日々URALA(ウララ)

月刊ウララ7月号より『フレッシュな夏がやってきた! フルーツが好き。』

『フレッシュな夏がやってきた! フルーツが好き。』

カンカン照りのお日様の光をたっぷり浴びて甘くジューシーに実った、夏のフルーツが今回の主役! パフェにフルーツサンド、スムージー、ソフトクリーム、もちろんそのままでも…
見た目も可愛くって、 甘酸っぱいフルーツは 私たちの心を掴んで離さない。

県外産だけではなく、福井県産もその味わいは劣らない。もちろん栄養もたっぷりでジューシー! 今年の夏はフルーツで エネルギーをチャージして暑さに備えよう。


もくじ







あらためてフルーツパーラーへ

果物屋が営む喫茶店『フルーツパーラー』。フルーツのプロが作り出す、その幅広いメニューと甘い味わいで フルーツ欲を満たしてくれる。そこにはどんな魅力があるのだろうか。



フルーツパーラー 果樹園



グランシリーズ 宮崎マンゴーパフェ 1980円
バラの花のようなルックスに胸キュン

福井駅前とともに47年、
老舗フルーツ専門店の喫茶室。

子どもの頃、駅前での買い物帰りや誕生日など、ちょっと特別な日に連れて行ってもらったフルーツパーラー。そこで食べる、グラスからあふれんばかりに盛り付けられたパフェはフルーツが宝石のようにキラキラ輝いていて、ほっぺが落ちるぐらい美味しかった。そんな甘い記憶、思い出を持つ人も多いのではないだろうか。







昭和2年創業、福井駅前のランドマーク的存在のフルーツ専門店『ウメダ』。店頭には専門店ならではの確かな目利きで、各地から集まったさまざまな高級フルーツが並ぶ。そして昭和49年、「旬の果物の美味しさを、たくさんの人に知ってもらいたい」という想いから果物店の2階に誕生したのが『フルーツパーラー果樹園』だ。階段を上った先にあるガラスの扉を開けると、温かみのあるノスタルジックな空間が迎えてくれる。フルーツを主役にしたパフェやサンドイッチ、パンケーキ、生ジュース、ケーキと千変万化。バラエティ豊かなメニューに「今日はどれにしようか」あれこれ迷う時間も楽しい。

グランシリーズ スペシャル桃パフェ 1980円
グラスの底まで幸せ続く、桃パフェ。

多くの人がお目当てで訪れるのが、看板メニューの1つでもあるパフェ。同じ品種でも産地や作り手で個体差があるもの。食べごろを見極め、いつでもベストな状態で提供するのが老舗パーラーの腕の見せどころ。中でも3年前からはじめた高級フルーツの旬を巡る「グランシリーズ」は、春のあまおうから、初夏のマンゴー、メロン、桃と続き、秋のシャインマスカット、洋梨でひとまわり。生クリームとアイス、ジュレというシンプルな構成が主役の高級フルーツの美味しさを一層際立たせ、「至福のパフェ」と話題に。全種制覇を目指して季節ごとに足を運ぶファンもいるそう。 「昔も今も、難しいことはしていません。一つひとつの素材を活かしきるだけです」と店主は笑う。だからいいのだ。シンプルで頑張りすぎないフルーツパーラーの甘いメニューには、食べる人をホッとさせる“優しい余白”がある。そのまっすぐな味に人は帰りたくなる。

メロンボールフラッペ 1980円
生メロンの追いシロップ付き!

めくるめくフルーツの世界へ

フルーツパーラー 果樹園
【住所】福井県福井市中央1-9-23
【電話】0776-24-1250
【時間】9:30~19:00(18:30LO)
【休日】水曜(祝日の場合は営業)
【席数】32席
【駐車場】なし(2200円以上の飲食または購入で駐車券サービス)
【HP】あり


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進展続々! フレッシュフルーツニュース








月刊ウララ7月号(582円+税)の巻頭は『フレッシュな夏がやってきた! フルーツが好き。』。『ジューシーに実った、夏のフルーツ』をご紹介。書店、コンビニ、通信販売で好評発売中です。ぜひご覧ください。




