【気象予報士 二村千津子の風と雲】

梅雨入り前に知っておきたい新たな防災気象情報について|気象予報士 二村千津子の風と雲

2026/05/13

こんにちは
福井県住みます気象予報士の二村千津子です。

今回は、今月28日から始まる新たな防災気象情報についてお話します。
と言っても、正直、端的にわかりやすくまとめるのがなかなか難しいです。

そもそも、皆さんはこれまでの防災情報を把握されていますか?

気象庁のホームページでまとめられている現段階での防災情報の一覧表です。

気象庁からは、大雨(土砂災害と浸水)や高潮、河川の氾濫などの項目ごとに、予測される気象状況の危険度に合わせて注意報、警報、などの情報が発表されます。
そしてその情報に相当する警戒レベルに応じて、自治体から避難指示や高齢者等避難といった避難情報が発令されてきました。

でも、発表される情報がどの段階のものなのか、少しわかりづらく、その結果、避難するタイミングもわかりづらいという課題がありました。

そして今回、変更後の一覧表がこちら。

区切りがすっきりしました。

まず、発表される情報が想定される4つの災害、河川はん濫・大雨(浸水・中小河川の氾濫)・土砂災害・高潮に明確に分けられました。

そして、その4つの災害ごとに、注意報、警報、危険警報、特別警報が発表されます。

今回、新設された情報が、「危険警報」です。
これは、警戒レベル4で発表される情報です。

また、これまでは、気象庁が発表する警報や注意報は、警戒レベル〇相当、という位置づけでしたが、これからは、それぞれの情報に警戒レベルも一緒につけて発表されます。例えば、レベル3大雨警報、レベル4大雨危険警報…というようにです。

これにより、気象庁から発表される情報も避難行動に直結できる情報になります。

レベル3で高齢者等避難。レベル4で危険な場所から全員避難、レベル5は緊急安全確保です。逃げ時が明確になります。

そして、もう一つの大きな変更はこれまでの「洪水警報」がなくなります。
大きな川、福井県だと九頭竜川や足羽川、日野川といった一級河川や大きな川はレベル3はん濫警報、レベル4はん濫危険警報という情報になり、それ以外の中小河川に関しては大雨警報に含まれることになります。

河川はん濫の情報の対象となるのは、次の河川です。

気象庁では、多くの人の命が奪われるような甚大な災害が起こると、なぜ、その命を救えなかったのか、どうすれば、より伝わるのか…ということを考え、話し合い、新たな情報を新設してきました。でも、ここ10年から20年の間に、経験したことのないような大雨による災害が頻発してしまって、情報の変更も、前の情報が浸透する前に新たな情報が作られてきている感が否めません。

今回の改善で、正直「また変わるの?」と思ってしまっていたのですが、結果的に、非常にわかりやすくなりました。

とにかく、大切なことは、レベル4は危険な場所から全員避難。ということ。

その時に発表される情報は「危険警報」ということ。

自分たちの逃げ時はいつか。避難スイッチを入れるタイミングはいつか、まずは、自分たちの住んでいる場所、働いている場所、大切な人がいる場所の周りにはどんな危険があるのかどうか、そうしたことをあらためて確認して、逃げ時を逃がさないことが大切です。

ことしは5月3日に奄美地方で梅雨入りの発表があり、翌4日には沖縄地方でも発表されました。いずれも平年より1週間前後早い雨のシーズンの到来となりました。

いまのところ、北陸地方の梅雨入りのタイミングは、平年を大きく前後することはなさそうという見通しなので、来月の半ばまでには本格的な雨の季節が始まると思っておいてよさそうです。

新たな防災気象情報については気象庁のホームページでも、詳しく解説されているので、大雨シーズンの前にぜひ一度、確認してもらえると嬉しいです。

今回、記事の作成にあたり、福井地方気象台の方にも相談して、図なども提供いただきました。まだまだ説明不足だな。。。と感じることは、今後も機会をみてお話できたらと思います。


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※回答の掲載時期は未定です。全てのご質問にお答えできるとは限りませんので、ご了承ください。


二村千津子(ふたむらちづこ)
福井県出身。気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー 2017年から7年間NHK福井放送局「ニュースザウルスふくい」で気象情報を担当。 アメブロ



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