駅から徒歩8分)
【電話】0778-22-3088
【駐車場】5台
②【天台宗】
観音山 帆山寺(ほやまじ)
創建は天平元年(729)で、天正19年(1591)に現在地へ。奈良時代の泰澄大師作と伝わる千手観音が本尊で、33年に一度開帳される秘仏。本堂左手には木造の涅槃像を安置。
拝受方法
【手書き】【書き置き】
※手書き希望の場合は要事前連絡
◆御志納/300円
観音山 帆山寺(ほやまじ)
【住所】福井県越前市住吉町1-24(JR武生駅から徒歩7分)
【電話】0778-22-4074
【駐車場】10台
③【天台真盛宗】
攝取山 引接寺(いんじょうじ)
長享2年(1488)建立の天台真盛宗別格本山。敷地は大きく、鯉や獅子などの彫刻がほどこされた総けやき造りの山門や、笏谷石で作られた高さ4mの聖観音坐像は圧巻。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/300円程度
◆対応時間/9:30〜16:30
攝取山 引接寺(いんじょうじ)
【住所】福井県越前市京町3-3-5(JR武生駅から徒歩10分)
【電話】0778-22-0442
【駐車場】50台(大型バス可)
④【天台真盛宗】
大佛山 月光寺(げっこうじ)
本堂に入ると約5.5mの銅製の大仏が鎮座。「武生三大大仏」の一つで、天保年間(1830〜1844)の大飢饉で亡くなった人を供養するため、弘化4年(1847)に建立されたもの。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御朱印料/300円
大佛山 月光寺(げっこうじ)
【住所】福井県越前市南1-2-12(JR武生駅から徒歩20分 )
【電話】0778-22-6367
【駐車場】20台(中型バス可)
⑤【真言宗】
善根山 弘法寺(こうぼうじ)
昭和21年(1946)に開創。境内の霊場滝は、初代住職の智照法尼が感得したマンダラ世界を表現。周りでは四国八十八箇所のお砂踏みができる。写経体験も可能(要予約)。
拝受方法
【手書き】【 書き置き】
※手書き希望の場合は要事前連絡
◆御志納/300円〜
◆対応時間/8:40〜16:30(月曜は対応不可)
善根山 弘法寺(こうぼうじ)
【住所】福井県越前市東千福町17-22(JR武生駅から車で6分)
【電話】0778-22-4664
【駐車場】2台
【HP】あり
⑥【浄土宗】
親縁山 大寳寺(だいほうじ)
慶長8年(1603)創建。嘉永5年(1852)の大火の際に、水を吹き出して火を食い止めたと伝わる「水吹地蔵」がある。境内のしだれ桜が見事で、桜の名所としても知られる。
拝受方法
【書き置き】
◆御志納/お気持ち
親縁山 大寳寺(だいほうじ)
【住所】福井県越前市本町10-2(JR武生駅から徒歩14分)
【電話】0778-22-1682
【駐車場】20台(大型バス可)
【HP】あり
⑦【浄土宗】
正高寺 子安観音(こやすかんのん)
継体天皇ゆかりと伝わる観音菩薩は、子宝や安産にご利益があることで知られ、参拝者は全国から。願いを込めて人形を納めるため、観音堂には数多くの人形が並ぶ。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/300円〜
◆対応時間/9:00〜16:00(正月、お盆、毎月の戌の日は対応不可)
正高寺 子安観音(こやすかんのん)
【住所】福井県越前市文室町36-22(北陸自動車道武生ICから車で13分)
【電話】0778-27-2423
【駐車場】7台
【HP】あり
⑧【浄土真宗】
出雲山 御堂 陽願寺(ようがんじ)
創建は室町時代。蓮如上人とのつながりが深く、「御堂(みどう)」「御坊(ごぼう)」とも称される格の高い寺院。御殿の間からの庭園や宝物殿の貴重な文化財を拝観できる。
拝受方法
【書き置き】※2種類あり
◆参拝記念証/400円
◆対応時間/9:00〜15:30
出雲山 御堂 陽願寺(ようがんじ)
【住所】福井県越前市本町3-10(JR武生駅から徒歩12分)
【電話】0778-22-0981
【料金】拝観料(書院・庭園等)/一般500円(拝観は4〜12月の土・日曜、祝日のみ対応)
【駐車場】25台(大型バス可)
【HP】あり
⑨【真宗】
本山 毫攝寺(ごうしょうじ)
真宗出雲路派の本山で御影堂は20間4面の大伽藍を誇る。阿弥陀堂門にある葵の紋や鯉の滝登りの一枚彫り彫刻は必見。与謝野鉄幹、晶子夫妻も訪れ、14の歌を残している。
拝受方法
【書き置き】
◆御志納/300円
◆対応時間/8:30〜15:00
本山 毫攝寺(ごうしょうじ)
【住所】福井県越前市清水頭町2-9(北陸自動車道武生ICから車で7分)
