【福井ラーメン探検隊】
2020/11/20
今回我々がたどり着いたのは、福井大学文京キャンパス近くにあるラーメン店「越前中華」。店舗前の食品サンプルがどこか懐かしさを感じさせ、胸を高まらせる…。そして軒の看板には「福井ラーメンを目指して」との文字が。“福井ラーメン”とは聞きなれないフレーズだが一体どんな味なのか。その謎を追うべく隊は暖簾をくぐったのだ。
注文したのは「チャーシューメン」850円(税込)。なお、ラーメンは他に「中華そば」690円(税込)、「モヤシ中華」870円(税込)の3択。モヤシ中華は、中華そばにモヤシをトッピングしただけではなく、あんかけタイプとなる。だから「ストレートなスープの味を楽しむなら、まずは中華そばかチャーシューメンだよ」という店主の声にしたがってチャーシューメンを選んだのだ。まずは、スープから。
「具が溶けるまで煮込まれたスープ」
そのスープは毎朝暗いうちから丸鶏、煮干し、大量の野菜などを具材が溶けるまで煮込んで、旨味がとことん抽出されたもの。だから、あっさりながらも深いコクが感じられる。そして、スープとの絡みが抜群に良い麺は、昭和60年の創業以来変わらず、丹念に小麦から作られている自家製ちぢれ麺。細さに似合わず跳ね返るような噛み応えに驚き! また、手揉みすることで、あえて麺の固さにムラを付けてちぢれさせているという。
「名バイプレイヤー! メンマをあなどるな」
そして、多くはラーメンの脇役として扱われがちのメンマだが、店主はその味にもこだわっている。既製品のものを使うとどうしてもメンマ特有の味が失われると、乾燥メンマを原材料からお店で仕込んで、味付けをしているとか。特有のコリコリした食感と味が保たれたメンマは、ただの脇役ではなく、ラーメンに欠かせない、この店の名バイプレイヤーとなっているのだ。
この味わい深いラーメンを手掛ける店主は、子どもの頃から実家である片町の中華料理店を手伝い、昭和60年に『越前中華』創業。まさに中華ひと筋のサラブレッド。だからラーメン一杯にかけるすべてこだわりに納得だ。
そして、軒の看板に書かれた「福井ラーメンを目指して」という文字。これは「博多ラーメン、和歌山ラーメンというご当地ラーメンの名前があるけど、“福井ラーメン”はない。だから、福井ならではのラーメンができればと。」という店主の想いからであった。
今回味わったチャーシューメンの具材はチャーシュー、麺、ネギ、メンマと実にシンプルだが、「これでもか!」というくらいの、こだわりと店主の深い想いが詰まった一杯だった。「いつか“福井ラーメン”が全国に広まりますように」と思いながらお店を後にした探検隊だった。
探検隊レポート
スープの濃さ:あっさり
麺の種類 :ちぢれ麺
ボリューム :やや多め
越前中華
【住所】福井県福井市乾徳2-5-6
【電話】0776-27-5102
【時間】11:00~14:30、17:00~20:00迄に入店
【休日】月曜
【席】約10席(※座敷あり)
【駐車場】9台
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