【麺 to the future|宗近製麺】
2021/04/07
“麺のプロ”宗近鉄也さんがお送りする麺好きのための連載「麺 to the future」。
昨年からのコロナ禍で「できないこと」が多い中、「これを機会にできた、やって良かった」ということの一つに、“ふるさと納税”があります。宗近製麺さんの商品もふるさと納税の返礼品として、全国に認知度が向上しているところです。そこで今回は、株式会社さちふる(福井市)の代表、笹川千尋さんに、ふるさと納税についてお聞きしました。
- 宗近製麺さんの商品がふるさとの納税の返礼品になったのはいつ頃からですか?
宗近さん(以下、宗近) 2016年からです。最初は自社サイトと同じ写真を掲載して、動きはほとんどなし。売上としては大問題ですが、それほど落胆しなかったのは、私自身がその仕組みについてあまり関心が無かったからなんです。
笹川さん(以下、笹川) 最初はそばの詰め合わせ3セットのみの販売で、売上も年間約10セットほど……。それが今や年間1000セット!
宗近 笹川さんのおかげです。ふるさと納税のことをいろいろと質問し、今も疑問に思っていることは随時、聞いています。笹川さんは、ふるさと納税のプロなんです!
- 10から1000! その立役者が笹川さんということですが、お二人の出会いは?
笹川 前職の料理人時代、職場(佐賀県武雄市)で「全国の美味しいものを探せ!」という業務命令で坂井市の事業所と出会い、そこから宗近さんとの関わりができました。前の職場で2015年度の武雄市のふるさと納税返礼品提案に携わり、同年度同市の約50%の実績(2億1000万円の約半分が提案商品による寄付)を上げることができました。ちょうどその頃に子どもが誕生。子どものことを考え、そしてより美味しいものがある地域へと思い、退職して妻の実家である福井県への移住を決めました。5年前(2016年)のことです。
宗近 初めての出会いは就職活動時でしたよね。
笹川 そう! 福井での就職先となる株式会社大津屋の面接終わり、一緒に市役所へ行くのに迎えにきていただきました(笑)。第一印象はやさしい人だなぁと。
宗近 笹川さんの印象は、長い付き合いになりそうだなぁと。
当初、宗近そばのスタッフとして来ていただく話になっていたのですが、タイミングが合わず、お断りしたんです。お会いした瞬間、「こんな方を断ったなんて失敗した!」と当時後悔しましたが、今では、ふるさと納税という形で一緒に仕事ができ、売上を伸ばしてくれた“運命の人”です。
笹川 大津屋では、『福福館』と『オレボキッチン&これがうまいんじゃ大津屋』(共にハピリン内)、外商部を経験。前職でも携わったふるさと納税返礼品部門(ネット事業部)を立ち上げて、昨年独立。現在は、県内自治体のふるさと納税返礼品の提案・監修をしています。
- 武雄市(佐賀県)、福井市、坂井市と、実績を携えての独立ですね。
宗近 大津屋時代はもちろん、現状の笹川さんの業績が凄くて! だから弊社もアドバイスをいただき、返礼品売上が激増。ビジネスパートナーという言い方もありますが、私としてはそれだけの関係でもない気がして……だから、運命の人なんです。
笹川 実績は、大津屋時代からのものもありますが……
坂井市/令和元年度 8億8300万円→同2年度 14億円見込み(12/7 福井新聞)
敦賀市/令和元年度 6億2700万円→同2年度 32億5千万円見込み(1/25 福井新聞)
※令和2年度実績は補正予算をもとに発表された見込み値を記載
宗近 ね、すごいでしょ! 弊社も2016年の年間10セットから1000セットに激増。ちなみに1000セットは、昨年(2020年)11月~今年1月のほぼ3カ月で達成した数字です。ふるさと納税返礼品ポータルサイト「ふるさとチョイス」のそば部門 全国人気ランキングでは1位も獲得しました。