月刊ウララ4月号特集『福井人は知らない、油揚げの世界』

2020/04/08

この町にこの店あり、まちの豆腐屋さん

高橋金蔵商店

高橋金蔵商店

地釜だからこその美味しさを守り続ける。

 豆腐や油揚げ作りの機械化が進む中、全国的にも珍しい「地釜」による昔ながらの製法を守り続けるのが『高橋金蔵商店』だ。味の決め手となる炊き上げ作業では、大豆を地釜で根気よく煮詰め、香りや旨味が最高潮に達するタイミングで汲み上げるのがポイント。その後の工程を経て、しっかりと皮が張り食べ応えのあるかたさの油揚げが完成する。熟練の技だけでなく時間と手間を要してでもこのスタイルを貫くのは、地釜でなければ出せない香ばしさや旨味を知って欲しいから。さらに、甘味があり濃厚な「ピロール大豆」などの県産大豆や美山の地下水を取り入れ素材選びも手を抜かない。とことん美味しさにこだわった油揚げを口にすれば、違いは歴然だと感じられるはず。

高橋金蔵商店

高橋金蔵商店
【住所】福井県福井市中手町26-3-2
【電話】0776-93-2036
【時間】7:00~17:00
【休日】土・日曜
【駐車場】なし


トーフ庵

トーフ庵

ハイブリッド油揚げ!?その正体とは。

 「父が作っていた色が濃くて、食べると香ばしい田舎風の油揚げを再現したくて」と話すのは、今から25年前に実家の丸岡町竹田地区を離れ、豆腐屋をオープンさせた谷口満さん。忘れられない記憶を基に作り上げたのは県内ではあまり見たことがない“ハイブリット油揚げ”。揚げる際、生地の上に重石を乗せて空気の触れる面を広くし、じっくりと揚げるのだが、実はこの揚げ時間が最大の鍵となる。谷口さんが最高の揚がりの瞬間を見極めることで外周はふんわりと、中心はしっとりとした二種類の食感が実現する。フライパンなどで焼いて、一口食べた瞬間のサクサク感を体験すれば、油揚げの次元を超えた新しい感動に出会えるだろう。

トーフ庵

トーフ庵
【住所】福井県福井市上森田3-112
【電話】0776-56-8668
【時間】8:00~19:00
【休日】日曜
【駐車場】あり


小寺商店

小寺商店

指名買いしたくなる他にはない、多彩な油揚げ。

 福井市北部、九頭竜川の南側に位置し、夫婦二人三脚で営むまちの小さな豆腐屋『小寺商店』。「他にはないものを作りたい」との思いから、豆腐はもちろん、油揚げも種類豊富に揃っている。その味わいは通もうならせ、指名買いされることもしばしば。中でも「おぼろ豆腐」を揚げた「おぼろあげ」は稀で、大豆本来の風味と舌ざわりの繊細さが魅力だが、作り手の腕が問われる一品でもある。固まる途中で取り出したやわらかい豆腐を型に入れ、ゆっくりと水分を落とす。それを200℃の高温の油で複数回に分けて揚げればできあがり。食べる際はオーブントースターで両面を焼き、表面のカリッとした香ばしさと、ふるふると口の中でとろける食感の両方を楽しもう。

小寺商店

小寺商店
【住所】福井県福井市新田本町1-171
【電話】0776-53-3108
【時間】8:00~18:00(不在時あり。事前のTEL連絡が確実)
【休日】日曜
【駐車場】なし


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#エンタメ#グルメ#月刊ウララ

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