【電話】0778-27-1002
【駐車場】60台(大型バス可 ※要予約)
【HP】あり
⑩【時宗】
生蓮山 宝地院 興徳寺(こうとくじ)
開創は正応3年(1290)。元亀元年(1570)の「姉川の戦い」で、長さ3mの大太刀を振り回し、織田・徳川軍を相手に活躍した朝倉氏の客将・真柄十郎左衛門の墓所がある。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/お気持ち
生蓮山 宝地院 興徳寺(こうとくじ)
【住所】福井県越前市宮谷町29-20(北陸自動車道武生ICから車で6分)
【電話】0778-27-1427
【駐車場】10台
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⑪【臨済宗】
河濯山 芳春寺(ほうしゅんじ)
越前市で唯一の臨済宗大徳寺派の寺。奉納された絵馬など神仏習合の名残りを見ることができる。境内の大杉は樹齢が370年余りで、2代府中領主の本多昌長が植えたと伝わる。
拝受方法
【手書き】【書き置き】
※手書き希望の場合は要事前連絡
◆御志納/300円〜
河濯山 芳春寺(ほうしゅんじ)
【住所】福井県越前市高瀬町2-5-15(JR武生駅から徒歩17分)
【電話】0778-22-1586
【駐車場】40台(大型バス可)
⑫【曹洞宗】
大平山 龍泉寺(りゅうせんじ)
応安元年(1367)に通幻寂霊が開いた寺。府中領主であった本多家の菩提寺であり、初代の富正をはじめ、代々の当主が眠る巨大な五輪塔の墓がある。坐禅体験も可能(要予約)。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/300円〜
大平山 龍泉寺(りゅうせんじ)
【住所】福井県越前市深草1-10-3(JR武生駅から徒歩15分)
【電話】0778-22-4586
【駐車場】100台(大型バス可)
【HP】あり
⑬【曹洞宗】
群玉山 龍門寺(りゅうもんじ)
正安元年(1299)創建。後に龍門寺城が築かれ、天正元年(1573)には織田信長が朝倉攻めの際、ここに本陣を構えた。今でも、城の堀や土塁の跡を見ることができる。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/お気持ち
群玉山 龍門寺(りゅうもんじ)
【住所】福井県越前市本町9-5(JR武生駅から徒歩13分)
【電話】0778-22-2215
【駐車場】50台
⑭【曹洞宗】
太白山 宝円寺(ほうえんじ)
加賀藩初代藩主の前田利家が保護した寺で、利家は金沢にも同じ名前の寺を建てている。境内には、子どもを守り大切にする願いを込めたユニークな石像が数多く並ぶ。
拝受方法
【書き置き】
◆御志納/お気持ち
太白山 宝円寺(ほうえんじ)
【住所】福井県越前市高瀬1-25-4(JR武生駅から徒歩22分)
【電話】0778-22-1645
【駐車場】30台
⑮【曹洞宗】
慧日山 金剛院(こんごういん)
永享5年(1433)創建。慶長15年(1610)、時の府中領主、本多富正によって現在地へ。毎年7月15日の「みたままつり」はろうそくの灯りが幻想的。坐禅体験も可能(要予約)。
拝受方法
【手書き】【書き置き】
※手書き希望の場合は要事前連絡
◆御志納/300円〜
慧日山 金剛院(こんごういん)
【住所】福井県越前市深草2-2-37(JR武生駅から徒歩13分)
【電話】0778-22-7188
【駐車場】30台(大型バス可)
【HP】あり
⑯【曹洞宗】
萬象山 御誕生寺(ごたんじょうじ)
「猫寺」として知られる寺院。これまでに400匹近い猫に里親との縁を結んだことから、「縁結びの寺」としても多くの人が訪れる。2匹の猫が寄り添う大仏にも注目。
拝受方法
【書き置き】
◆御志納(猫の医療募金として)
・1頁用(2種)各300円〜
・2頁用(5種)各500円〜
・4頁用(1種)1000円〜
◆対応時間/9:00〜17:00
萬象山 御誕生寺(ごたんじょうじ)
【住所】福井県越前市庄田町32-1-1(北陸自動車道武生ICから車で5分)
【電話】0778-43-6081
【駐車場】50台(大型バス可)
⑰【日蓮宗】
経王山 栄久寺(えいきゅうじ)
大永5年(1525)創建。趣ある寺町通り沿いのこの地は、かつて府中城の西側防衛を目的に天台法華系の寺院が5カ寺連なる、都市計画上の防衛防災地帯だった(今は3カ寺が残る)。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/300円〜
経王山 栄久寺(えいきゅうじ)
