【炎上エンジョイ!】

この時期だけ「選挙に行こうぜ」という人たちはセックスの前だけ愛してるぜと急に言ってくる人たち。

2019/07/29

ニューヨーク

今はニューヨークに来ています。仕事が急遽1ヶ月休みになったので(闇営業をして謹慎ではない)ロサンゼルス、テキサスをまわり、今はニューヨーク。朝ネタ作り、昼は学校、夜、コメディクラブにスタンドアップコメディに挑戦してる。日本では選挙と吉本の件が注目されてる。僕は選挙の時期にいつも違和感があることがある。それはSNSで流れてくる「若者よ選挙に行くべきだ」野郎が現れることだ。芸能人、スポーツ選手、著名人。一般人も沢山SNS上で選挙に行くべき、選挙に行かないと、損するとかどーたらこーたら、みたいなことを言い出す。芸能人もSNSで「さっ!朝から選挙に行ったし素敵な一日が始まりそうだ」と謎のアピールをしだす。確かにこの社会は問題ばかり、政治でも、変えないといけない社会の問題は毎日起きてる。しかし俺は思う、日常からニュースや新聞で毎日流れてくる世の中の問題に、普段から全く会話してきてないじゃないか、と、テレビのバラエティでは、政治の問題は一切触れられず、歌やお笑いで触れるとタブーに触れた、と言われ、友達同士の会話で、そんな話をするヤツは少し浮いたやつだと言われる。ジェントリフィケーションって知ってますか?町の高級化って問題で、いま世界中で起きてる町の高級化。例えばいまぼくがいるニューヨークのブルックリン、数年前までは貧しい黒人街だった、それが、ここ最近、白人のお金持ちが引っ越してきて、それによって、値段の高い店などが沢山出店してきて、また金持ちたちが引っ越してきて、人気のスポットになっていき、その土地にあるマンションの家賃が上がり、払えなくなった元いた黒人の人たちは街に住めなくなり追いやられる、現象のことをいう。俺が今居るニューヨークの女性の黒人の芸人が、それをネタにして、笑いのあそこの毛に白髪が生えてた、ジェントリフィケーションが始まった。わたしも高級化されたのね、と。めちゃくちゃお客さんも笑ってた。社会の問題を笑いに変える。そして、お客さんも日頃からそう言った話をしているからちゃんとその笑いについてくる。日本にもたくさんの問題がある。自殺率ナンバーワン、年金問題、etc。日常で、触れるのは一部の人だけ。大人も子供も触れないし、知らない。問題意識がないことが一番の問題。日本のおかしなところ、普段から政治の話をしないくせに、選挙の時だけ、選挙にいくのが大人だ、という。選挙にいくのが大人なら日頃からその自分たちが選んでる政治を監視し、普段から選挙にむけて会話する。そして、選挙の時に、よし、この時が、きた、さあ選ぶぞ、と自発的に内側から、思えるような、気持ちにする。それが大切。結婚しろいい会社に入れ、いい大学に入れ、選挙にいけ、そこに、なぜか、そして、自発的にそこにいきたい、という、気持ちを無視させて、とにかくいけ、とにかくそうしろ、そういうもんだ、で、考えさせないし、考えられない残念な人が多い。

村本大輔(むらもとだいすけ)
福井県おおい町出身。2008年位結成したお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」のボケ担当。賛否両論のコラム「炎上エンジョイ」は、日々URALAにて継続することが決定! ツイッター

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