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【長坂真護のMAGO NOTE】
2021/01/23
前編のあらすじ 前編は月刊ウララ2021年2月号に掲載
<2019年3月からの久しぶりのライブペインティングは、ピアノの生演奏に合わせてという、初の試み。そして手に取ったのは筆ではなく自分の「手」だった。そしてでき上がった作品の横に描いた花、それは無意識の中で描いた彼岸花だった……。>
彼岸花の花言葉は、「再会、思うはあなた一人、深い思いやり」です。
入り混じった音色から描きだされた絶望色のカーキから、また海ができ、そこから希望の光が立ち込めるような瞬間の絵、筆は一切使わず、手のストロークだけで描き上げ、今日の触れることの制限された時代に近隣への愛を確かめるように、手形で描き進めました。
近隣への愛の再確認こそ、コロナ後の新しい時代へ向かうためのキーワード。新時代は愛が象徴される時代になります。僕は第六感でそう感じます。曲の終焉を迎え、それらの35分間の一個一個の音符が一つの大きな絵画を描き上げたのです。この絵は僕が書いたのであろうか、それともピアニストが描き上げたものだろうか? はたまた天から描かされたものなのであろうか。
この会場にいた観客からは、今までアートと音楽で感じた事のない熱いエネルギーを感じ、涙したと告げられました。僕はそんな観衆にこう語りました。「地球が生まれてから40億年の時間が経ちました。僕らの様な人類はその中でたった700万年しか活動していません。地球は40憶年の間、膨張したり、凍ったり、熱くなったり長らく不安定な状態でした。今の僕たちは本当に奇跡的な安定の時代を生かさせてもらっているに過ぎないと思います。当たり前かと思っていた平和な時代も、たった一つのこと、今回はコロナがきっかけですべてが壊れてしまうのです。だったら何故私たちはこの地球に知的生命体として存在しているのだろう? 答えは一つ。母なる地球を美しく維持すための管理者なのです。もう母なる地球の資源を無駄使いするのは止めにして、私たち人間の知的技術や才能で偉大な母に親孝行するタイミングが来ているのではないでしょうか?」。
僕は近隣者への愛の再確認をテーマに絵を描き、そして今日来てくださった方々にそのようなメッセ―ジを伝えました。さぁまた名古屋の展覧会に戻ろう。僕は地球人としてガーナを救う。僕にとっての近隣者はガーナに住むスラム街、アグボグブロシーのみんなだから。これからもガーナへの愛は止まない。皆様の近隣とは誰を指しますか?
そして、その愛は一体何ですか?
美術家 長坂真護
MAGO CREATION(株)代表取締役兼美術家 /MAGO Art & Study Institute Founder。サスティナブルを合言葉に、ガーナのスラム街に先進国が不法投棄した電子廃棄物を再利用し、美術品を制作販売。その利益をスラム街での新規雇用や完全無料の学校運営に。
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