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進展続々!フレッシュフルーツニュース

スイーツは気分を上げてくれる。 その上フルーツたっぷりなら、なおさら。 そんな、心ときめくようなスイーツを提供する店が 福井で続々オープンしている。 フレッシュな、あの店にはどんなスイーツがあるのだろう。



べり果



夏でも旬の味を! ひんやりイチゴスイーツ。
(右)いちご 450円 (左)みっくす 400円
オーナーの高橋さんがイチゴの量やソフトクリーム自体の滑らかさを何度も試作して作り上げたソフトクリーム。その味わいはジェラートのように濃厚。「いちご」に合わせるのは地元産のジャージー牛の生乳100%配合の、あっさりとした後味が特徴のミルクフレーバー。ミルクだけのソフトクリームも提供。「みるく」400円

勝山にイチゴスポットが新登場!
イチゴ農家がつくる、ソフトクリーム。

恐竜大国勝山市の入り口に位置する「道の駅 恐竜渓谷かつやま」。そこに乙女心をくすぐるような店が今年の春にオープンした。

ピンクを基調とした愛らしい店の雰囲気もさることながら、女性を虜にしてやまないのがイチゴをたっぷり使用したソフトクリーム。使用しているのは糖度が高く、香り高い「かおり野」という品種。旬のうちに収穫したイチゴをたっぷりと練り込んだソフトクリームはまるでイチゴを頬張っているような濃厚さで人気を集めている。







更に人々を魅了する仕掛けがもうひとつ。それはソフトクリームのワッフルコーンをお店で手作りしていること。「私自身ソフトクリームはカップ派なんですが、そんな私でも食べたいと思えるようなコーンを目指しました」と、オーナーの高橋小春さん。彼女が作り上げる、このワッフルコーンのファンも多いという。

生地の材料や配合にもこだわり、作り上げた自家製ワッフルコーン。少し甘みのあるサクっとした軽めの食感。焼き菓子を食べているような満足感もあり、ソフトクリームとも好相性

高橋さんは坂井市出身。地元のイチゴ農家が運営するカフェでアルバイトをしていたことからイチゴの魅力に憑りつかれ、学生時代はイチゴの品種改良の研究をしていたほど。そのままその農家に就職して経験を積み、勝山市からの農場誘致もあり、独立を機に活躍の場を勝山市に移した。そうしてイチゴの栽培を手掛ける一方で「イチゴの季節が終わっても旬の美味しさを」と、このソフトクリーム店をオープンさせた。

「イチゴは、お日様が大好きなので曇りが多い福井県はイチゴを栽培しにくい土地なんです。だからこそ雪深い勝山市でもイチゴが食べられるようになったということを知ってほしいです」。今年の12月には店の裏手にあるハウスでいちご狩りもスタート予定。「落ち着いたら品種改良の研究も再開したいです。福井のブランドイチゴを作るのが目標」と、高橋さんのイチゴ作りへの情熱は、とどまることを知らない。

おうち時間でもいちごソフトを!
ソフトクリームのカップとは別に、お持ち帰り用のカップアイスも提供。
「いちご」350円。「みっくす」、「みるく」各300円


店のまわりには芝生が広がり、テラス席やベンチもある。イチゴが描かれた店の壁はフォトスポットになりそう

3/20OPEN
べり果
【住所】福井県勝山市荒土町新保21-1
【時間】11:00~16:00
【休日】火曜
【席】テラス席あり
【駐車場】あり(道の駅 恐竜渓谷かつやま駐車場)
【HP】あり
【SNS】Instagram









フルーツ専門店 フルーツ物語

フルーツサンド専門店 フルーツヲサンド



旬の恵みを閉じ込めた 自家製シロップの贅沢かき氷。
(左)苺みるく 680円 (右)はちみつ檸檬 650円
エアリーな口どけのふわふわした氷の上に、イチゴやレモンなど、フルーツを贅沢に使って作られた自家製シロップをたっぷりかけて。どちらも果肉がゴロゴロ入って、甘さと酸味のバランスが絶妙。そんなひんやり&さっぱりの『フルーツ物語』特製かき氷で、クールダウンを

