【シーズン到来! 食べよう! 学ぼう! 越前がに】

食べるだけじゃない! 『越前がにミュージアム』で学ぶ、冬の味覚の新たな一面。

2019/12/17

1階へ降りると、メインである越前がにが住む深海300mです! 水槽の中には本物の越前がにが飼育されています。口元を動かしているのがよく見え、“冬の味覚”としての姿ではなく、懸命に生きる生き物としての姿を見ることができます。

越前がにがいるのは水槽の底の方ですが、目線を少し上げると何やら白いものがふわふわ浮いています。「これは“ゾエア”という、カニの赤ちゃんです。ゾエアは冬にしか見られないのでとても貴重ですよ!」と山口さん。大人になるとあんなに大きいのに、生まれたばかりのときはこんなに小さいんですね!

越前がにミュージアム
大人のカニ(左)とゾエア(右)。
大人のカニになれるのは1%以下だそう。自然の厳しさを感じます
越前がにミュージアム
その後、シアターでカニの生態や漁について学習。
大画面で、ゾエアを拡大した姿も見ることができました

このミュージアム一番の目玉と言えるのが「かに漁チャレンジ」! 実際の漁港と同じ景色が360°投影された部屋で、越前がに漁を体験することができます。波の状態と漁場を選択したら、いざ、出港!

越前がにミュージアム
体験の際はスタッフさんがついてくれます

画面の指示に従い舵を切るものの、どれくらい回せばよいのか、加減が難しく、回しすぎてしまうこともしばしば……。“漁船を運転するのってこんな感じなのかな”と、ほんの少し越前がに漁の雰囲気を味わうことができました。

見学中に山口さんから、越前がにについてたくさんのことを教えてもらいました。そのうちのいくつかをご紹介します。実際に訪れた時に知りたいことがあったら、ぜひスタッフさんに聞いてみてくださいね!




――“甲羅に黒い粒々がついているカニは美味しい”と聞いたことがありますが、そもそもこの粒々は何ですか?
「カニビル」の卵です。カニビルは甲羅の固いカニに卵を産む習性があります。甲羅が固い=身が詰まっていて美味しいカニであることから、甲羅にカニビルの卵がついたカニは美味しいと言われているんですよ!

――越前がにが住んでいる深海の水はどれくらい冷たいんですか?
およそ0~2℃です。越前がにの水槽にはかなり冷たい水が入っています。浅海の魚が生きられる環境ではなく、もしそこに他の魚を入れたら死んでしまいます。逆に他の魚が生きている環境は越前がににとっては温かすぎるんです。

――昔はカニをおやつにするほど大量に獲れたそうですが、どうして今では貴重なものになったのでしょうか?
カニは成体になるのに10年以上の年月がかかるため、年々その数が少なくなってきていることが大きな理由だと思います。だからこそ、カニを守るための取り組みが必要なんですよ。




越前がにや近海の魚たちについて学べる『越前がにミュージアム』。生態、歴史、文化といった多角的な視点から越前がにについて徹底的に追究されており、新たな発見がたくさんありました! 今まであまり気にすることがなかったかもしれませんが、厳しい自然の中で長い年月をかけて成長するカニの生態や、福井におけるカニ漁の歴史の深さや工夫などを知ることで、“福井の冬の味覚”をもっと誇りに思えますよ!

越前がにミュージアム
実は建物もカニの形。少し遠くから見てみて!

今がまさに旬の越前がに。特集では、越前がにの基礎知識や美味しく食べられるお店をご紹介。さらに、超高速でカニを剥く名物女将にも会いに行ったので、あわせてチェックしてみて!


第1弾:福井が誇る越前がに解禁間近! ズボ? 聖子? 極? 基礎知識編
第2弾:越前がにを地元・福井で! 本場の味が楽しめるお店をご紹介!
第3弾:神技ならぬ“カニ技”は健在。名物女将むきむきみっちゃんとカニ剥き対決!



越前がにミュージアム
【住所】福井県丹生郡越前町厨71-324-1
【電話】0778-37-2626
【時間】9:00~17:00
【休日】火曜(祝日の場合は翌日)
※夏休み期間中は無休、11~3月は第2・4火曜休館
【料金】大人(中学生以上)500円、小人(3歳~小学生)300円
【駐車場】『道の駅 越前』内駐車場
【HP】あり



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#エンタメ#丹南#特集

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