【渡邉義信のWATANABE語録。】

[WATANABE語録⑦]変化して進化。アフターコロナをどう生きる。

2020/09/29

モノづくり専門のアウトソーシングカンパニー『㈱プロダクト・マイスター』渡邉社長のドタバタ人生劇場第7弾。前回は、リーマンショックからの見事な立ち上がり劇をお聞きしました(前回のエピソードはコチラ)。そして現在、「コロナ禍」により、リーマン以上の未曽有の危機に。福井はそして日本は? 現場より聞こえた生の声を伝えます。 Here We Go!


―  今回は、「アフターコロナ」をテーマに渡邉社長にお話を伺います。

渡邉:まず、先日(取材時は9月上旬)、厚生労働大臣からの発表によると、派遣、パート、アルバイト、いわゆる非正規雇用と言われる方々の失業者数が、6月で約100万人、7月で約150万人。過去最大の下げ幅と言われました。
 逆に、正社員の数は6月、7月はやや上昇し、増えています。しかし有効求人倍率は低下、失業者が5万人突破と言われています。これは累計の数であって、ハローワークに登録していない人は実際もっと多いはず。その中でも非正規で職を失っている方は群を抜いて製造業が多い。地域だけで見た時、主に観光業・飲食が痛手をこうむっていると思われがちだけど、実は製造業も非常に大きく痛手をこうむっています。

有効求人倍率:公共職業安定所(ハローワーク)に申し込まれた求人数を求職者で 割った値。その値が1以上であれば労働力の不足を、 1未満であれば労働力の過剰を示す。
この比率にはパートやアルバイトも含まれているため、労働需給判断材料としてだけでなく景気局面を判断する指標としても活用される。 ただし公共職業安定所だけの集計であって、就職情報誌やインターネットによる就職案内、有料職業紹介所等の 民間の就職案内は含まれない。(参照元:wikipedia)

― 飲食・観光業界は今まであった「インバウンド」が無くなりました。そしてクラスターが発生するからなどで客、消費者が自粛、店舗の営業規制などで利益が減り雇用が無くなる理屈が分かり易いけど、なぜ製造業でそれほどまでに影響が出るのでしょうか?

渡邉:人が動かないと消費倍率も下がる。そこで様々なところに影響を及ぼしていきます。例えば、第1次産業では、農家さん、生産者さん。その商材が第6次産業で加工されると「食品加工製造業」になります。単に「製造」と言っても、実に幅が広く多数の業態があるわけです。だから製造業が経済の根幹を担っていると言っても過言ではないのです。


渡邉:そして、数字だけ見ても、自分たちの実感もリーマンショックの時の比じゃありません。現在、様々な分野における日本の企業が雇用調整助成金など、政府の対策で身を繋いでいます。リーマンの時、国内の飲食業、観光業が困ったかと言うと、それほどのダメージは無かったのですが、グローバルに捉えれば金融面ではとても影響がありました。しかし、今回は内需、外需に大きな打撃を受けている。自分たちが50年以上生きた中で最大の危機を感じています。
 だからこの先の未来、「アフターコロナ」をどう見たらいいのか答えが分からない、というのが正直な答えです。

― なるほど。難しいところですが、この先の渡邉社長の考えは?

渡邉:そうですね。ただそう言っているわけにもいかない。業界全体ではなく、自分の会社の事だけを言いますと、遡ること約3年前。AI、IoTの活用、デジタル技術で製造の生産性を向上の取り組みをして、県から補助金の採決をいただきました。リモート(遠隔操作)、「インダストリー4.0=つながる工場」と言われるものを目指していかないといけないと取り組んでいたものが、コロナ禍によって後押しされた。テレワーク、リモートの遠隔操作でしたり、なかなか以前は評価されにくかったものが“あたり前”のものとなって、評価され始めました。
 コロナになったから始めたわけではなく、これまで準備をしてきたこと、取り組んできたことがコロナで逆に進んで良かったという事はあります。

インダストリー4.0:製造業におけるオートメーション化、及びデータ化・コンピュータ化を目指す昨今の技術的コンセプトに付けられた名称。機械や人間、その他のあらゆる企業資源が相互に接続して通信し、生産プロセスをより効率化・高品質化(参照元:wikipedia)

― デジタル化が逆に後押しされたのですね。外部との影響はありましたか?