老若男女を笑顔にする
「フルーツ」づかいの専門店。

小さな子どもからお年寄りまで、みんなが大好きな「フルーツ」。近頃、そんな愛され素材を主役にした専門店のオープンが相次ぎ、注目を集めている。
5月、「ゆりの里公園」内にオープンした『フルーツ物語』。素材の味をダイレクトに感じられる冷たいスムージーやフルーツジュース、かき氷など、公園に訪れた人々の喉を潤す憩いのスポットとして一躍人気者に。

また、3月の催事への出店を機に、本格的に販売をスタートした姉妹店『フルーツヲサンド』。実店舗を持たない完全予約制での委託販売といった珍しい業態にも関わらず、じわじわと口コミで広がり、ファンが急増中だ。

自分へのひそかなご褒美おやつに♡
福井の萌え断ラバーを虜にしているフルーツサンド。『フルーツ物語』では、店頭販売も実施中。開店前から行列ができ、すぐに完売することも
※姉妹店『フルーツ物語』でも 数量限定販売






「どちらもフルーツが主役。素材のポテンシャルを引き出し、さらに美味しく味わえる魅力的な商品づくりはもちろん、写真に撮りたくなるような“映え”も意識。日常のひとときが、“とっておき”に変わるルックスにもこだわっています」とオーナーの北野さん。新メニューなどの最新情報は各店の公式インスタで積極的に発信予定。これからも、この2店から目が離せない。

ブルーとホワイトの可愛い建物が目印。公園散策の足休めに立ち寄る人も多い

5/15OPEN
フルーツ専門店 フルーツ物語
【住所】坂井市春江町石塚21-2-3 ゆりの里公園 内
【電話】なし
【時間】11:00~16:00
【休日】土日祝のみ営業
【駐車場】あり (ゆりの里公園駐車場共有)
【SNS】Instagram

3/11OPEN
フルーツサンド専門店 フルーツヲサンド
【住所】福井県福井市光陽3-1-16 キングバナナ 福井工大前店(受け渡しのみ)
【電話】0776-97-8467
【時間】14:00~19:00
【休日】不定休
【駐車場】2台
【SNS】Instagram ※完全予約制









ふるーつ果ふぇawara



いたりあんジェラート 各400円
(左から)メロン、いちご、バナナフレーバー。旬のフルーツを使ったジェラートは季節限定のフレーバーも登場する予定

あわら産フルーツを使った
スイーツをみんなの街へ!

メロン、スイカ、ブドウ、梨など、多くのフルーツを生産する、福井県一のフルーツどころ、あわら市。この街をメインに、県内でお寿司・お弁当を販売する「三丹本店」がプロデュースする『ふるーつ果ふぇawara』が、2021年春より始動! 「あわら産の美味しいフルーツをたくさんの人に知って欲しい」という想いで始まったスイーツ系キッチンカーは、イベントやスーパーなどで販売。早くも大人気だ。







食べ頃のフルーツを贅沢に使ったスイーツはクレープ、ジェラート、スムージーが揃う。中でもこれからの季節におススメが、本場イタリア製のマシンで作る、口どけなめらかな「いたりあんジェラート」。濃厚果汁をそのまま閉じ込めた、ひんやりスイーツが今夏トレンドになりそうな予感。

「ぱっこクレープ」各400円
絶妙な甘味と酸味が フルーツとベストマッチ。ヨーグルトとチーズを合わせた、自家製クリームを使用した人気No.1スイーツ

依頼があれば、イベントに出動!その場で作ってくれる「ふるーつスムージー」400円は果肉をトッピング

ふるーつ果ふぇawara
【電話】0776-77-1060(三丹本店)
【SNS】Instagram ※出店スケジュールはインスタグラムで確認を


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フルーツいっぱい!SUMMER DRINK








月刊ウララ7月号(582円+税)の巻頭は『フレッシュな夏がやってきた! フルーツが好き。』。『ジューシーに実った、夏のフルーツ』をご紹介。書店、コンビニ、通信販売で好評発売中です。ぜひご覧ください。




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フルーツいっぱい!SUMMER DRINK

暑い夏の乾きを潤してくれる、コールドドリンク。フルーツが加われば、とびっきりのサマードリンクに! 涼しげで華やかなドリンクの中からお気に入りを見つけてみよう。









cafe 縞(しま)



