【気象予報士 二村千津子の風と雲】

厳しすぎた残暑の先に鼻で気づく秋の花があります|気象予報士 二村千津子の風と雲

2024/10/01

こんにちは。
気象予報士の二村千津子です。

10月です。今年も残すところあと3か月ですって。

今回は10月のお楽しみを2つお話しします。
一つは、完全に個人的なことで恐縮なのですが…
リレーマラソン参加のために福井に帰ります!今回で4回目の参加になります。

タスキをつないでゴールを目指すリレーマラソンは青春を味わえる素敵なイベントです。
コラムをご覧いただいている方の中にも参加予定の方がいらっしゃるかもしれませんね。見かけたら、ぜひぜひお声がけください!
ただ、実は10月のはじめに、台風の影響を受ける可能性がでてきており、やきもきしております。。。
帰福の様子は来月ご報告できれば…と思っています。

そしてもう一つの楽しみは鼻で感じる秋。大好きなキンモクセイです。
福井にいたころは通勤途中、キンモクセイの香りを求めて寄り道をするので、いつも以上に通勤に時間がかかりました(笑)キンモクセイは夏の盛りを過ぎて、秋らしい気温の日が続くと、足並みをそろえて咲き出します。

そんなキンモクセイ、残暑が厳しい年は2度開花することがあるようで、もしかすると、今年は「あれ?キンモクセイ、また香ってる?」と感じるようなことがあるかもしれません。

だって、今年の9月は残暑というには厳しすぎる暑さで記録尽くしでしたから。
まずは、何といっても、歴史に残るのは9月の20日です。

この日の各地の最高気温は福井は35.7℃。敦賀は36.4℃、小浜にいたっては38.0℃と、福井県内では9月に観測されたことのない記録がはじき出されました。
猛暑日にならなかったのは三国と大野の2地点のみ。それでも猛暑日目前の記録的な暑さだったことに変わりはありません。それぞれの地点で秋のお彼岸に入ってからの猛暑日はもちろん統計史上初です。夏を通しての猛暑日の日数などをみると記録的猛暑だった2023年には及びませんが、ことしは9月の暑さが顕著でした。

福井と敦賀の平均気温をみても(9月24日現在)、福井は27.9℃、敦賀は28.4℃で、いずれも過去ダントツの1位です。これまでの1位は福井は2023年の26.9℃、敦賀は26.7℃ですから、データで見ても、異常な暑さだったことがわかります。
9月最後の1週間で、もう少し低くなるとは思いますが、それでも平年よりも5℃近く高い状態で9月が終わりそうなので、前代未聞の暑い9月だったと言えそうです。

この暑さが、キンモクセイやそのほかの植物たちにどんな影響を与えるのか気になるところです。
10月の天気は数日の周期で変わる秋らしい天候が予想されていますが、例年より曇りや雨の日が多い見通しです。そして、気温は高い傾向が続きそうなので、季節の歩みはゆっくりとなりそうです。

ところが!9月24日に発表された「寒候期予報(12月~2月)」によると気になるワードが登場しました。「冬型の気圧配置が強まる」時期がありそうという見通しです。

この見通しによると、平年よりも雪の量が多くなる可能性があります。
まだまだ半袖の出番がある中で、冬の話をされても…と思いますよね。
また、雪の見通しなどについては、秋が深まったな~というころにお話しできればと思います。

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※回答の掲載時期は未定です。全てのご質問にお答えできるとは限りませんので、ご了承ください。


二村千津子(ふたむらちづこ)
福井県出身。気象予報士・防災士・気象防災アドバイザー 2017年から7年間NHK福井放送局「ニュースザウルスふくい」で 気象情報を担当。 この4月からはテレビ朝日の夕方の番組で気象ディレクターとして 気象コーナーを作る仕事に携わる。 アメブロ



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