越前かにに続け! 福井発・放牧育ちの“越前福牛”が始動|サンビーフ齊藤牧場

2025/12/18

福井県坂井市にあるサンビーフ齊藤牧場は、福井の豊かな自然環境を生かして放牧飼育した放牧あか牛「越前福牛」のお披露目会を開催。生産者、飲食店関係者、メディアなど多くの人が集まり、赤身肉のおいしさと地域の資源を活用した畜産の魅力を伝えるイベントとなりました。

お披露目された「越前福牛」のお肉。写真はモモ・バラ・ロースの3種。特にモモはしっとりとキメが細かく驚くほどジューシーな食感。あか牛の特有の良質な脂は、コクがありしつこさがない

「越前福牛」とは、熊本・阿蘇から迎えたあか牛を福井の土地でのびのびと放牧し育てる、新しいブランド牛です。運動を抑えて霜降りをつくる従来のスタイルとは異なり、自然に近い環境でしっかり歩かせることで、赤身のおいしさと肉本来の香りを引き出しています。脂に頼らない旨みを持つ赤身肉は、近年注目が高まるジャンルでもあり、福井に新たな食の魅力を生み出す試みです。

現在は、坂井市三国町にある畜産試験場の放牧地を借りて飼育を行う。海が近く、ミネラルを含んだ牧草が育つ環境で、ストレスのない飼育が可能だ。今後は耕作放棄地の活用も視野に入れている。また、黒龍酒造から提供される酒粕を与えるなど、飼料にもこだわっている

サンビーフ齊藤牧場の齊藤社長は、自身の原体験と価値観の転機について語りました。「経済動物にも尊厳を」という言葉をきっかけに、牛が“その子らしく生きられる飼育環境”への思いが芽生え、コロナ禍での食の意識の変化や赤身肉需要の高まりも後押しとなって、放牧飼育への挑戦を決意したといいます。畜産試験場の協力を得ながら環境を整え、現在は少頭数で飼育を実施。味の評価を重ね、今後は頭数を増やし、ブランド牛として本格的に育てていく方針です。

齊様藤社長×川島アナ(FBC福井放送)によるトークも行なわれ、開発に至る背景や、新たな畜産の可能性などについて語られた

この日は放牧地での様子をまとめた映像上映に加え、県内の人気シェフたちが越前福牛を使って腕を振るった特別メニューの試食会も実施。赤身の旨味を最大限に生かした調理法や、シェフ独自のアプローチが紹介され、参加者の関心を集めていました。

お披露目会で用意された豪華試食メニュー5品。煮込み料理(ULO・竹内シェフ)、ミニバーガー&ビーフベーコン(ビーチヒルフードワークス・赤土氏)、ローストビーフ(ブラッスリールー・西シェフ)、土鍋ごはん(山本大地シェフ)

試食では、赤身ならではの濃い旨味とやわらかな噛み心地が好評で、「脂控えめなのに満足感がある」「噛むほど味が広がる」といった声が聞かれました。
「越前かにが冬の福井を牽引しているように、越前福牛も“福井へ訪れたい”と思ってもらえる存在に育てたい」と語る社長。福井の自然と地域循環の力で生まれる新ブランド牛の未来が楽しみです。

問い合せ先
サンビーフ齊藤牧場
【住所】福井県坂井市三国町池上100−1
【電話】0776-82-4683



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#グルメ#地域ニュース

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