(左)ソルティーすいかフロート 550円
(右)梅アイスティー 680円

三方五湖のほとりのカフェで
夏のとっておきドリンク。

果汁100%のすいかジュースにバニラアイスをのせたドリンクは、カップの淵についた塩と共に楽しむ、トロピカルな味わい。また、シロップ漬けの福井梅に「ヌワラエリア」という茶葉を合わせたアイスティーもおススメ。梅の果肉をつぶしながら飲み進めて、味の変化を楽しんで。

cafe 縞(しま)
【住所】福井県三方上中郡若狭町鳥浜122-12-1 縄文ロマンパーク 福井県年縞博物館内
【電話】0770-45-3039
【時間】11:00~16:00(時間短縮営業中)
【休日】火・水曜(営業日短縮中)
【席数】20席
【駐車場】あり(縄文ロマンパーク駐車場利用)
【HP】あり
【SNS】Facebook Instagram 









BEAUTY & CAFE JURAKU(ジュラク)



(左)キウイヨーグルト 702円 (右)あっさりマンゴーミックス 734円

飲みごたえ抜群!
ヘルシーなサマードリンク。

「美と健康」をコンセプトに掲げるこの店の新作スムージーはミルクやヨーグルトをベースにフルーツをふんだんにミックス。シロップを使用せずフルーツがもつ甘さを感じられる優しい味わい。ボリューム満点のスムージーで暑い夏を乗り切ろう。

水果茶フルーツティー
(左)スペシャルMIX・Lサイズ 702円 (右)柑橘MIX・Mサイズ 648円

台湾で日常的に愛飲されている「水果茶(すいかちゃ)」。『JURAKU』では、旬のフルーツとナタデココがたっぷりの「スペシャルMIX」と、レモンやオレンジなどがゴロゴロ入った「柑橘MIX」の水果茶を提供。

BEAUTY & CAFE JURAKU(ジュラク)
【住所】福井県鯖江市下河端町4-6-1
【電話】0778-52-8300
【時間】カフェ9:00~17:30(17:00LO)
【休日】月曜(祝日の場合は翌日)
【席数】50席
【駐車場】30台
【HP】あり
【SNS】Instagram


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続・レモンがイイんだもん

月刊URALA2018年7月号に掲載した「レモンがイイんだもん♪」に続く、 パワーアップしたレモンスイーツをご堪能あれ。



RUNNY CHEESE(ラニーチーズ)



チーズケーキドリンク (ソルトレモン&キャラメル) 594円
濃厚だけど さっぱり後味!

まるでレアチーズケーキ!
新感覚のデザートドリンク。

大人気のチーズ料理専門店から、新商品が登場。マスカルポーネをふんだんに使ったチーズクリームに塩レモンとキャラメルソースを合わせ、グラノーラをトッピング。クリーミーな甘さに程良い酸味と塩味がプラスされ、飲むレアチーズケーキのよう!

RUNNY CHEESE(ラニーチーズ)
【住所】福井県福井市高柳2-1612
【電話】0776-52-5008
【時間】11:00〜22:00
【休日】水曜、第1火曜
【席数】34席
【駐車場】20台
【HP】あり
【SNS】Instagram









こめこのおかし 灯菓(とうか)



有機レモンのタルト テイクアウト480円、 イートインの場合は別途席料100円
レモンの風味をしっかり感じて

カラダへの優しさと
甘酸っぱさにキュン。

卵・乳製品不使用、越前市産の米粉や植物性素材で作られており、カラダに優しい。サクサクの米粉タルトに国産有機レモンの甘酸っぱく濃厚なレモンカード、レモン果汁で仕上げた豆腐ベースのチーズ風クリームを添えて、重層的なときめく味わいに。

こめこのおかし 灯菓(とうか)
【住所】福井県越前市粟田部町中央2-805-2
【電話】090-8097-8157
【時間】11:00~16:00
【休日】月・木・日曜、第2・4・5土曜
【席数】14席
【駐車場】5台
【HP】あり
【SNS】Instagram



西洋菓子倶楽部 丸岡店



瀬戸内レモンのレアチーズ 528円
※7月までの販売 ※販売は丸岡店、米松店のみ

レモンカラーがかわいい。
しっとりレアチーズケーキ。

瀬戸内レモンを使用したケーキは、レモンピール入りのレモンクリームを、レモンレアチーズムースで包み込んだ、まさにレモンづくしのケーキ。また上にプチっと絞られたレモンカードの凝縮されたレモンの酸味がアクセントに。

