【インタビュー】FILA JAPANとコラボレーションアイテムをリリース。写真家・三澤亮介

2020/04/14

テーマは「東京の光」。世界中の人と、2020年の空気感や景色を共有したかった

スクランブル交差点/Ryosuke Misawa×FILA

――『Ryosuke Misawa×FILA』は「東京の光」がテーマですが、このテーマに着地するまで、時間はかかりましたか?

テーマ設定も、撮影から提出までもで、恐ろしく時間がかかりました。

それは自分の中に、それまでそのような視点で写真表現に向き合う経験がなかった事が原因です。最終的には、僕が伝えたいことは、本来であれば開催予定であった東京オリンピックに、世界から東京に来られる方々と、2020年の空気感や景色を共有したい。ということ。と考え、写真表現において特徴的である”光”そのものを捉えることに決めました。

何より僕自身の心象風景を伝えるには、写実的に世界を捉えるのでは、あまりにかけ離れてしまっていたし、もっと抽象的なイメージでしか伝えられる術を持っていなかったことにも起因しますが、、。“東京の光”を捉えれば、自分が東京に対して感じていること、世界の人に“イマ”伝えたいことが見えてくるはずだと考えました。

この辺の思考のプロセスはいまのアーティスト活動の基盤になっている大切な部分です。そういう意味でも、大切な分岐点というか、苦しかったですが、写真家としての表現にとことん向き合わせさられた時間でした。

――撮りおろしの作品を、パーカーやトレーナー、Tシャツ、セットアップに落とし込んでいますが、写真が変わることで、そのアイテムのイメージも違うものになると思います。どのような考えから、アイテムと写真を組み合わせていきましたか?

ありがたいことに、好きなテーマで好きに撮ってきて欲しい。と言われていたので、その辺りは写真が出そろった時に担当の方と、どのアイテムにどの写真が合うかを話しながら決めていきました。

東京の空/Ryosuke Misawa×FILA

――FILAとのコレボレーションということで、ブランドイメージもしっかり守りつつの、仕事だったのでは?と思います。いつもの撮影とは違った緊張感もあったと思います。

序盤でも書かせていただいたように、ブランドイメージを守る前に、僕自身の写真表現に”アーティスト”として向き合う。というプロセスから入ったので、思考の繰り返しから実制作までかなり時間がなく、、。それでもお話をいただいてから約半年の制作時間はありましたが。笑

とにもかくにも作品があがるまで、メンターのようにアドバイス下さり、根気よく待って下さった担当の方には頭が上がりません。

――かなりのシャッターを切ったといます。無数にある「東京の光」をどのような視点で切り取っていったのかが気になります。撮影の現場、空気感はどういったものだったのでしょうか?

コンセプトを決めてからの4カ月ほどは、毎日なんでもない時もカメラを持って写真を撮っていました。視点としては、”視点をあえて決めないこと”も重要視していました。“フォトグラファー”として写真を仕事にしてからは数年経っていても、“写真家” としては超新人なので。

それに、普段仕事でしか写真を見ていない僕の“視点”は、自分自身といえども狭すぎて、上がった写真を見ても飽きるというか、、これまでの枠を出ないのです。なので、いい意味で自分を信用し過ぎず、これまでの価値観を捨てて撮りまくっていました。もちろん自分の根底である感覚だけはそのまま据え置きで、です。

現場は側から見たらなかなか怖いと思います。成人男性が1人でブツブツ言いながら首を傾げては街を撮っている訳ですから。ただ、どうしても写真を撮る“行為そのもの”が楽しくなってしまう日があって、そういう日は自分へのご褒美みたいな感じで自分に好きに撮らせました。そうなってしまうと、気づくと深夜になっていたり。そんな日は、まぁ何か1つでも新しい視点があれば儲けもの。くらいに思ってます。なので、そんな時は唯一の息抜きも写真になってますね。

Ryosuke Misawa×FILAのパーカーやトレーナ、Tシャツ。左袖にはRyosuke Misawaのフォントロゴをオン

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#ファッション#インタビュー#アート

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