【炎上エンジョイ!】
2020/05/26
東日本大地震のあとおおい原発が三ヶ月ほど稼働停止になった。
原発の作業員はこなくなり彼らが宿泊してた宿なんかは客がいなくなり何軒かの宿は潰れかけたという。敦賀の高速増殖炉もんじゅが廃炉になってから敦賀の多くの店は潰れたと聞く。
いまコロナで街は自粛期間だ。
東京なんかでも街は静まりかえりたくさんの店が自粛要請を受け閉めている。しかし閉め続けれる店は体力がある店だけだ、体力のない店は無理やりでも店を空ける。しかし近隣からの苦情や自粛をしてない店への電話や張り紙などの嫌がらせも後を絶たない。ウーバーイーツやテイクアウトで対応できる店はそれをやるが、それができない料理の店、あとは年配でそういったものについていけない店はどんどん潰れていってる。東京ではとんかつ屋さんが自殺したってニュースもあった。
体力のある店でも従業員の解雇は進んでる。
最初にターゲットになるのは外国人だ。外国から日本に来て働いてる人たちはお金がない。給料も決まっていて、稼いだ分は自分の国の家族に仕送りしたりする。そんな彼らから先に首を切られる。そして大学生などのアルバイトだ。彼らは、学費も払えなくなる。
小池都知事が会見で「いまオンラインでzoomなどで会議ができる、通勤しなくても仕事ができることがわかった、コロナ明けもそのままのスタイルでやってもいいんでは?」と言っていて称賛されていた。
おれは思った、そこに「淘汰されるものはないのか」と。いま起きてることは淘汰だ。必要なものとそうでないものが分けられていく。いやこれはそれもあるが力の弱いものが居場所を続々と失っていってるようにも見える。
最初に話した原発が停止したときに潰れる店の話を東京の友達に話したら、しょうがないよ、と。淘汰されてるんだよ、と。力のあるものが残りそうでないものは淘汰される。弱肉強食。人間だってたまたま強かったから残ってる。牛や豚は食べられる。人間が強いからだよ、仕事だってそうだ。なくなる仕事は弱いんだ。と、彼は言った。
おれは思った、じゃあコロナがいまやってることは自然の摂理で正しいことなんだなと。年寄などの体力のない人たちからコロナによってなくなる。これを無機質に淘汰されると言える人間。分かっとかないといけないのは、おまえはなにをしてる?牛を育ててる?病院でコロナ患者を治してる?淘汰されることと真摯に向き合えばそんな言葉はでてこない。
弱いものは淘汰される、その考えこそ社会から淘汰されないといけないと思えた。
村本大輔(むらもとだいすけ)
福井県おおい町出身。2008年位結成したお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」のボケ担当。賛否両論のコラム「炎上エンジョイ」は、日々URALAにて継続することが決定! ツイッター
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