【かずのすけの美容塾】

教えて! かずのすけ先生! かずのすけさんが心がける美肌を作る食事ルールって?

2021/03/10

Q:かずのすけさんが心がける美肌を作る食事ルールって?

イラスト/サキザキ ナリ
イラスト/サキザキ ナリ

私は化粧品の専門家として活動していますが、実は美容を考える上では化粧品よりもさらに大切なものがあると考えています。それが「日々の食事」です。化粧品は皮膚に吸収されて栄養となって肌を作っているわけではありませんが、食事はまさにそれそのものです。食生活の乱れはお肌の状態にダイレクトに影響します。

美肌を維持する上で特に重要な栄養素は「タンパク質」です。タンパク質を多く含む食材といえばお肉やお魚、豆類などですね。僕は毎日必ずタンパク質を多めに摂取するように心がけています。筋トレ用のプロテインや、サプリでコラーゲンを摂取するのも効果的と言われています。

また、重要な栄養素としては「ビタミンC」も欠かせません。ビタミンCは肌のタンパク質(コラーゲンやエラスチンなど)を体内で合成する際に必要な栄養素で、体内で発生した活性酸素等の影響を鎮めて炎症を緩和したり、紫外線などによる肌のシミやシワの発生を抑えて老化を抑制したりとマルチに働く美容成分です。ビタミンCは必ず毎日1000mg以上サプリや医薬品などで摂取しましょう。

最後に、僕が美容を考える上で必ず避けたほうが良いと考えている成分があります。それは「トランス脂肪酸」と呼ばれる物質です。食品であれば、原材料に書かれている『ショートニング』『マーガリン』『植物油脂』などに多く含まれていると言われています。トランス脂肪酸は食用油脂を加工して安定化する際に発生する脂質で、体内で分解されにくく、動脈硬化や生活習慣病といった様々な疾病の発症リスクを上げることが研究で明らかにされています。日本では規制が一切ありませんが、欧米諸国では使用禁止や配合規制がかけられている国がとても多いです。日本人の場合は生活上での脂質の摂取量が少ないから命に関わることはないと結論されこの状況ですが、命に関わる疾病が起こらなくても、肌の状態に悪影響を与えるなどの可能性は十分考えられます。

例えば僕の場合、過去に内臓を悪くして入院していた経験があるのですが、それ以降ショートニング等を含む食べ物を食べるとほぼ確実にニキビができる体質になりました。これは体内で分解しにくい脂質が消化器官に負担を与えて、それが巡り巡って肌の調子に影響したものと考えています。元々消化能力が高い人であれば問題ない可能性がありますが、生まれつき消化能力の低い人の場合はこういった脂質が肌荒れを招く発端になっているかもしれません。僕は現在はこれらの脂質を含む食べ物を極力回避していて、肌の調子が保てています。

現在日本ではトランス脂肪酸を多く含む食品はスーパー・コンビニ・ファミレス・ファストフード店など至るところで販売されており、それを含まない食品を探す方が困難という実情があります。基本的に手作りのご飯には含まれないので、お菓子や加工食品を避けるだけでかなり違うと思います。お肌にお悩みの方はぜひ参考になさってください。

かずのすけ

かずのすけ
美容化学者。横浜国立大学大学院修了。化学で美容を解説するブログが人気で月間500万PV、Twitterフォロワー11万人超。著書は『オトナ女子のための美肌図鑑』(ワニブックス)、最新刊『美肌成分事典』(主婦の友社)ほか9冊。坂井市丸岡町出身。本名:西 一総(かずさ)
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