“みんなで楽しく過ごせる場所を作りたい”。福井市・東安居地区のシニアたち。

2020/02/06

ここ数年、ニュースに取り上げられることも多くなった「子ども食堂」。この活動が始まった当初は貧困世帯の子どもたちを対象にしたところが多かったものの、最近では地域の子どもたち、さらには大人たちが同じ空間で食事を楽しむ“団らんの場”にもなっています。福井県内にも20カ所以上ある子ども食堂。福井市の『東安居ふれあいこどもサロン』(以下、『こどもサロン』)は昨年5月に「子ども食堂」としての活動を開始しました。空き家を利用したこの場所には『東安居いきいき長寿よろず茶屋』(以下、『よろず茶屋』)が併設されています。

『よろず茶屋』ができたのは今から約8年前。仕事をリタイアしたシニアたちが毎日をより楽しく過ごせる遊び場を提供しようと、現在代表を務める有賀隆男さんを中心に活動が始まりました。

麻雀を楽しむシニアたち。この場所に来たことがきっかけで知り合い、仲良くなったそう

そこに『こどもサロン』を併設したのは、有賀さんがこの地域の母子家庭の現状を知ったことがきっかけ。お母さんが1人で家計を担い、子育てをしているということで余裕がなく、子どもにお弁当を用意してあげられない家庭がいくつもあるということを知ったそう。また、お母さんの帰りが遅いためにご飯の用意をすることが難しく、渡されたお金でコンビニ弁当を買い、1人でご飯を食べている子どもも1クラスに1~2人の割合で存在することを聞きました。子どもたちが寂しい思いをしているのではないかと心配になった有賀さんが思いついたのが、最近話題の「子ども食堂」。『こどもサロン』で土・日曜にお昼ご飯を無料で提供するようになりました。

『こどもサロン』の活動を支えるのは『よろず茶屋』に遊びに来ているシニアたち。普段、家で家事をすることがなかった男性たちは炊飯器の使い方が分からず、活動開始当初は大変だったそう。しかし、今では「家にいるよりここにいることが多いくらいやし、お米の炊き方も覚えてもたわ(笑)」と笑います。メニューはインスタントのカレーや中華丼。温めれば完成するため料理をあまりしない方も簡単に作ることができます。また、火事の心配もないので安心だそうです。

この活動に賛同し、地元の企業や団体も応援してくれるようになりました。まだ食べられるけれど、賞味期限が間近、といった理由で売ることができないお菓子や飲み物、インスタント食品を無料で提供してくれたり、助成金を出してくれたりするそうです。「ここにあるもののほとんどがもらいものです。多くの方が協力してくださるおかげで活動が成り立っています」。

子ども食堂の活動が始まった当初はたくさんの子どもたちが来ていたそうですが、最近は近くの児童館の方が人気のようです。それでも、特別な宣伝活動は行ないません。

「小学校の校長先生から子どもたちに、この場所の存在を伝えてもらってはいますが、それ以外は何もしていません。来てほしいからといって僕らの気持ちを押し付けたり追いかけたりすると逆に逃げちゃうと思うんです。押し付けたくないから“この場所では最低限のルールさえ守れば何をしても良し!”ということにしています。あえて言うなら“みんなで愉快に過ごす”のが目的。頑張っていればみんなが応援してくれると思うので、この場所をみんなにとって今よりもっと楽しい場所にしていきたいです」

代表の有賀さん(左)の、「ここはみんなで作っていく場所だから、みんながスタッフだよ」という言葉が印象的でした

東安居ふれあいこどもサロン
【住所】福井県福井市渡町215
【電話】090-1635-0057(有賀隆男さん)
【時間】平日7:00~18:00、土・日曜、祝日7:00~16:00
【休日】年中無休
【料金】大人100円、小中学生無料
【駐車場】指示に従うこと ※路上駐車はしないこと
【HP】なし
【SNS】Facebook



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