渡邉:派遣事業のことで言うと、やはり派遣先の業績が伸びないと、当然、派遣社員も減らされていきます。しかし、コロナ禍でありながらもウチは派遣切り、契約解除の対象にはなりませんでした。ラッキーなのか? 必然なのか? これは10数年かけて取り組んできた「信頼」の結果だと思います。アウトソーシング、だけどウチの従業員では「コア」な部分の仕事を受け持っています。だから急に外せば、ある一定の作業ラインがすっぽり抜けてしまう、と言う理由もあるからではないでしょうか。

―  厳しいながらも仕事を請けていたのですね。

渡邉:ただ、現在厳しくないお客様はいません。コロナ禍で、外部も今後付き合って行く仲を再編されています。仕事がありながらも、今年の2月がぶっちゃけてヤバかった。中国の武漢が止まった瞬間。日本人の感覚でいうと4月のGW前。ものづくりは世界と繋がっていますから。中国からの供給が止まると、生産が止まる。製品は色んなパーツで出来ていますから、今は純国産で出来ているものはほとんど無いと思う。


― …無いですね。

渡邉:以前は小松空港から羽田へ6便あったのが、現在2~3便。船便も1日1本は便がありましたが…。商品が積まれて初めて出航となりますから。今は空便も船便も貨物しか出航しない状態です。

― 飛行機の利用者も減少し、小松空港も閑散としています。だから長年愛された空港のレストランが惜しくも閉店してしまいました…。

渡邉:そんな中でも中国経済だけはプラス、なぜ中国の国内だけで経済が動くのかというのは、広大な地に莫大な人口がいるから。だから国内需要だけで経済が回せるのです。人口1億人くらいでは数が少ない。
 ただ、数うんぬんではなく中国経済が急激な発展を遂げ、また、日本も世界に遅れをとっているという事は否めません。毛沢東時代の後の、鄧小平政権は改革開放や、一人っ子政策などで現代中国の路線を築きました。そして、現在の中国共産党の国家主席・習近平も2025年には「工業の国として世界一になる」とスローガンを掲げ、見事に国を発展させて、民衆を先導しています。アメリカも通信が急激に発展したのも、当時のクリントン大統領、ゴア副大統領の政策の賜物。ゴア副大統領は、「これからは通信の時代だ!」と言った。その政策の理解者がマイクロソフトのビル・ゲイツ。国が音頭を取れるのは凄いことで、若者たちもその声に熱くなれます。

― 強いリーダーシップが必要なのですね。


渡邉:はい。日本が前後焼け野原となった時、皆がひとつになり立ち上がりました。「世界一の鉄を作る!」と掲げた鉄鋼マンの熱を国が汲み取り、日本の技術を世界に売りだし外貨を稼いだ。見事な先導で国の政策を行いました。 
 現在の日本、国も戦後とはいきませんが相当なダメージを受けています。リーマン以上、バブル崩壊後と同じ状態。首の皮が繋がっているのは株価を維持しているからです。貧しい人、富のある人も今苦しい状態だと思います。だから力を合わせてやるしかない。
 それに対してはやはり、強いリーダーシップが必要だと思います。そして新しいアイデアと行動力(推進力)。戦後、何も無かったがパワーはあった。現代は何でもありますが、あの時の様な元気はない。今1度、日本の技術、第1次産業を世界に売りだしいかに外貨を稼ぐか、それが課題だと思います。
 そして、この先は「歴史に学ぶ」と言う事も重要ではないかと思います。ペスト・スペイン風邪・SARS・MERS…しかり、感染症、パンデミックへの対策は自粛・ワクチン開発と、過去とやっていることは何も変わらない。そして経済はリーマン、バブル…、使うツールこそ違うものの感染症にしても経済にしても、先に見えないことに打つ手がない。だからこそ過去の教訓から学んだこと活かさねばなりません。

― 「歴史は繰り返す」ともよく言われますね。

渡邉:また、情報は日々変わっていきます。論文も最新情報は、すぐ書き換えられていきます。だから私たちも、あらゆる変化に追いついて進化しなければなりません。これが出来て初めて「ニューノーマル」と言えるのではと思います。

― 歴史に学び、日々変化する情報に対応し、私たちも進化していかねばいけない、という事ですね。

第7回目は「アフターコロナ」をテーマに渡邉社長からお話を聞きました。これからは「強いリーダーシップが必要」と述べられましたが、安倍総理から菅総理に替わり、コロナ、経済対策は? この先、国はどう変わってしまうのでしょうか。 渡邉社長、本日は貴重なお話をありがとうございます。次回もまた、見てくださいネ。

代表取締役 渡邉義信
「人」とのつながりを重きに置く、お客様第一主義のアウトソーシングカンパニー『株式会社 プロダクト・マイスター』代表取締役。
好きな食べ物:肉(主に鶏肉)「肉は裏切らない」

株式会社 プロダクト・マイスター
【住所】福井県鯖江市糺町21-1
【電話】0778-53-1231
【HP】あり




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