2026/09/18
2026年8月1日 OPEN
一般的な書店とは少し異なり、本棚の一区画を個人に貸し出し、それぞれが持つ本を販売するシェア型の書店『きねの書店』が鯖江市大倉町にオープンしました。

店を営むのは、子育てを機に東京から福井へUターンした加藤大喜さん、未千子さん夫妻。大喜さんの祖父が使用していた農機具小屋を約2年かけてDIYで改修し、本を通じて新しい出会いや、気づきが生まれる場所をつくりました。

店内に並ぶのは、本棚を借りた「棚主」と呼ばれる人たちがセレクトした本。小説や漫画、エッセイ、専門書などジャンルはさまざまで、一つひとつの棚にその人の好みや個性が映し出されています。本の価格を決めたり、ポップやメッセージカードを添えたり、並べ方を工夫したりと、棚のつくり方も自由。なかには自身で出版した本を置く人もいれば、将来本屋を開くことを見据え、まずは一つの棚から始めている人もいます。


「誰かの本棚を見ると、この人はこういうものが好きなんだ、とその人となりが凝縮されているような気がするんです」と大喜さん。インターネットやSNSで簡単に情報を得られる今、本を購入してまで知ろうとすることには、その人の興味が色濃く表れるといいます。
「書店や図書館では、つい自分の興味があるコーナーへ足を運びがちですが、ここでは一つのカテゴリーで括れない多彩な本が、棚主さんごとの視点で並びます。普段なら目に留まらなかった一冊に手が伸びたり、知らなかった分野に興味が湧いたりと、思いがけない出会いがありますよ」

気になる本があれば、その場で手に取り、店内でくつろぎながら読むことができます。心惹かれる一冊が見つかれば、そのまま購入できるほか、加藤さん夫妻との会話や、その場に居合わせた人との交流を楽しむことも。本を探すだけでなく、思い思いに過ごせるのが、この店の魅力です。
また、棚を持つことは自分の“好き”を表現することにもつながります。棚主になれば、店番のほか、店内を使ってイベントや展示を行なうことも可能。「いつかやってみたい」と思っていたことを、小さく試せる場所としても開かれています。


店名の「きねの」は、福井弁の「また来てね」から。本が好きな人はもちろん、「自分は何が好きなのか、まだよくわからない」という人にも気軽に訪れてほしいと加藤さんは話します。誰かの本棚を眺め、知らなかった一冊や思いに触れてみる。その時間が、自分でもまだ気づいていなかった“好き”や、小さな「やってみたい」を見つけるきっかけになるかもしれません。
きねの書店
【住所】福井県鯖江市大倉町16-14
【電話】090-5686-0538
【時間】12:30〜16:30
【休日】月~木曜 ※不定休あり
【駐車場】あり
【SNS】Instagram
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