【住所】福井県越前市京町3-4-34(JR武生駅から徒歩10分)
【電話】0778-22-2893
【駐車場】10台(大型バス可 ※引接寺前に)
【HP】あり
⑱【日蓮宗】
華岳山 経王寺(きょうおうじ)
加賀初代藩主前田利家の側室、寿福院の兄、日淳が慶長元年(1596)に一乗谷(福井市)から現在地へ。「府中惣絵図」は正徳元年(1711)作成で現存する市街図としては最古。
拝受方法
【手書き】【書き置き】
※手書き希望の場合は要事前連絡
◆御志納/300円〜
華岳山 経王寺(きょうおうじ)
【住所】福井県越前市元町2-13(JR武生駅から徒歩10分)
【電話】0778-22-3912
【駐車場】20台
【HP】あり
⑲【日蓮宗】
法栄山 蓮尚寺(れんじょうじ)
応永年間(1394〜1428)に戦国大名・朝倉氏の庇護を受け一乗谷(福井市)に創建。天正年間(1573〜1592)に現在地へ。本多家2代昌長と3代長員の正室の墓所がある。
※無住のため堂内は拝観できません
※御朱印希望の場合は⑰栄久寺へ
拝受方法
【手書き】※要事前連絡(拝受は栄久寺にて)
◆御志納/300円〜
法栄山 蓮尚寺(れんじょうじ)
【住所】福井県越前市本町5-4(JR武生駅から徒歩11分)
【電話】0778-22-2893(栄久寺)
【駐車場】20台
⑳【日蓮宗】
大通山 成福寺(じょうふくじ)
かつて一帯は戦場で、城跡だったところに伽藍が建てられたという江戸時代初期の記録が残る。火災での消失を経て、本堂は明治43年(1910)再建。境内を囲む緑が美しい。
拝受方法
【手書き】※要事前連絡
◆御志納/お気持ち
大通山 成福寺(じょうふくじ)
【住所】福井県越前市大虫町20-16(JR武生駅から車で8分)
【電話】0778-22-2436
【駐車場】10台
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府中の寺町 その形成の謎
— 地理学的視点からの一考察 —
府中(現在の越前市)は、古来より越前国府(政治)、府中城下(軍事)、北陸街道府中宿(交通)といったさまざまな要素をもって発展してきた北陸の要衝でした。現在も旧市街地には、江戸期の古地図に描かれた町割りが表街道から細い裏路地にいたるまで残っています。今も直線道路が少なく、突如として道がカギ折れになったり、「卍が辻」と呼ばれる枡状の小広場があるなど、城下町としての色合いが濃いまち並みと言えます。
[江戸時代中期図]経王寺所蔵 写真提供:越前市武生公会堂記念館 正徳元年府中図
■江戸時代中期
正徳元年(1711)頃の市街地周辺。今も残る國分寺や経王寺、龍門寺などが描かれています。
■現在
現在の越前市の旧市街地周辺。今も寺院が集中しているのがわかります。
城下町の形成は、戦国期に織田信長によって派遣された前田利家が府中城に入ったことが始まりです。後に越前一国68万石の福井藩主となった結城秀康(家康の次男)の御附家老、本多富正が府中3万7千石の領主となったことで整備されました。江戸幕府草創期だった当時は、豊臣氏が1615年の大坂夏の陣で滅ぶまで依然として勢力を持ち、金沢には豊臣方の最大勢力、加賀百万石の前田氏がいました。徳川親藩の大大名である福井藩の役割は、北陸南部の抑え、特に前田氏の監視・牽制であり、府中の役割は大阪をにらんだ防衛基地とも考えられます。
府中を地理的に俯瞰すると、本城である福井城がある北面と天然の堀となる日野川が流れる東面よりも、京都までつながった北陸街道が延びる南面と日本海のある西面が防衛上で要注意となります。防御の砦となるのは城だけではありません。境内が広い寺院は、有事の際には兵の駐屯地となり、要塞として利用されていました。
[江戸時代中期図]経王寺所蔵 写真提供:越前市武生公会堂記念館 正徳元年府中図
結果的に現在の寺院配置を見ると、城下南側の元町〜武生柳町(地図中【6】【8】【13】【18】【19】)といった北陸街道沿い、そして城下西側の深草〜京町エリア(地図中【1】【3】【17】)に寺院を集中させることで、防衛ラインを築いたということは十分に考えられます。この時、寺院建設用地として、古代の国府関係の建物があった跡地が利用されたという説もあります。
その後、これまでの長い年月のなかで数度の大火や江戸幕府の寺請制度の消滅等により、やむなく廃寺になったところも少なからずあったに違いありません。しかし、空襲の被害を逃れた旧市街地には、本多富正の頃のまちの雰囲気を伝える、数多くの寺院が今も見られるのです。(諸説あります)
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