西洋菓子倶楽部 丸岡店
【住所】福井県坂井市丸岡町西里丸岡3-45
【電話】0776-67-2227
【時間】10:00~19:00(18:30LO)
【休日】水曜
【席数】30席
【駐車場】40台
【HP】あり
【SNS】Facebook Instagram


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ふくいのフルーツ開拓史








月刊ウララ7月号(582円+税)の巻頭は『フレッシュな夏がやってきた! フルーツが好き。』。『ジューシーに実った、夏のフルーツ』をご紹介。書店、コンビニ、通信販売で好評発売中です。ぜひご覧ください。




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ふくいのフルーツ開拓史

福井県は全国から見ても、果物の産出額は全国46位。確かに福井は果物のイメージがない。ところがどっこいブランド品はある。誰もが名産にしようと奔走する。これはそんなフルーツの開拓の物語。 ※農林水産省統計2018年



業界の常識を覆し、席巻する福井の完熟梅。

黄金の梅



他にはない価値がある、
フルーツとしての再起。

日本海側最大の梅の産地である福井県。福井梅は天保年間(1830〜1843年)に現在の若狭町(旧西田村)伊良積(いらづみ)に発祥したとされている。梅干し・梅酒のどちらにも使える「紅映」、梅酒や梅シロップ用の「剣先」、梅干しに加工しやすい「新平太夫」、フルーティな香りが特徴の「福太夫」の4種類が福井梅の主な品種だ。







福井県内における福井梅の産地のひとつ、南越前町河野地区ではいち早く新平太夫を栽培、梅干し用の塩漬けに加工し、出荷してきた。新平太夫は小玉で黄熟、病気に強く、収量が豊富という強みがあったが、一般的な手摘みとは違い、梅が木の上で完熟し、自然に落ちてきた実を収穫するという方法は稀だった。実は、梅は落下や雨などにより果実が腐ってしまうなどのリスクが高いため、青梅の状態で収穫、出荷するのが常識だったのだ。しかし、樹上完熟した梅の圧倒的な香り、黄金色とフルーティさは、この方法でなければ実らない唯一無二のもの。それでも他の品種に比べて単価が低いという理由で生産中止を検討していたところ、料理研究家との出会いによって運命が大きく変わることに。「当時は梅=梅干し・梅酒がお決まりでしたが、新平太夫はそんなカテゴリーに収まらない、フルーツとして勝負できる可能性を感じました。製菓材料やジャムに向いていると感じたときからブランド化のお手伝いをしてきて、やっと認められてきたと実感しています」と、料理研究家の佐々木京美さんは話す。

梅が完熟して自然に木から落ちてくるのを待って収穫。母なる木の栄養をたくさんもらった梅は、木から離れるとき(完熟時)が一番美味しい

プロ向けの商材として
注目され続けるフルーツ梅。

10年の歳月をかけ、生産者と行政、民間企業が連携し、「黄金の梅」としてのブランド化に成功。製菓材料、資材卸の『(株)カリョー』が加工施設を整備し、製菓材料として県内外での販路を開拓している一方で、一般客向けにも生梅やジャムなどの加工品の販売も行なっている。生梅に至っては予約販売数が早々に完売してしまうほどの人気だ。

今現在、県内外の一流料理人や有名店でも使われるようになった黄金の梅。あまりの流行ぶりに、全国区の有名な産地でも完熟梅の栽培、市場出荷が当たり前となっているとか。

黄金の梅の発祥地である河野地区の矢良巣(やらす)岳山麓の水はけの良い傾斜地は、梅を育てるには最適な地。日本海の潮風を浴びながら育つ梅の美味しさは格別

【HP】あり(黄金の梅公式サイト) オンラインショップ


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月刊ウララ7月号(582円+税)の巻頭は『フレッシュな夏がやってきた! フルーツが好き。』。『ジューシーに実った、夏のフルーツ』をご紹介。書店、コンビニ、通信販売で好評発売中です。ぜひご覧ください。




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