【ハナ金 夜ふかし倶楽部】

ロックスターの純文学に人情劇。芥川賞・直木賞受賞作と候補作を読もう。

2021/02/09

今年も1月に発表された『芥川賞・直木賞』。今回の受賞作は“初づくし”でも話題に。木崎みつ子さんの「コンジュジ」はデビュー作で、いきなり芥川賞候補作に。そしてミュージシャンからはロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル&ギター・尾崎世界観さんの「母影」が初の候補作となり話題に。そして西條奈加さんの「心淋し川」は初ノミネートで直木賞を受賞した作品です。


心淋し川

西條 奈加 集英社

直木賞受賞作。江戸・千駄木町の一角「心町(うらまち)」に流れるドブ川「心淋し川(うらさびしがわ)」を眺める貧乏長屋が舞台となる短編集。すべての登場人物は、今日の食べ物にも事欠き、他人には言えない事情を抱えながらも“人情”でつながり明るく生きていく。
貧乏でも適度に距離感を保ちつつお節介を焼く“ご近所づきあい”ができれば、現代の「孤独死」なんかないのかも。人とのつながりが最後の「セーフティーネット」に。
誰の心にも淀みはある。でも、それをひっくるめて付き合うのが“人情”ってもんです!




母影(おもかげ)

尾崎世界観 集英社

芥川賞候補作。尾崎世界観さんの純文学作品で「母影」と書いて“おもかげ”。物語はすべて女の子目線で書かれています。
主人公の少女はどこにも居場所がなく、母親の勤める違法マッサージ店のベットの隣で普通に宿題をして過ごしている。ゆらゆら揺れる母親の影をカーテン越しに見つめる少女。幼いながら何をしているか理解はしているが、知識がないので言葉にはできず、子どもながらフィルターをかけてかわいらしく表現。それでも少女は嫌うことなく母を求める、平凡とは言い難い環境下での母娘愛を描く物語。




コンジュジ

木崎 みつ子 集英社

芥川賞候補作。母親が誕生日に家を出て行ってしまい、父親は二度もリストカットをするほど心が弱く、小学生にして生活に苦しむせれな。そんな絶望的な境地から彼女を救い上げたのは、今は亡き伝説のロックスター・リアンとの出会い。父からの性的虐待など、辛いことがあればあるほど、よりリアンに求める救いの願いが強くなる。いつしか、苦痛を消し去りたいと妄想と現実の境い目が曖昧になっていくせれな。彼女にとってリアンの存在が生きる理由のすべてなのです。「コンジュジ」はポルトガル語で「配偶者」という意味。ラストはタイトルに繋がるそうですが、ハッピーエンド? 続きは本作で。




【本日のハナ金コンシェルジュ】
勝木書店 Super KaBoS 新二の宮店
清水店長
福井県最大級! 書籍は約20万部取り扱う新二の宮店。ここでなら素敵な本を出合えることは間違いナシ! またコミック、CDやトレーディングカードも多数販売。

勝木書店 Super KaBoS 新二の宮店
【住所】 福井県福井市二の宮5-18-8
【電話】 0776-27-4678
【時間】9:30~23:00
【休日】無休
【駐車場】あり
【HP】あり
【SNS】Twitter



日々URALAからのお知らせをLINEで受け取れます!

#エンタメ#福井市内#連載

  • ツイートするツイートする
  • シェアするシェアする
  • 送信する送信する