【炎上エンジョイ!】

その事実は痛み|ウーマンラッシュアワー村本大輔の炎上エンジョイ!

2019/11/29

それはなにもアイドルに限った話ではない。

不都合な事実を受け入れるのは余裕と強さが必要だ。だから事実でも自分にとって不都合なものは受け入れられない。好きなアイドルに彼女がいた、と同じで、俺のことを嫌いなやつはおれが本業でうまくいかなくなってから政治や社会問題を発言し出した左翼活動をし出した、と言う。しかし残念ながらおれの本職は芸人なので本業はテレビのバラエティタレントではやく、漫才と独演会だ。3年ほど前からテレビよりもネタを作って表現したいという気持ちが強くなり、いまは休みなく劇場で漫才の仕事をし、空いた時は独演会を入れ、やりたくない仕事は一切断り「笑い」という本業だけで収入はテレビに出てた時よりも確実に上がっている。

そんなものはウーマンラッシュアワー、スケジュールで検索したらどこの劇場に出てるのかすぐにわかる。しかし彼らはその事実に興味がない。「こうであってほしい」ということを「事実」だと思い込もうとする。なぜ事実に対して真摯に向き合わないのか、興味がないのか。それは信じたいから。前にアイドル好きの女の子に、君が好きなアイドルは彼女いるよ? と言ったら「わかってるけど言わないで!」と言われた。わかっているんだ、うすうす。でも言って欲しくない。

それは政治の世界でもそうだ。 おれが思うに選挙も宗教みたいに見える時がある。選挙にいくのは不安な人だ。いまの社会に不安があり「いまのままではダメだ」と安心を求めて投票に行く人、「いまのままでいい、いまのままでいいのに、投票いかないとそれを変えられるかもしれない」と不安になり安心を求めて投票に行く人。あとは本質違いの「大人ならいけないといけない」と世の中の空気に煽られ、大人としていかないとどうなんだろう、の不安になり行く人。彼らは「行くことによって安心する人たち」だから選挙その後に興味がない。行って、投票して、安心、だからだ。前に、タクシーの運転手のおじいさんとそのことを話したら「毎回投票に行ってたけど、何にも変わらないから行くのやめた」と言ってたおじいさんは神社にはお参りに行き賽銭をいれて「健康を願う」神社のお参りの方がまだ信用できるということだ。


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#コラム#連載

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