【~8/30】「パクチーいらない」が伝わらない。NYでお笑いに挑む村本大輔さん。ドキュメンタリー映画公開に合わせて舞台挨拶|メトロ劇場

2024/08/20

ドキュメンタリー映画『アイアム・ア・コメディアン』。本場アメリカへの武者修行やパンデミックの苦悩、知られざる家族との関係など、世間から忘れ去られた芸人の真実に迫った3年間の記録

お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さん(福井県おおい町出身)に密着したドキュメンタリー映画『アイアム・ア・コメディアン』が福井市のメトロ劇場で公開中です。(8月30日まで)

NYに滞在を始めて4か月。「ネタがうけた時はマンハッタンの景色がもう美しいんですよ。すべった時は本当、北斗の拳の世界。残酷なまでに街の景色の見え方が変わる」と村本さん (左)

現在ニューヨーク(NY)に拠点を移し、スタンダップコメディを通じて自身のお笑いに磨きをかけている村本さん。メトロ劇場での公開初日となった8月17日、舞台挨拶に登場しました。

「パクチー(cilantro)が嫌いなのに、NYのご飯って結構パクチーが入っていて、LとRの発音が難しくて『パクチーいらない』が伝わらなくて、これからNYでお笑いができるのかなと悲しくなった。でもNYでは芸人同士がチャンスを奪い合うのではなくて、与え合う関係があって感動することもあった。常に心の中のエネルギーを満たされて、この街でやっていけるという気持ちになるんですよね」と、村本さん。充実ぶりをうかがわせる一幕もありました。

『アイアム・ア・コメディアン』は、村本さんがアメリカへの移住を計画していた2019年夏からの3年間に密着したドキュメンタリー映画。世間から嫌われ芸人、炎上芸人と揶揄され、政治的な発言をきっかけに“テレビから消えた男”とも言われる村本さんの舞台裏に迫り、ひたむきにお笑いと向き合う姿を映し出しています。

NYのコメディークラブでネタを披露している。さまざまな人種や宗教の人が集い、「自分が面白いと思ったことが伝わって、みんなが一緒なところで笑った瞬間、世界に平和が訪れた気持ちになる」

コロナ禍でライブの機会が減り、涙を流す場面の泣き声がピンマイクに拾われていたり、父親と口喧嘩するシーンを撮影されていたり、プライベートな一面がスクリーンに映し出されることについて、「ミッキーマウスの給与明細を見た後、ディズニーランドに行くようなもの」と、当初は葛藤もあったと打ち明けます。

ただ実際に上映後、ネタを披露すると観客からの反応がポジティブなものに感じられたという。「お笑い芸人にはさらけ出さない美学みたいなものがあるけれど、僕はさらけ出すこともいいものだと思っていて、ここまで撮影してくれた日向監督に感謝しています。ノーギャラですけど(笑)」と、会場の笑いを誘いました。

「村本さんの言葉は、誰かを幸せにするための発信されている気がする。温かいという感じです」と語った、日向監督 (右)

この日、村本さんと舞台挨拶に臨んだ日向史有監督は、映画の中の象徴的なシーンで流れるでモールス信号の“アイアム・ア・コメディアン”について説明。「村本さんが答えてくれた『宇宙からでも、モールス信号でも人に熱は伝わるんじゃないか』というのが制作の時からすごくいい言葉だと思っていて、この映画全体のフックになると考えていました」という。

また、独演会を訪れた時の村本さんの第一印象について「圧倒的なエネルギーを感じた」と日向監督。初めて密着して撮影に臨んだNYでは「コメディーに対して一途で、自分自身の未来にワクワクしていたし、自分自身の価値は自分で決めるというスタンスがすごく輝いていた」と、密着取材の日々を振り返りました。

メトロ劇場
【住所】福井県福井市順化1-2-14
【電話】0776-22-1772
【HP】あり
【SNS】X(メトロ劇場) X(メトロ劇場 支配人)







日々URALAからのお知らせをLINEで受け取れます!

#エンタメ#福井市内

  • ツイートするツイートする
  • シェアするシェアする
  • 送信する送信する