「若松監督は何も変わらない」。俳優井浦新さんが演じた監督像|『メトロ劇場』(福井)舞台挨拶

2024/04/24

現在公開中の映画「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」で映画監督の若松孝二役を演じている俳優の井浦新さんが4月21日、舞台挨拶で『メトロ劇場』(福井市)を訪れました。

舞台挨拶に登場した井浦新さん(右)と井上淳一監督(左)=2024年4月21日、福井市の『メトロ劇場』

2018年の「止められるか、俺たちを」に続いて、若松監督役で出演している井浦さんはこの日の舞台挨拶で「(前作の撮影から)5年の月日、歳を重ねたということだけで、僕は若松監督役を十分やっていけるなと思いました」と話しました。

その理由について「映画作りや人との付き合い方、考え方が映画作りを始めた頃から本当にブレずに、同じ思いを持って歩んでいたのが若松監督」と、その魅力的な監督像を振り返りました。

©️若松プロダクション
「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」は笑いあり、涙ありの青春映画。時代を超えた応援歌となっている

本作は、若松プロダクションの黎明期を描いた映画「止められるか、俺たちを」から10年後の1980年代が舞台。若松監督が名古屋に作ったミニシアター『シネマスコーレ』を舞台に、映画と映画館に吸い寄せられた若者たちが青春群像劇を繰り広げます。

「いつか全国すべてのミニシアターを訪れたい」と話す井浦さんは、在りし日の若松監督と同じように観客との“ディスカッション”を楽しんでいました。舞台挨拶の冒頭、初めて訪れたメトロ劇場の歴史に触れ、「もともとは芝居小屋だった歴史ある映画館が多い中で、映画館として誕生して守り継がれてきた『メトロ劇場』は皆さんにとって宝物のような場所だと思います」と語りかけました。

観客から続編の可能性について聞かれた井浦さんは「すべては今回の作品がどれだけたくさんの方に届いて、愛されるか」と回答

そして、「60年代の若松プロダクションが駆け出していった頃の監督と、僕が監督の下で映画作りを学んだ2000年代の晩年に伝えてくれた言葉とか、この映画の中でもたくさん散りばめて残している言葉っていうのは、若松監督が映画作りを始めた頃から何も変わらない」と語った井浦さん。

2018年の「止められるか、俺たちを」でも演じている若松監督について「前作で言っていた言葉を同じように言い続けることや、前作に出てきた若松監督像を色濃くしていくのかということを僕自身の課題として持っていた」と、自身の役作りについて振り返りました。

©️若松プロダクション
若松監督の役年齢と井浦さんの実年齢が重なった本作。監督、脚本を手掛けた井上さんが映画青年として登場する

今回、井浦さんと一緒に舞台挨拶に臨んだのは脚本家で映画監督の井上淳一さん。「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の監督・脚本を手掛け、若松監督に弟子入りを志願する映画青年として本作にも登場しています。

「若松監督をはじめ、映画に登場する人物の面白さを知っているので原作があるようなもの。あとは面白くなるかどうかの1点だけで脚本を書いています」と井上さん。また、劇中でも引用している新藤兼人の「人は誰でも一生に一度だけ傑作を書くことができる。それは自分自身を書くことだ」に対してプレッシャーを感じていたことを打ち明けました。

『ほとり座』(富山)、『シネモンド』(金沢)と、北陸3館連続で舞台挨拶に臨んだ井浦さんと井上監督

「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」は3月15日から全国で公開をスタート。『メトロ劇場』では5月3日まで公開予定となっています。

メトロ劇場
【住所】福井県福井市順化1-2-14
【電話】0776-22-1772
【HP】あり
【SNS】Twitter(メトロ劇場) Twitter(メトロ劇場 支配人)







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